雛からお迎えすることによって、本当にベッタリと人に懐いてくれる小さな小さな可愛い家族、オカメインコ。犬・ネコなどのメジャーなペットとは違い、まだまだ飼育等に関した情報が一般的には知られていないため、普段と違う何かが起きたときなどには思い悩む方も多いのではないでしょうか?
今回は我が家の愛鳥(ルチノー・オカメインコ8歳・男の子)がケガをした際の、病院での診察・私が行ったこと・そして病院費用などについてお伝えします。
我が家には、2010年産まれのルチノーオカメインコ、タンタン(男の子・一羽飼い)がいます。
親が動物好きで、特に子供の頃から私の周りには常に何らかの小鳥がいる環境で育ったこともあり、私にとって一番親しみやすいペットはなんといっても小鳥です。
私がオカメインコを飼うのは、タンタンで2回目。8年前のお迎えから現在に至るまで、毎日ベッタリと蜜月の日々を過ごしています(笑)
初めての爪切りでタンタンに怪我をさせてしまった…
いつものようにタンタンと遊んでいた私は、自分の手や腕が無数の赤いひっかき傷だらけになっていることに気づきました。
普段は何より「小鳥と遊ぶこと」だけに集中していることや、自分はケガをしたとしても小鳥にはケガをさせたくないという意識が強かったので気づくのが遅れたものの、さすがにそのときの傷だらけの手や腕を見たときは、「これはなんとかしなくちゃ」という気持ちになったのです。
引っかき傷の原因はタンタンの爪が伸びすぎていたことでした。
実はお迎えしてからこのかた、タンタンの爪は切ったことがありませんでした。
止まり木に紙やすりのようなカバー形状のグッズ(※後述しますが、鳥さんにはあまりよくありません)をかぶせたり、止まっているうちに自然に爪の伸びすぎを防ぐというセメントパーチと呼ばれるものを使って、爪の伸びすぎをしのいでいたのです。
でもさすがにそれだけでは爪の手入れは足りなかったようで、タンタンのお迎え後 初めて、私は愛鳥の爪切りに取り組んだのでした。
「オカメインコ 爪切り」「小鳥 爪切り 自分」などで検索をかけ、病院に行かなくても小鳥の爪を切ることが出来る方法を確認。当時は小鳥の爪を切るのに最適なグッズを持っていなかったため、小刻みに角度調整ができる人間用の爪切りを使用することにしました。

タンタンが怖がらないように、タオルで軽く目隠しをしながら保定して爪切りを開始したものの、ただでさえ臆病なオカメインコだけに、暴れて大変なことになったのです。そんなこんなでなんとか爪切りを終えたときには、私もタンタンもグッタリとしてしまっていました。
自分では深爪には注意をしていたつもりでしたが、あまりにもグッタリとしているタンタンの足元を見ると、爪の先から血が出ていることに気づいたのです。
あわてて小麦粉を塗ってあげたりしたものの、ぐったり状態はその日1日続いてしまい、不安になった私は、翌日病院に連れて行くことを決意しました。
爪切り失敗で病院へ問い合わせ
「小鳥専門」の動物病院というのは、どこでも非常に少ないのが現状だと思います。我が家の周りにも、あるのは一般的な動物病院のみ。しかし調べてみたところ、電車・バスを乗り継いで2時間弱の場所に、小鳥専門のクリニックがあることがわかりました。
クチコミによるといつも混んでいる事で有名なようでしたが、愛鳥の一大事にはそんなことを気にしていられません。
私は躊躇せず、すぐに問い合わせの電話を入れました。どんな状況なのかを話したところ、翌朝1番に予約を入れていただくことができました。
病院へ問い合わせた際には、愛鳥の怪我の経緯・現在の状況・病院に連れて行くまで何をすればいいか、ざっくりとした予算などについて、事前に伺うことができました。
幸いにしてタンタンは緊急を要するほど弱ってはいませんでしたが、もし餌も食べられない状況の場合は、ポカリスエット(※他のスポーツ飲料は不可というお話でした)をストローでくちばしの横からほんの少量流し込んであげると良い、ということも教えていただきました。
小鳥専門の動物病院を訪れるのは初めてだったので、治療費がどの程度かかるのか予想がつかないことも正直にお伝えしたところ、こちらの意を汲んでくださり おおよその目安を教えていただいたのも助かりました。
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小鳥の病院の受診当日
我が家から小鳥専門のその病院へは、バス→JR→地下鉄→路線乗り換え→地下鉄と乗り継いでいかねばなりません。我が家には車がないので、タンタンにはまずプラスチックケースの中に入ってもらい、ケースの両脇にはホッカイロを貼って保温できるようにしました。
その上から厚手のバスタオルで包んであげて、公共交通機関に乗れるサイズのレジバッグに入れて病院へ向かいました。
病院到着後はまず問診票に記入(タンタンの誕生日・鳥種・性別・お迎え日・お迎え場所・どんな症状で来たか・どんな治療を希望するか・どんな交通機関で来たか…等)して、待合室で順番待ちです。
来院する前は不安で一杯でしたが、それぞれの愛鳥を連れてきている飼い主さんとお話したりすることで、だいぶ気持ちが和らいでいきました。
そしていよいよタンタンの順番が来ました。担当してくださったのは、とても話しやすい雰囲気の女医さんでした。
どんな状況でケガをしたか、どこが気になるかということを聞いた直後に、すぐに体重測定・フンの検査・触診を開始。触診の段階で、骨が折れている心配はないでしょうとのお話でした。
グッタリしつつも見知らぬ環境でタオルに包まれながらギャーギャー暴れるタンタンを見て、少し安心しつつも、診察が終わるまでは本当に心配でした。
診断結果は「骨や羽根に異常なし。ただし爪を切りすぎてしまったことによる出血に伴う貧血状態・ストレスによるショック状態になっている可能性あり」
貧血解消のためのお薬と炎症止め(2種ともくちばしの横から流し込んであげるタイプ)、それにプラスして爪切りを自宅でする際に必要な「小分けの止血剤」をいただいてきました。
診察の終盤には、普段のお世話の仕方や気をつけたほうが良いことについてもレクチャーしていただくことができました。
爪を自宅で切るなら、しっかりと保定すること
さらに止血剤を常備しておくこと
小回りの利くDIY用の小さなニッパーのようなもので爪切りすること
爪切りがどうしても難しいようであれば 無理せず病院へ連れて来たほうがよいこと
今まで良かれと思って使っていた「紙やすりのような形状の止まり木につけるカバー」は小鳥の肝臓にたまってしまうことがあるため 止めること
野菜を受け付けない鳥さんにはネクトンのようなサプリが有効であること
・・・など、小鳥の専門家ならではのお話をいろいろと伺うことができました。
小鳥の病院での診察費用
病院に行く前に大体の費用についてもお聞きしていたのですが、その際には、
・レントゲン 5,000円~
・血液検査 10,000円~
・・・というようなざっくりとした説明でした。
そして実際のお会計はというと、
・フンの検査 1,000円前後
・炎症止めと貧血解消剤5日分 2,000円
・止血剤 500円
合計で7,000円前後のお支払いとなりました。
鳥類専門動物病院を探しておくことは大事!
幸いにしてタンタンは日を追うごとにどんどん元気が戻っていき、3日間ほどで心配がない状況になり、通院は1回で終わらせることが出来ました。
今回の経験を通して身にしみたのは、やはりこういうときのために「鳥類専門」の動物病院を探しておくことの大切さです。
実は以前、近くの総合動物病院にタンタンを健康診断に連れて行ったことがあったのですが、その際の診察で言われたことはほとんど当たっていませんでした。わかりやすいワキワキ歩行をしているのにもかかわらず「この子は女の子でしょう」と言われたりしたんですよね。
鳥類を専門に診て下さる先生は少ない現状ではありますが、多少遠かったとしても、一人でもホームドクター的な先生を見つけておくことは、本当に大切だと感じた出来事でした。
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