- 【インコ用シードの種類】スーパーフードを含むおすすめ14選
- インコのシード:アワはパントテン酸含有量が雑穀№1!嗜好性も抜群
- インコのシード:ヒエは見た目に反して意外と脂質が多い種子
- インコのシード:キビは意外に脂質が少なくたんぱく質が豊富な種子
- インコのシード:カナリーシードはじつはダイエットの敵ではない!
- インコのシード:古代米(黒米・赤米・緑米)のポリフェノールで抗老化
- インコのシード:大麦は発芽させるか大麦若葉で提供してみる
- インコのシード:はと麦はがん抑制効果が期待できるとの説あり
- インコのシード:そばはアミノ酸スコアが高いスーパーフード
- インコのシード:エンバク(オーツ麦・オート麦)は胃にやさしい穀物
- インコのシード:ヒマワリのタネはスプラウトでもイケるよ
- インコのシード:麻の実(ヘンプシード)は発芽しないタネ
- インコのシード:フォニオパディは肝臓に良いとされるメチオニンが豊富
- インコのシード:アマランサスは栄養価がスーパー!見た目がゴージャス
- インコのシード:キヌア(キノア)はNASAも認めたスーパーフード
【インコ用シードの種類】スーパーフードを含むおすすめ14選
この記事で紹介する雑穀・擬雑穀は、カナリーシード以外はヒトもインコも食べられる種類で、うちの鳥が食べたことがあるものを挙げています。
もちろん飼い主の食用にはヒューマングレードを購入してください。
栄養価や効能についてはヒトの健康効果を元にまとめています。
鳥体にも同様の健康効果が見込めますが、植物性なので穀食性インコの方が大きな恩恵を期待できると考えられます。
インコのシード:アワはパントテン酸含有量が雑穀№1!嗜好性も抜群
あわは「風味が淡い」ことに由来している通り、あっさりとくせのない味わいが特徴です。
アワの原型は雑草のエノコログサ(猫じゃらし)であり、稗と共に縄文時代から栽培されていた日本最古の雑穀とみられています。
日本では岩手県が主産地。
あわは黒米やモロコシに次いで抗酸化性が高く、パントテン酸(ビタミンB群)の含有量は雑穀中でいちばん。
ヒトでは美肌効果を期待できる雑穀であり、体内における多くの酵素反応にかかわるビタミンです。
キビと比べると色が淡いものの、黄色い色素はポリフェノールで抗酸化性が高く、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸、カリウム、リン、鉄、亜鉛が豊富。
アワはインコの嗜好性が高い穀物で、特に粟穂は鳥たちに大人気です。
そのままの粟穂を発芽させるのもおもしろいです
アワはプランターや庭に自分で種をまいても簡単に育てられます。
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インコのシード:ヒエは見た目に反して意外と脂質が多い種子
これはうちの庭で育ったヒエの緑穂を収穫したものです。粟と同様、簡単に育ちます。
ヒエはアワと並んで日本最古の雑穀とみられ、名前の由来は「冷え」に耐えるところから来ているほど寒さに強いので、寒冷地でも栽培できます。
アワやキビのように丸い形状ではなく、ごつごつした形をしていて、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、カリウム、リン、亜鉛が豊富に含まれます。
アワやキビと比較してみると、ヒエはタンパク質が少なく脂質が多いです。
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インコのシード:キビは意外に脂質が少なくたんぱく質が豊富な種子
キビはアワやヒエに比べて丸々した大きめの粒なので、ミックスシードの中では目立つ存在です。
ビタミンB1、ビタミンB6、亜鉛、ナイアシン、さらにキビ特有の健康効果は、必須アミノ酸のひとつ「メチオニン」が豊富。
これは肝臓の毒素や老廃物をデトックスして代謝を促す作用があります。
「黄実」がキビの語源であり、その黄色の色素はポリフェノールなので抗酸化作用も優れていますが、白っぽいものや褐色がかったものもあります。
コクや甘みが深い味わいで、国内で栽培されているのはほとんどが「もち種」(もちきび)なので、ヒトの雑穀ご飯では人気が高いですが、インコ業界での人気はイマイチ。
キビは脂質がやや低いためかインコの嗜好性が若干劣ること、セキセイインコに「キビ詰まり」が稀に起こることが不人気の理由です。
そのためキビなしミックスフードが多く出回っていますが、
海外メーカーのミックスシードにはキビが多く配合されていることが多いようです。
海外のインコのYouTubeチャンネルで見かけるミックスシードはツヤツヤしていて、見るからに「おいしそう!」に思えるのですが…
見た目よりも全体のバランスが大事。キビばかりが目立つのはちょっといただけない…。
インコのシード:カナリーシードはじつはダイエットの敵ではない!
脂質の高い餌として認識されていることが多いために飼育者から「鳥が太りやすい」と敬遠されている感が強いカナリーシードですが、他の穀類と比べても大した差はありません。
元々カナリアの餌として輸入された経緯があることや、インコの嗜好性がかなり高いために高脂肪だと勘違いされています。
そのせいでダイエットシードには「カナリーシード抜き」が多く出回っています。
じつはカナリーシードは脂質としては普通のレベル(6~7%程度)であり、穀物としてはタンパク質が多く含まれる優れたシードのひとつなのです。
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インコのシード:古代米(黒米・赤米・緑米)のポリフェノールで抗老化
黒米(くろごめ・こくまい) 黒米で国内で流通しているのはほとんどが「もち種」なので、炊くと粘りが出ますし、かなり濃い色が出るのでたくさん入れると真っ黒になります。
黒色色素のポリフェノールには抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去したり、ガンや生活習慣病の予防やアンチエイジングにも効果が期待できます。
古代米とはその名の通り古代から栽培されてきた米で、品種改良されていないため収穫量は少ないものの生命力が強く、色がついているのは種皮部分(赤・黒・緑の有色米)
精白して種皮を取り除くと白米と見分けがつかなくなり、栄養価もダダ下がりなので、玄米のままか3~5分づき程度で食べます。
黒米の黒紫色素はアントシアニンで、ブルーベリーや赤じそと同じポリフェノールです。
赤米(あかごめ・あかまい) 玄米の色が明るめの赤褐色で、タンニン(ポリフェノール)を含んでいます。
縄文時代中期に稲作が伝来した時のコメがこの赤米で、日本の米のルーツになったのでは?と推測されており、赤飯の期限もこの赤米を蒸したものだと言われています。
赤褐色のポリフェノール(タンニン)は抗酸化作用が高いですが、若干苦みがあります。
緑米(みどりまい) 緑米はヒスイ色で、光合成色素のクロロフィルですが、加熱すると透明感が出てきます。
稲穂の段階では普通のイネと変わらないものの、玄米にするときれいな緑色がでます。
古代米の中ではいちばん生産量が少なく、出回っているのはもち種です。
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インコのシード:大麦は発芽させるか大麦若葉で提供してみる
弥生時代に伝来したイネ科の雑穀で、穂の形状によって「六条大麦」と「二条大麦」に分かれ、一般的な食用は六条大麦です(六条大麦を「大麦」と呼ぶごとが多い)
もちもちした食感でβグルカンが多く含まれる「もち麦」が人気です。
食物繊維の量が多くて白米の20倍であり、雑穀でめずらしい水溶性食物繊維。
便秘解消や腸内環境の改善、免疫力の向上、ガン予防、コレステロール低下、アレルギー予防などに効果が期待できます。
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インコのシード:はと麦はがん抑制効果が期待できるとの説あり
はと麦といえば「美肌」効果の雑穀として有名で、化粧品にも使われていたりします。
はと麦は少し硬くて粉っぽく雑穀らしい味わいがあるものの 食用としての好みは分かれるところですが、健康茶としてはとても人気があります。
漢方の生薬名は「ヨクイニン」で、美肌効果のほかにも新陳代謝を促進したり、解毒作用、利尿作用などがあります。
はと麦はたんぱく質が豊富に含まれていて雑穀中ではトップクラスですが、リジンが不足気味なので、大豆などと組み合わせるのが食べ合わせとしておすすめです。
はと麦には「コイクセノリド」という特有の成分が含まれ、がん抑制効果が期待できると言われています。
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インコのシード:そばはアミノ酸スコアが高いスーパーフード
そばはイネ科ではなくタデ科の擬雑穀(擬穀)です。
タンパク質、ビタミンB群、ミネラル、そば特有のポリフェノールのルチン(ビタミンP)が豊富に含まれます。
そばの品種は「普通種」「ダッタン種」「宿根種」がありますが、中でもダッタンソバに ルチンやカルシウム、マグネシウム、ビタミンB2の含有量がずば抜けています。
ダッタンソバのアミノ酸スコアは100、そばでは92。つまりそばは卵・牛乳・牛肉並みのアミノ酸バランスを誇ります。
たんぱく質価が低め(12%)とはいえ、栄養バランスはかなり優秀なので、もっと高く評価されても良いはずと思います。
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インコのシード:エンバク(オーツ麦・オート麦)は胃にやさしい穀物
エン麦はオーツ麦とも呼ばれ、扁平やカットしたものがオートミールです。
やわらかい食感でインコの嗜好性が高い穀物です。
噛み砕くと粉っぽいので胃にやさしく、胃が悪いインコにはおすすめの種子です(シード食であればビタミン・ミネラル・アミノ酸等のサプリメント添加は必要)
実はオート麦はメディカルハーブのひとつで、2000年以上前から食用栽培されていた穀物です。
ヒトにとっても免疫力を高める働きがあることから滋養強壮や病後の体力回復などに利用されてきました。
精神安定作用もあるため、ストレスが強い時などにもおすすめです。
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インコのシード:ヒマワリのタネはスプラウトでもイケるよ
ヒマワリのタネは脂肪分が50%前後。
この数字だけを見るとビビるレベルですが、インコの嗜好性が異常に高く、通称「シードジャンキー」とはこの「ヒマワリ中毒」を指しています。
大好物だからといってヒマワリのタネばかりを与え続けるのは、肥満から脂肪肝や動脈硬化などを起こしますからご法度です。
「オカメインコ用」と銘打ったミックスシードには、ヒマワリのタネが普通に入っています。
そのまま与えることを躊躇するなら、ヒマワリのタネをミックスシードからはじき、発芽させて「発芽シード」またはマイクログリーン化した「スプラウト」にしてから与えるといいでしょう。
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インコのシード:麻の実(ヘンプシード)は発芽しないタネ
これは法律で栽培や所持が禁止されている植物ですが、種子は発芽防止処理がなされて販売されています。
しかし中には処理が不十分なものが含まれていることもあり、こぼれ種が生育した!なんてこともあるので注意が必要です。
この記事で紹介しているシードの中で、唯一我が家でインコに与えていないのがこのヘンプシードですね。
うちでは基本的にシードは発芽させることを前提としているので、そもそも発芽しないものは最近は購入していません。誤って混ざり込んで発芽したら、エラいことになりかねないし。
麻の実はタンパク質が30%前後と豊富に含まれているため、従来 インコの換羽期や成長期にはよく使われてきた穀物です。
最近はヒトの界隈ではヘンプは大人気で「スーパーフード」とも呼ばれていますから、興味のある方は使ってみるといいでしょう。
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インコのシード:フォニオパディは肝臓に良いとされるメチオニンが豊富
フォニオパディは西アフリカ原産の雑穀で、大元はフォニオ(フォニョ)と呼ばれる古代作物のひとつです。
フォニオ(フォニョ)は「第二のキヌア」と呼ばれている「西アフリカ食」のスーパーフードで、2020年ころから注目されて、自然食品のお店などでも扱われています。
フォニオパディの特徴は、メチオニン(=アミノ酸)が豊富なこと。
メチオニンとは硫黄を含んだ含硫アミノ酸で、肝機能を高めたり、アレルギーの原因となるヒスタミンを抑える働きがあります。不足すると利尿能力が低下するため、むくみが生じます。
肝臓で毒素や老廃物の排除や代謝を促進し、脂質を乳化する働きもあります。メチオニンが不足してしまうと、肝臓の機能が衰えてしまうので、血中コレステロールの増加による動脈硬化や抜け毛を引き起こします。また、利尿能力が低下して老廃物の蓄積が進むことによりむくみが生じます。
引用元:わかさの秘密
この引用は ヒトへの効果ですが、メチオニンが肝機能を高める効果から 鳥類でも肝機能が衰えるのを防ぐ効果が見込めるのだと考えられます。
全般的にイネ科の植物(雑穀)には「必須アミノ酸」であるメチオニンは不足しているので、ほんの少し副食としてインコにフォニオパディを食べさせるのは良いと思います。
このような効果が期待できると 輸入元であるとりきち横丁のHPには記載されています。
インコのシード:アマランサスは栄養価がスーパー!見た目がゴージャス
アマランサスはヒユ科の擬雑穀。
南米アンデスでは紀元前5000年ころから栽培されていたらしいですが、日本では江戸時代から観賞用としてヒモゲイトウが栽培されていたとか。
そう、アマランサスはケイトウの仲間なのです。
雑穀の中では最小粒ですがそのパワーは驚異的なので、スーパーフードのひとつに数えられています。
雑穀にはあまり多く含まれないカルシウムの含有量が多く、白米の32倍、玄米の17倍ともいわれます。
ビタミンB6、葉酸、鉄分、亜鉛は穀物の中ではトップレベル。アミノ酸スコアは100と驚異的なレベルです。
ビタミンEやパントテン酸、カリウム、リン、マグネシウム、食物繊維も豊富なので、雑穀ご飯にブレンドすると、ほかの雑穀に足りない栄養素をプラスすることができて重宝。
独特の香りがあるので好き嫌いが分かれるところや、軽くて水に浮いてしまうのでちょっと扱いづらい感は否めないですが、トップクラス級のスーパーフードであることは間違いありません。
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インコのシード:キヌア(キノア)はNASAも認めたスーパーフード
キヌアはほうれん草と同じアカザ科の擬雑穀。
南米インカ帝国で食料として「母なる穀物」と呼ばれるほど栄養バランスが抜群であり、アメリカのNASAに「21世紀の主食になる」と言わしめたほどのスーパーフード。
タンパク質、カルシウム、鉄分、食物繊維が豊富で、必須アミノ酸のリジンの含有量が多く、アミノ酸スコアは100点中82と、雑穀とは思えないほどの高さを誇ります。
キヌアもアマランサスも種皮が薄いので精白せずのそのまま全粒で食べるため、栄養成分を余すことなく摂取することができます。
私はキヌアが大好きなので、アマランサスと一緒に炊いたものをインコたちとシェアしています。
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