オカメインコの一人餌切り替えは楽にペレット移行する最大のチャンス

オカメインコインコのペレット

小鳥は病気の治療で治療食にペレットが出されることが多いので(シードの療養食もあるがペレットに比べて少ない)この先の長い鳥人生を考えると、なんだかんだ言ってもやはりペレットを食べられるようにしておくのが理想的です。

年齢を重ねるほどペレットの切り替えは難しくなる…とよく耳にしますが、必ずしもそうと決まっているわけではなく、ある日突然ペレットを食べるようになる子もいます。

ですが、ペレット切り替えを望んでいる飼い主の大半は、切り替えがうまくいかなくて断念していることが多いのが現実です。

スムーズにペレット切り替えができるのは概ね20%くらいだという話があるくらい、インコの食の移行はハードルが高いのです。

オカメインコの一人餌切り替えは楽にペレット移行する最大のチャンス

オカメインコの一人餌 ペレット

ペレットへの移行は雛の一人餌(ひとりえ)切り替えのタイミングがいちばん楽。

なのでインコの雛を飼っていて「ゆくゆくはペレット食に…」と考えている方は、一人餌練習=ペレット切り替えの最大チャンス…を活かさない手はありません。

初めから愛鳥の餌をペレット主体にすると決めているなら、飼い主さんは一人餌への移行時が踏ん張り時ですが、パウダーフードで育った子ならペレットへの移行はそれほど難しくはありません。

とはいえ「難しくない」というのは「飼い主さんが一貫してブレなければ」という条件付きです。

粟玉を入れた挿し餌で育つとシード好きな味覚の鳥になる!?

オカメインコの一人餌 ペレット

シードにもペレットにも一長一短ありますが、この記事はペレット食にしたい飼い主さん向けですから、ここでは「ペレット推し」の見解で記事を書いていきます(私は100%ペレット推しの見解を持っているわけではありません)

雛鳥が粟玉挿し餌で育つと やはりシード食に固執するシード好き鳥になる可能性は高いでしょう。

正直、自分の中では パウダーフードを使わない粟玉だけの挿し餌は言語道断なのですが、

インコの脚気は粟玉挿し餌で起こる!粟玉だけで育てられた雛の末路は…
粟玉だけの挿し餌しかもらえずに栄養失調に陥ったインコの雛の末路とは?令和のこのご時世、鳥の雛を育てるのに粟玉だけの挿し餌なんてありえへん!

雛の挿し餌に粟玉とパウダーフードを混ぜて食べさせている人は多いですよね。

それは決して間違った方法ではないですが、私個人は「粟玉ミックス挿し餌は食べさせたくない」と思っています。

その理由は2つあります。

オカメインコの雛は食滞を起こしやすいこと  理由はこちら
ペレットを食べるようになってからシードを食べさせたいこと

シードが好きすぎるシードジャンキーになる前に手を打つには

オカメインコの一人餌 ペレット

パウダーフードに粟玉を混ぜた挿し餌を食べさせることに対して気になる点。

この挿し餌では雛はシードの味をすでに知ってるわけですよね。

もしも鳥に「シードとペレット、どっちが食べたい?」とたずねたら ほぼ100%の鳥から

シードにして!シードがいい!シード!シード!!シード!!!

…と言われるはずですし、中には

シードじゃなきゃ死んでも食べない!飢えもやむなし!餓死も辞さぬ!!

…という頑固者や、いわゆる「シードジャンキー」も結構います。

だからペレット切り替えに悪戦苦闘するのです。

そう考えるとなんだか究極の選択みたいな話ですが、そもそも鳥にシードの味を教えていない方がペレットを受け入れやすいのではないか?と思うんですよね。

シード
  • 鳥にとって「自然」な食べ物
  • 好みはあるが、それ自体がおいしい。
  • 様々な味わいが楽しめる。
  • 皮をむく楽しみがあり、くちばしの徒長の予防にもなる。
  • 栄養価が極端に偏っていたり、必要な成分の不足があったりして栄養バランスが悪い。
  • 好きなシードばかり選り好みして食べるなどの偏食傾向が際立つ。
  • シードしか食べない鳥には健康維持のためのサプリメントが必要。
  • 病気の療養食のシード版もあるが、ペレットに比べると少ない。

 

ペレット
  • 鳥にとって「不自然」な食べ物
  • 栄養価も栄養バランスも申し分ない。
  • 成長ステージや病気の療養食のバリエーションが多い。
  • ほとんどは味が単一。
  • 早食いするとむせたりつまらせたりしやすい(多飲傾向も)
  • ペレットによって多飲・多尿・軟便が見られる。
  • 硬さや粒の大きさにバリエーションはあるが、好みに合っているのかは本人しかわからない。
  • 皮をむく楽しみがない。

本格的に一人餌練習が始まったらシードは完全に封印する!…くらいの気持ちでいくべきです。

そのくらい一貫した考えを飼い主さんが持たないと、一人餌切り替えもペレット切り替えもだらだらと続いて 結果的に長期戦になりますよ…と、ここでは言いたいのです。




ペレット移行には一人餌切り替えでシードを一切与えない!を徹底する【ブレるな】

オカメインコの一人餌 ペレット

ペレット食の子でも、おやつで粟穂をもらってる子は、粟穂大好物ではないですか?

鳥はみんなシード好き!これはゆるぎない事実。

シードの魅力はやはり「おいしく食べる楽しみ」+「皮をむく楽しみ」です。

人もそうですが、食べる楽しみは生きる喜びに通じています。

ペレットが主食になってからシードを与えても、きっとシード嫌いの鳥にはならないでしょう。

挿し餌の後半戦でペレットを砕いて混ぜてみる

オカメインコの一人餌 ペレット

パウダーフードで育った子は一人餌切り替えからペレット食に移行しやすいので、挿し餌の後半戦でこれから与えようとするペレットを砕いて混ぜて食べさせると 味を覚えてペレットに移行しやすくなります。

 

挿し餌の後半戦でパウダーフードに混ぜるペレットのおすすめ

シードは封印!一貫してペレットで一人餌練習する

オカメインコの一人餌 ペレット

オカメインコの雛がなかなか挿し餌を卒業できないと「早く一人餌になってくれるのなら…」と手を変え品を変え、いろんなもの(主にシード)を食べさせようとする飼い主さんもけっこういますが…

うちの子をペレット食にする気持ちを固めているのなら、途中で絶対にシードを与えてはいけません。

一貫してペレットで一人餌の練習をしてください。

中途半端にシードをあげたりするとよけいにペレットを食べなくなることが普通にあります。

そりゃそうです。シードの方がずっとおいしいのですから。

そうなると一人餌に切り替える時間がより長引きます。

飼い主さんがブレていては雛の味覚もブレます。

「鳥を甘やかすな」と言ってるわけではなく、スパルタを強要しているわけでもなく。

ただ単に「一貫してください」という話です。

時間がかかることも「個体差」と割り切ってうちの子に向き合う

オカメインコの一人餌 ペレット

一人餌になるまで時間がかかっても、特に健康状態に問題がなければ「仕方がないこと」…と割り切ってください。

うちの場合は親兄弟に囲まれた環境での育雛ですから、シードの一人餌切り替えは45日前後くらいで完了しますが、ペレットの場合は50日前後かかります。

一人餌切り替えでもペレットよりシードの方が早いですし、親兄弟から離された単羽飼育は一人餌が遅くなることはよくあることです。

そこに「個体差」という条件の差も加わってきますので、挿し餌の卒業はうちの子の成長に合わせてじっくり付き合っていくしかありません。

シードは成鳥になってからでも放っておいたって食べますよ。

だからそれはしつけを入れる時の「とっておきのおやつ」に取っておいたらいいです。

ペレットを食べるようになるまでは、シード類は封印してください。

とにかくペレットへの一人餌切り替えの時は  飼い主さんがブレないこと(シードを封印)  徹底的に雛の成長過程に付き合うこと。この2点が大切です。

一部の雛の中には一人餌になるまで半年近くかかる子もいるのですが、健康状態に問題がないなら「異常」ではないです。あくまで「個体差」です。

鳥育ても子育てと同じくらい大変ですよ。親の思うようにはなりません(笑)

健康であれば 一生挿し餌を食べているインコもいませんから、そう神経質にならずに、その子の個性と成長を、あたたかい目でゆっくりと見守っていきましょう。