インコの爪切りが苦手!その一歩手前の保定も四苦八苦!…という方は意外と多いです。
インコの爪の伸び方やお手入れの度合いには個体差があるので、ほとんど爪切りの必要がない子もいれば、爪の伸びが早くて爪切り頻度が高い子もいます。
インコの爪切りが苦手でなくても、やっぱりそれは大変ですよね。
爪切り好きなヒトもインコもほぼいないでしょう。
インコの爪とぎをおすすめしない!爪とぎパーチも備長炭も優しくない
楽にインコの爪とぎができたらいいのに!
それなら爪切しなくてもいいのに!
…思っている方も多いはず。
でも残念ながら
健康的・安全、それでいて確実に
飼い鳥インコの爪を研ぐ方法はありません。
インコの爪問題で最もストレスのない方法…
それは自然に爪が研げることですが
…などと安易に考えないでください。
爪とぎ目的で市販されている止まり木は
足の裏や指が傷つくだけでなく
飲み込んだ砂が消化器疾患に
つながることもあるので
絶対おすすめしません。
またタンパク質不足、必須アミノ酸不足、加齢による爪質の低下や握力の低下、止まり木が合わなくても伸びます。伸びるからといってサンドパーチを使うのはやめましょう。お家で爪が切れない場合は、病院やペットショップに切りに行きましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) March 28, 2022
グリットインパクションの問題は、止まり木に巻いて使う紙やすり「サンドパーチ」でも同じ問題があるようです
また、サンドパーチは、効果よりもトラブルの方が多い商品で、多くの小鳥専門の獣医さんも使用しないように指導しています
以前のアンケート結果にも多くのトラブルが寄せられました pic.twitter.com/h4du0cla1p
— いいちこインコの飼い主@花沢りん吉 (@iichiko_hana) September 8, 2017
インコの爪とぎに備長炭の止まり木はやさしくない!
爪が研げると人気のある備長炭パーチも
デメリットが目立つことから
インコにやさしい止まり木ではないです。
備長炭パーチは硬いのと齧って食べているとミネラルの吸収を阻害するので常用はお勧めしません。時折使うと爪の摩耗に役立つこともあります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 13, 2021
備長炭の止まり木は硬いので、注意して使って貰っています。体重が正常でしたら、足の裏が赤くなってこないか見ながら使うと良いと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 27, 2020
齧ってるだけでも食べてしまうので、やめた方が良いと思います。炭は少量ならデトックス効果がありますが、食べ過ぎるとタンパク質やミネラルを吸着するので、栄養の吸収を阻害します。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 21, 2020
インコの爪とぎパーチは鳥にやさしくない!足の悪い鳥になる原因にも
インコの爪を自然にすり減らしたり
爪を研がせる目的の止まり木が
いろいろと市販されています。
サンドパーチカバーとか
セメントパーチとか
いろいろな呼び方の
やすり系商品がありますが、
インコの足にやさしいものは
ひとつもありません。
爪の問題以前に
鳥の足裏を傷つける可能性が高いです。
インコの爪とぎパーチは鳥の趾瘤症(バンブルフット)や擦過傷の原因
やすりのような爪とぎパーチの効果は
飼い主が考えるほど高くありません。
それどころか爪とぎパーチの利用は
鳥の健康に高いリスクを伴います。
「インコの爪をとぐ」効果を謳われると
飼い主は「楽ができて好都合♪」
…などと思うかもしれませんが
24時間365日、不自然な爪とぎパーチの上に
とどまり続けることを余儀なくされる…
これはインコたちにとっては難行苦行なのでは!?
インコの爪とぎパーチの摩耗度は期待するほどではない
そもそも飼い鳥であるインコは
野鳥のように動き回らないので
止まり木との摩擦による
爪の摩耗度は高くありません。
研磨効果があまり
高くないにもかかわらず
足裏を傷つけたり
タコや褥瘡ができたりしては、
若いうちから
足が不自由なインコになってしまいます。
重度の趾瘤症(バンブルフット)になると
止まり木に止まっていられなくなったりします。
「バンブルフット(趾瘤症)」は、自然界では見る事のない、飼鳥特有の病気のようです。
真っ直ぐな止まり木は、鳥にとって、何一つ、良い事はありません。真っ直ぐな止まり木が「鳥カゴの初期セット」なのは、大問題で、飼鳥のグッズも、まだまだ、信頼出来ないモノが沢山ある事を知って置いて下さい。 https://t.co/XW1OX8Vwkp
— いいちこインコの飼い主@花沢りん吉 (@iichiko_hana) October 12, 2018
これは趾瘤症ですね。早く治療した方が良い状態です。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) March 18, 2021
若くて元気なインコでも趾瘤症になります。
傷口からばい菌が入ったり
万一敗血症でも起こしたら
深刻で最悪の事態を招きます。
365日利用するインコの止まり木は、
鳥の足にやさしいものを選ぶのが絶対条件。
研磨タイプの止まり木は使わない方がいいでしょう。
インコの爪とぎ効果は低くても止まり木は自然木がおすすめ!
インコの止まり木には
まっすぐの一本棒より
自然の木々に近いでこぼこのある木や
少し曲がっている木を
準備してあげるのがおすすめです。
ケージに付属する丸棒止まり木のような
つるつるすべすべよりも
自然木の方がインコの足にナチュラルで
フィットする上に健康的です。

インコの指には長短がありますが
まんべんなく爪を使うために
止まり木は太いものと細いものを準備するなど
メリハリをつけてあげるのもいいです。
止まり木を掴んだ時に、3/4〜2/3ほど握れる太さが目安です。握り方にも個体差がありますので、爪を立てて握れているかを観察してください。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 21, 2020
飼い鳥は野鳥のような運動量がないので
どうしても爪が摩耗する機会に恵まれず
伸びてしまいがちです。
自然木の止まり木の爪とぎ効果は
それほど高くありませんが
太さがまちまちだったり
表面がごつごつしていたりして
適度なにぎり加減(力配分)と
自然な「良い刺激」を鳥に与えられます。
自然木パーチは
趾瘤症(バンブルフット)の予防にもなるので
インコの足の健康のためにも
止まり木にはこだわりをもって
ぜひ良いものを選んでください。
