インコのおもちゃ事故にご用心!命にかかわる「べからず」集
ストレス解消のために
インコのおもちゃは必要ですが
気をつけて与えないと
命にかかわる事故につながるので
注意が必要です。
インコの頭や足がヒモやロープに絡まる
紐やロープが輪っか状になっていると
インコの頭や足が輪に挟まったり、
インコがパニックに陥ってケガをしたり
窒息する危険性があります。
長いロープはほどけて輪っかが出来てしまわないように、結び目をいくつか作っておく。
インコの誤飲事故やケガの発生は多い
おもちゃのビーズなどの小さなパーツが
遊んでいる間に取れてしまったりすると
そのパーツを誤飲することがあります。
誤飲が原因で窒息や腸閉塞を起こしたり

壊れたおもちゃの破片で
ケガをすることもあります。
プラスチックは口に入っていると思います。他に齧るものを探して、ステンレス製の餌入れに変えた方がよいかもしれません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 27, 2021
残っているか検査では分からないですが、今まで問題になったのは見たことがありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 27, 2021
ロープパーチを噛みちぎって
誤飲した死亡事例もありますので
要注意です。
劣化や壊れかけたおもちゃは、早めに新しいものに買い替える。
かじるおもちゃを与える時は丈夫な素材でできている物を選ぶ。
インコのおもちゃ事故:鈴で舌を切ってしまう事故が多い
鈴の隙間のふちを舐めた
インコの舌が切れる事故が
発生しています。
販売店に危険性を指摘された方もいらっしゃいますが、全く聞く耳を持たれなかったそうです。
「ドイツ」「ステンレス」で安全と謳っていますが、これは小鳥用ではなく救助犬や人の子供用とのこと。
動物の安全について厳格なドイツでは小鳥用に販売出来ないものかも知れません。
ご注意ください。
— bong108 (@bongbong108) July 23, 2020
これでも不良品ではありません。
これが仕様で、どれを買ってもこの状態です。
もし現在お使いの場合は、即使用を止めてあげてください。
よろしくお願いします。 pic.twitter.com/EZHw449xxY
— bong108 (@bongbong108) July 24, 2020
もし鈴にするならプラ鈴しかないと思います。金属の鈴は金属中毒も怪我も怖いので、絶対に与えられません。
ちなみにプラ鈴の玉はプラですか?
— bong108 (@bongbong108) July 27, 2020
材質が何であれインコのおもちゃに
鈴は避けた方がいいです。
形状がアウトなので。

音がするおもちゃが好きな子には
ベルを使った方がいいですが


何であれ100%安全なものはありませんので
しっかり観察しながら与えることです。
インコのおもちゃ事故:隙間にはまる・挟まる事故も多し
チェーンリングのような
少し隙間があるおもちゃは
その少しの隙間にくちばしや舌が
挟まってしまう可能性があります。
ヨウムの嘴にファスナーの下止がはまる事故が起きました。中型・大型のインコ・オウム類がファスナーを齧って事故を起こすことはしばしば見られ、エレメントを誤飲してしまうこともあります。ファスナー付きの衣類は齧られないよう注意しましょう。 pic.twitter.com/pe0yvf0VQ1
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 2, 2023
また、足が挟まる構造をしていたり
首がはまってしまう造りの
おもちゃもあります。
こちらはワイヤーを曲げて隙間を無くした状態です。この状態の方が事故を未然に防げます。 pic.twitter.com/PhaoDHhD6F
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) January 24, 2022
インコは幼児と同じで
飼い主(親)には予想もつかない
遊び方をすることがよくあります。
インコは羽毛でおおわれているので
分かりにくいですが
飼い主には思いもよらない
小さい隙間でもはまってしまいます。
インコが目をつけそうなすきまにも
注意を払うようにしましょう。
インコのおもちゃ事故:金属中毒は命に関わる見えない脅威
インコのおもちゃの金属パーツには
鉛や銅など
インコの体内に入ると
中毒症状を起こす物質が
含まれていることがあります。
口に入れたりかじって遊ぶことで
体内に亜鉛が取り込まれて
金属中毒を起こします。
金属だけでなく、塗料の中にも
インコに有害な鉛・亜鉛が
含まれているものがあるので、
金属でなくても
塗料が塗られているおもちゃで
金属中毒を起こす危険もあります。
突然死も多いインコの金属中毒!重篤な後遺症も…
こちらは鉛中毒症のオカメインコの排泄物です。濃緑色便の他に尿酸がピンク色になっています。鉛によって溶血が起こり、この時に出た多量の血色素が肝臓で処理され多量のビリベルジンが胆汁内に排泄されるので便が濃緑色になります。そして赤い血色素が腎臓から排泄されると尿酸がピンク色になります。 pic.twitter.com/momSqK1w5a
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) March 16, 2021
金属中毒は早期に動物病院で処置すれば
助かることもありますが、
突然亡くなってしまうことも多いです。
病院で治療して命が助かったとしても
重篤な後遺症が残る場合もあります。
ウチのミカヅキインコも、
金属中毒で両脚麻痺になりました。
温熱療法などで脚の回復も
視野に入れましたが難しいと診断され
断念しました。やはり腹這い生活なので初めは
褥瘡などもお腹に出来てましたので心配も。。クチバシを上手に使って移動したり出来るようになってからはこんな感じです pic.twitter.com/tUM5dC9ydK
— life915@みなっち🌙ミカヅキ (@life9155) December 21, 2021
だから!100均の商品を鳥のおもちゃに使わないで
市販のインコ用のおもちゃは
金属部分が総ステンレス製でない限り
鉛・亜鉛・銅などの金属中毒に
配慮されているとは言えません。
小さな金属製のチャームや
塗装された鈴や金属製のおもちゃには
鉛・亜鉛などの有害金属が
含まれている可能性が高いです。
特に100均で売っている鈴や
キーホルダー、ストラップ
小物類の金属部分や塗装では
インコが金属中毒を起こす確率が
非常に高いので与えるのはやめましょう。
…という人がけっこう多いですが
「ちょうどいい」のはサイズだけ。
それ、レッドカードですから。

インコが舐めるもの・かじるものは全ておもちゃと捉える
おもちゃではないですが
5円玉や500円玉硬貨には
亜鉛が含まれていますし
10円玉硬貨は
銅が含まれています。
亜鉛も銅も鳥には有害で
金属中毒を起こすので
硬貨で遊ばないようにしてください。
お金はきれいなものではないので
おもちゃに与える人はいないですが
インコは何でもおもちゃにしてしまうので
注意が必要です。
ナスカンだってインコは舐めたり
かじったりしますよね
亜鉛合金製のナスカンを使ったらセキセイインコが吐いて下痢をしたとのことで来院しました。このナスカンはしばらく使っておらず古いもので、腐食が見られました。扉に使ったらずっと舐めていたとのことでした。レントゲン検査で金属片は見られませんでしたが金属中毒の可能性が高いです。 pic.twitter.com/hp5WTORIIm
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 19, 2022


インコの金属中毒症に対するリスクヘッジ
金属中毒予防のためには
インコのおもちゃや鳥かごに
ステンレス製を選びましょう。
金属中毒の原因を フォニオパディの
せいにする人をSNSで見かけますが
それより先に
チェックすべきことがあります。
…は言うまでもなく
徹底すべきであり
(でも意外とできてない)
カーテンウェイトを食べたかもしれないとワカケホンセイインコが来院しました。カーテンをほじって鉛が落ちていたようです。レントゲン検査をした所、幸い消化管内に金属片はありませんでした。こちらのレントゲン画像の筋胃内にある白い影はグリットです。ペレットが主食なので、ペレットに含まれる炭… pic.twitter.com/xLBljLh5Z4
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 20, 2023
インコの鳥かごを銀メッキケージからステンレスケージに変える。
これらの対策を徹底することが
賢明で現実的な金属中毒の予防になります。

