インコを火葬する前に亡くなった直後にやっておくべき7つのこと
インコのお葬式(火葬)の時を迎える前に、やるべき準備がいろいろあります。
まずはペットの遺体をきれいにしてあげて腐敗が進まないようにすることが先決です。
小鳥の遺体をきれいにしてあげる
ご遺体を濡らした布などでキレイに拭いてあげて、きれいな体でお葬式をあげられるようにしましょう。
まぶたが開いていたらやさしく撫でるように閉じてあげます。体勢が乱れているなら、いつもリラックスしている様な姿勢に整えます。
亡くなって時間が経ち、死後硬直が進んでいるなら、無理せずそのままで大丈夫です。
小鳥の遺体を冷却する
亡くなった鳥の体をきれいに整えたら、ご遺体の腐敗が進まないように冷却します。
鳥類は臓器が小さいので他のペットよりも腐敗が進みにくいですが、火葬までに時間がある場合や季節によっては腐敗が進むので、そういう時期には厳重な冷却が必要です。
ご遺体をできる限り冷やすことを心がければ、きれいな姿でペットを見送れます。
冷却には自宅にあるもので十分。鳥の体がゆったり入る空き箱や、保冷できる発泡スチロール、保冷バッグなどを用意します。
箱にタオルやキッチンペーパーを敷いてご遺体を寝かせます。
発泡スチロールや保冷バッグに保冷剤を敷き、その上にタオルをかけて、タオルの上にご遺体を寝かせた箱ごと入れます。これで鳥を入れた空き箱が、保冷剤から出た水分で濡れるのを防げます。
ご遺体が入った箱の上にキッチンペーパーなどをかぶせ、保冷バッグのファスナーや発泡スチロールのフタを閉めます。
インコの火葬時に入れてあげたいものを用意する
火葬時にお気に入りのご飯やおやつなど、一緒に入れたいものがあれば用意しておきます。
ほとんどの出張火葬サービスで、餌やおやつを火葬の際に入れられます。ただし、燃え残ってしまうものや金属性のものなど、火葬時に入れられないものもあるので、事前に確認してください。
インコの遺影写真を用意しておく
愛鳥の遺影用写真をピックアップして用意しておきます。
ペット火葬車を停める場所の確認をしておく
出張火葬の依頼時に重要なのが、火葬車を停めておく場所が自宅敷地もしくは近隣にあるかどうか。
出張ペット火葬業者の火葬車は小動物や鳥の場合でも、ワゴンタイプの大きな車が多いです。
お宅が一戸建てで火葬車が停められるスペースがあればいいですが、ない場合は自宅前や近隣の落ち着いた場所で車を停めて火葬することになります。
もちろんペット火葬業者が事前に近隣の状況確認をしていますが、依頼者が落ち着いて火葬できる場所を
確認しておくと、より安心して火葬を依頼できます。
時間の制約がある人はインコの火葬をあえて時間外予約にしてみる
ご遺体の大きさや立ち会う人数によって、お葬式にかかる時間はケースバイケースです。
体重わずか30グラムのセキセイインコでも、出張ペット火葬業者がやってきてから葬儀・火葬・返骨~最後の支払い完了まで、2時間くらいかかりました。
体の大きなペットはもっと時間がかかりますから、その間に駐車していても問題がなくて、落ち着いて火葬ができる場所であることが大切です。
お住まいが都心部にある場合、日中に自宅前で火葬するのは厳しいかもしれません。
そういう場合は時間外対応(19時過ぎなど)にすれば、人や車の通りの問題が解消されるケースもあるでしょう。
日中では落ち着いた場所がなくても、陽が落ちてからなら大丈夫な場合があります。
時間外費用でも大丈夫なら「あえて時間外での予約をお願いしてみる」…これが静かにお葬式を執り行う
ひとつの方法です。
こうして火葬の予約や準備が済んだら、あとはお葬式の時を待つだけです。
大切な家族の一員だったペットにたくさんの感謝の気持ちを伝え、最期の時間を悔いのないよう、ゆっくり過ごしてください。
インコの火葬後に遺骨をどうするか?家族の意見をまとめておく
「火葬後に遺骨をお墓に入れるのか?遺骨の返納を希望するのか?」予約を入れる前にこの点の確認がありました。
出張火葬サービスの多くはペット霊園や永代供養サービスを持っていたり、提携する業者があることがほとんどです。
遺骨をどうするのか?は多くの火葬業者から尋ねられると思うので、家族の意見がまとまってから業者に問い合わせをする方がスムーズです。
インコの出張火葬をはじめて利用してみてわかったこと・感じたこと
セキセイインコの飼い主の体験談
私のセキセイインコが亡くなり、はじめてペット出張火葬業者を利用してみて、感じたことや反省点がいくつかありました。
インコ葬儀の長い1日の様子はこちら
私はペットの出張火葬車がとても衛生的に管理されていると感じました。火葬の装置周りもピカピカでした。
火葬の際にご遺体を寝かせる場所も衛生的に管理されており、真っ白でふわふわのお布団のようなシートが敷かれていました。
清潔に整えられていたので「咲ちゃんをこちらに…」と言われた時も、気持ちよく寝かせてあげることが出来ました。
準備万端と思っていたのに足りなかったひとつのもの
火葬前のお葬式は、火葬車の後部ドアをあげて火葬の装置前で行うか、玄関先で行うかを選べました。
我が家は自宅前の道路に火葬車を停めてもらったので、人が通った時に気にならないように玄関先を選び、玄関先にお焼香の準備を全て整えてもらいました。
インコを寝かせて家族全員が順番にお焼香しましたが、「これは失敗したな」と思うことがひとつ。お焼香の道具を乗せる台を準備していなかったのです(火葬業者もそこまでの用意はなかった)
我が家の玄関先には棚もなかったので、玄関先の床に直置きして、ひざまづいてのお焼香になってしまいました。
玄関先でお葬式をする場合は、お焼香がしやすいように小さいテーブルや台を準備しておくといいです。さらに 用意したテーブルにあらかじめお花などを飾っておくといいでしょう。
インコの火葬前にゆっくりお別れの挨拶ができたので心の余裕が持てた
インコの火葬に入るまでの時間に、逝ってしまった愛鳥にゆっくりお別れの挨拶ができたことが良かったです。
家族が咲ちゃんに声をかけたり、なでてあげたりして、それぞれが愛鳥を見送る心の準備も整えられました。
火葬専門業者を依頼することでつつがなく愛鳥を見送ってあげられる「こころの余裕」が生まれたことが、いちばんのメリットだったと感じています。
火葬業者の担当はこちらの気持ちをその都度確認しつつ、家族みんなの気持ちに寄り添いながら丁寧に葬儀と火葬を執り仕切ってくれたので、家族全員で悔いなく咲ちゃんを見送ってあげることができました。
ペットは大切な家族の一員だからこそ、家族全員がもっとも満足出来る形で見送ってあげたいものですが、そのひとつの選択肢として、現在ではたくさんのペット火葬やお葬式のサービスがあります。
出張による個別のペット火葬サービスの利用は、私たち家族にとって、とても満足のいく葬送の形でした。
納得のいくお葬式ができたからペットロスが軽傷ですんだ
どんな人でも愛するペットが亡くなれば、程度の差はあれペットロスを経験します。ペットフードメーカーのアンケートによると、愛犬を亡くした人の9割がペットロスを「経験したことがある」と答えています。
9割のペットロス経験者の中で短期間でペットロスを乗り越えた人には共通点があります。それは「自分の中でけじめをつける」 これで喪失感と悲しみを克服できます。
そのためにやるべきポイントは2つ。
火葬(お葬式)と供養を丁寧に執り行い、ペットが亡くなった現実に正面から向き合うこと
ペットとの永遠の別れを現実として受け止められれば、楽しかった生活を素晴らしい思い出に昇華して深い悲しみを乗り越えることができるのです。
ペット火葬の料金・お墓・供養方法【インコも火葬が当たり前】
ここからはインコ限定の話ではなく、すべてのペット火葬の一般的な内容を紹介していきます。
昔はペットが亡くなると自治体に連絡し、清掃局の焼却場で焼いてもらうというのが一般的でしたが、自治体に依頼してペットを火葬する場合は一般廃棄物としての焼却となるため、お骨のお持ち帰りはできません。
しかし最近は「大切な家族にそんな扱いはできない!」と考える人が多く、家族同様の手厚い弔いをする人が増えてきています。
昔はペットが亡くなると家の庭先などに埋めることも多かったのですが、最近は埋める庭がない家庭も多いです。
また庭に埋めるのは風水や公衆衛生上あまりよろしくない…という風潮や考え方もあり、人と同様に火葬するケースが多くなっています。
ペットのお葬式は人のお葬式と同様に火葬前にペットとのお別れのセレモニーを行うことがありますし、自宅や斎場に祭壇を設置して、僧侶による読経や戒名をつける飼い主もいます。
当サイトの運営者yamakiはこれまで12頭の犬の飼育経験があります。大所帯なのでペット霊園にお墓を建立していて、そこに歴代の愛犬たちが眠っています。
建立はもうかれこれ25年以上前の話ですが、そのころでも火葬前の簡単なセレモニーにきちんと読経してましたし、お彼岸に塔婆を頼んでも僧侶がやってきて読経してくれました。
ペットもヒトと同じことをやるんだ…すごいなあ。
…と感心しましたが、四半世紀前でもそんな感じなのだから、今はさらにグレードアップしているのでは。
人のお葬式は縮小傾向なのに、今は小さなインコ1羽でも火葬してきちんとお見送りする時代ですから。
ペット火葬の方法はざっくり3パターン
個別火葬(立ち合い火葬)
人間の火葬と大体同じで、ペットのお葬式の際に家族立ち合いのもとで火葬を行います。
僧侶による読経やお線香、その後に斎場まで足を運んで最期のひと時を過ごした後にお見送りします。
火葬後のお骨上げも家族が行うため、多くの家族が選ぶ方法です。
個別火葬(一任火葬)
内容は立ち合い火葬と変わりませんが、最期のお骨上げを施設スタッフが行う方法です。
読経やお線香、その後は斎場に立ち会わずにお別れなので、本堂でのお別れとなります。
後日お骨を引き取りに行くか 自宅まで届けてもらうかを選ぶため、お骨は手元に帰ってきます。
時間に余裕がない人やスタッフにお任せしたい人が選ぶスタイルです。
合同火葬
他の亡くなったペットといっしょに火葬する方法です。合同なので個別にお骨が返ってきません。
火葬したのち管轄の霊園の合同墓地へ納骨し供養を行います。
最初から最後までスタッフお任せがいい人やお骨上げをしなくてもいい人、火葬費用をなるべく安くしたい人に選ばれるスタイルです。
ペット火葬場に火葬場に持込か?引き取りか?出張の移動火葬車か?
火葬場の立地条件は駅から離れていることがほとんどです。自家用車がある人は自分で運べますが、車がない人や時間がない人は自宅まで引き取りが可能か確認した方がいいでしょう。
最近では火葬炉を搭載している移動火葬車を持っている葬儀社の出張サービスが増えて、自宅などの指定した場所に来てもらって個別に火葬することもできます。
火葬後にそのまま納骨できるのか?遺骨を引き取れるのか?
大きな火葬場であれば納骨堂や供養塔が併設されていることが多く、それなら火葬後すぐに納骨してもらえます。
そのまま納骨してもらいたい人は埋葬施設があるペット火葬場がおすすめです。
火葬だけなのか?葬儀(簡単なセレモニー)も執り行いたいのか?
火葬だけではなく、葬儀もしたい場合は、葬儀に対応しているかどうか確認しましょう。
どのようなセレモニーやプランで葬儀をしてくれるのかを調べてみてください。
ペット火葬の費用は?相場はどれくらい?
ペット火葬の相場はペットの大きさや種類で大きく変動します。体が大きくなればなるほど炉の使用時間が長くなるためです。
ペット火葬の費用はペットの大きさや 合同か個別か、業者や地域差で異なりますが、一般的には 1万円(猫などの小動物)~6万円(大型犬)程度です。
葬儀プランは値段の変動や各社による相違があるので、火葬場に詳細の確認と僧侶へのお布施が必要かどうかも問い合わせておきましょう。
ちなみにセキセイインコの葬儀の事例はこちら
ペットの移動火葬トラブルと悪徳火葬業者にご用心!
ペット火葬には様々なサービスがありますが、法的な整備が不十分で、業者が乱立している状況ですから、悪徳業者と飼い主のトラブルも少なくないと言われています。
説明と内容が異なるペット火葬業者もいます。表向きの対応はいいのに、目の届かない所で何が行われているのか判断がつかないことも多々あります。
業者を選ぶときには実績が豊富で、ペット葬儀や霊園等の業界団体や協会に所属しているペット葬儀社を選ぶと間違いありません。
出張火葬車が家までやってきて目の前で炉に入れられるところまで見ていない限り、実際のところは本当にペットがきちんと火葬されたかどうかは飼い主にはわかりません。火葬後の遺骨を調べてみたら、犬の火葬を依頼したのに 鳥の遺骨が入っていた…などというケースがありました。
火葬せずにペットの遺体を山林に廃棄する悪質な業者がいました。
飼い主さんはペットの遺体と共にお花やおやつ、ごはん、おもちゃなど、ペットの思い出の品を持ってくることがあります。飼い主が見ている前では棺の中にお供えするものの、一緒に火葬すると見せかけて 飼い主がいなくなったタイミングで火葬炉をあけて お供え物を全て破棄している施設がありました。その理由は、お骨をきれいにする、火葬炉の掃除の手間が省ける…など。どんな理由にせよ、これは飼い主の気持ちを踏みにじる行為です。まあ一理あるにはあるのですが、飼い主を騙していたとなると、一種の詐欺ではないですかね、これは。
飼い主から「骨壺の中に骨がなかった」「短足種なのに脚の骨が長かった」などのクレームも実際にありました。これは個別火葬を依頼したのに業者の都合で合同火葬をした可能性があり、悪質としか言えません。金返せ!ももちろんですが、うちの子の遺骨をどうしてくれるんだ!という話になるでしょう。
ペット火葬業者を探している飼い主さんは ペットとのお別れは悔いなきよう、しっかり自分の目で確認することが大切です。
ペット火葬が市役所で6日待ちで出張火葬サービスを依頼【体験談】
千葉県在住男性の体験談
これは愛犬が14歳で亡くなった時にペット火葬業者の出張サービスを依頼したときのエピソードです。
…と市役所に電話したところ
私はすぐにペット火葬業者を探して問い合わせることにしました。すると火葬装置を備えたペット火葬車で自宅まで出張するペット火葬業者が見つかり「午後1時には伺えます」との返答をもらいました。
午後1時にペット火葬車が到着しました。何の変哲もない普通の白のワゴンですが、バックドアを開けると、内部に小さな窯のようなものが見えます。
ペット火葬の担当者は頭を深々と下げ、しばらくして「準備が整いました」と呼びに来たので、私は冷たくて重くなった愛犬を抱きしめてワゴンへと向かいました。
火葬車ではすでに炉が開けられていて、受け皿が車の外まで引き出されており、私はその上に静かにラブの体を横たえました。愛犬の顔は生前と変わらずかわいらしくすやすや眠っているように見えます。
その体に西洋菊などのお花を手向け、シキミの葉を散らしてみると、一瞬、華やかな時間が訪れたような錯覚を覚えました。
愛犬が炉の中にゆっくりと入っていく最期の姿を見つめていましたが、炉の扉が閉まる時、一瞬不気味な思いに駆られました。その音は愛する母が焼かれる時の炉の扉の音に似ていたからかもしれません。
ワゴンのバッグドアを閉めると担当者は再び頭を丁寧に下げて
…と言って車をUターンさせると、ゆっくりと家の前を通り過ぎて行きました。
ラブの火葬開始から1時間と少し経った頃、再び家のチャイムが鳴り、玄関ドアを開けると先ほどのワゴンと担当者の姿が見えました。
家の前で火葬車のバッグドアを開けると火葬炉から熱気が放射されてきて、直前にバーナーを止めたばかりなのがわかりました。
スタンドのようなものを出して炉の扉が開けられると、遺骨になったラブが姿を見せました。
頭の部分から尻尾まで生前の体格を彷彿とさせる骨の形がその熱い鉄板の上にありました。ラブの頭の骨格はしっかりと整っていました。
荼毘に付されて遺骨になってしまうと今までの悲しみは別の次元に入るような気がします。肉体がない分、どこかあっけらかんとしている感覚で、まるでラブが風になったかのような気さえするのです。
炉の吐き出す煙と一緒にラブは空高く登って行った…そんな気持ちになりました。
まだ炉が熱い状態なので何度か交代しながら一人ずつ拾骨しました。トングで骨を掴んでも丈夫で崩れることなく、生前のラブの体ががっしりしていたのを物語っているようでした。
最後にラブの頭の部分を骨壺の中に入れると担当者はちりとりで残りの骨をすくい上げ、骨壺の中に入れました。その瞬間、骨壺で骨がこすれ合って、シャリシャリと音を立てた時、まるでラブが
…と言っているかのように思えました。
その後、担当者に冷たい麦茶をふるまってペット火葬の費用約3万円を支払い、ペット火葬が終了しました。
ラブのお骨は手元供養にしています。ペットのお墓や供養方法には散骨、納骨堂、手元供養など、複数の選択肢があることが分かったので、今後はどのようにしていくかを検討しているところです。