飼い鳥の温度管理は健康状態を大きく左右します。
幼鳥・病鳥・老鳥においては 時に生死を分けることすらあるほど簡単に考えてはいけない・見過ごせない重要ポイントです。
健康な成鳥であっても ずっと同じ温度で快適な環境が続いているとホルモン異常や過発情になったり換羽が長引く原因になることがあり、やはり健康状態に直結しています。
「寒い」「暑い」だけでなく、インコの健康状態をキープするには温度管理と寒暖の差の把握が欠かせません。
その必須アイテムがここで紹介していく「温・湿度計」です。
インコの温度計おすすめランキング!選び方とケージ内設置の注意点
温度管理は「過保護にする」ものではなく、飼っているインコの健康を維持するために必要です。
まずはインコの温度管理にはどんな温度計が適しているか?選び方のポイントを紹介します。
インコの温度計は最高最低温度計!100均の温度計では万全な体調管理ができない
インコにとって快適な温度であるかどうかは個体差があり、しっかりとした観察が不可欠ですが、その基盤となるのが日常的な温度変化の把握です。
そこで選ぶべきは 最低温度と最高温度を一度に把握することができる最高最低温度計です。
インコ用温度計に100均で売っている現在の温度しか測定できないシンプルな温度計では、インコの体調管理には向いていません。
なぜなら どんなに健康で元気がいいインコの成鳥でも、注意すべきは寒暖の差だからです。
インコの体調不良の原因のひとつは、季節の変わり目などの激しい温度変化があります。
だからこそ温度の推移を記録できる最高最低温度計を選ぶべきで、今の温度が分かるだけでは不十分なのです。
インコのケージには湿度計もほしい
インコの健康管理には温度だけでなく、湿度の管理も大切です。
一般的にインコに適した湿度は50〜60パーセントと言われていますが、原産地の気候や個体の体質によって、乾燥を嫌ったり、湿気が体調に響く場合があります。
温度と共に適切な湿度を保つためにも、温度計と湿度計が1つになった温湿度計の設置がおすすめです。
インコの温度計は自宅なら無線タイプがおすすめ!通院などの外出時は有線でも
自宅で使うなら無線タイプの温度計が使いやすい
温湿度計はケーブルつきよりもケーブルなしのワイヤレスタイプがおすすめです。
コードがなければインコにかじられたり遊ばれることによる危険がありませんし、最近の温湿度計にはスマホ連携できるすぐれものがたくさん登場しています。
設定した温湿度を超えたり下回った場合にアラート(アラーム)で知らせる機能がついているものもありますので、外出が多い方や留守がちな家庭にはおすすめです。
防水機能は屋外で使用する場合や 水浴びが大好きなインコの場合に安心ですが、防水機能がついていても水やフンがかからない場所に設置することが基本です。
さらに温湿度計によっては光が点灯するものもあるため、鳥が怯える可能性がありますが、その場合はインコから見えないように向きや設置場所を考慮する必要があります。
温湿度計には、背面にフック穴のある壁掛け型、マグネット型、置き型があります。
全て可能なものもありますが、決まった取り付け方しかできない商品も一部にあるため、事前確認が必要です。
通院などの外出時はキャリー内外の温度を測れる無線タイプがおすすめ
インコとのお出かけにキャリーを使う場合でも、夏・冬はキャリー内部の温度を把握することが大切です。
同時に内外を計測できるこちら の温度計がおすすめです。
この商品は温度計のみで湿度は計れませんが、一時的な外出なら温度のみで充分です。
インコの温度計をつける場所は?ケージ内や屋外に温度計を設置するときの注意点
ケージの温度や湿度を測る場合は、冷暖房の風や直射日光が当たる場所を避け、インコが通常過ごしている場所の近くに設置します。
その際、インコにいたずらされないか、飼い主がどの方向から見るかなどを考慮します。
温湿度計の設置は鳥かごの中か外か?
インコの温度計を鳥かごの外に設置しているのをたくさんの鳥ブログで見かけるのですが、本来 温湿度計はケージ内部で測定するのが理想的です。
それはケージ内の温度勾配を把握しておくことが大切だから。
鳥がいつもいる場所付近の温湿度がわからないのでは、保温電球を使っている場合「そもそも電球のワット数(※)はどれを選んだらいいか?」を決められないのです。
※保温電球のワット数は何となく選ぶものではありません。周辺温度を確認して「あと何度上げたいか?」を考えてから決めるのが正しい方法です。
保温電球の話はさておき。
温湿度計をケージ内部に設置するとインコに壊されたり 汚されて感度が低下する可能性もありますので、設置場所は飼い主さんが臨機応変に対応すべきで、ケースバイケースであるといえます。
特に小型インコ用ケージの場合、温湿度計を内側に置くことでスペースが狭くなったり、インコの邪魔になることも考えられます。
鳥かごの内側と外側(=温度計設置場所)とで温度が大きく変わる場合は 温度勾配を事前に調べて把握しておけば、無理に温湿度計をケージ内に入れなくとも大丈夫です。
病鳥や雛鳥など、ケージ内の温度をしっかりと測りたい場合は、周囲をアクリル板などで囲い(隙間を必ず作る)その中に温湿度計を入れることで、ケージ内とほぼ変わらない状態で測ることができます。
温湿度計を使うシーンや目的で選ぶには?
インコと飼い主が同じ部屋で長時間過ごす場合
インコと飼い主が同じ部屋で過ごすことが多い場合には 温度や湿度をこまめにチェックできる上に 飼い主自身が室温を体感できるため、時計型の温湿度計が適しています。
視線を向けるだけですぐにわかる時計型は、スマホ連携型などアプリなどを使うものと違い、スマホを常時手元に置いておく必要がなく、アプリを開く手間がありません。
その場合は、すぐ近くまで行って目を凝らさなくてもすむ、文字が濃くて大きく見えやすいものを選びます。
同じ時計型でも、デジタル式は細かな温度を読み取ることができ、アナログ式は感覚的に認識できます。
アナログ式の温湿度計は電池が不要で、デザインが豊富。快適温度帯、湿度帯を色わけして確認しやすくするだけでなく、時間表示のあるものがあります。
不在時や夜間など、ケージから離れた場所で確認する場合
ケージを直接確認できない環境から温湿度を確認したいなら、WiFiやBluetoothでスマホに連携できるものが適しています。
特に雛鳥や病鳥、老鳥用に適していますが、健康なインコでも、発情期には日照時間(暗くしている時間)のコントロールが発情抑制対策として大切なため、夜にカバーを開けて明るい光を当てるのは避けるようにします。
スマホ連携タイプは夜寝かせた後でも確認のために電気を点けたり おやすみカバーを開ける必要がないため、夜中の温度確認がしやすいのがメリットです。
また、病鳥の保温のためにカバーをかけている場合、スマホ連携タイプなら温度や湿度チェック毎に開け閉めすることがないので、せっかく温めた空気を外部に逃さずにすみます。
インコケージの温度計はワイヤレスがおすすめ!無線タイプのメリット・デメリット
無線タイプ(ワイヤレス)は設置場所を選ばないのが利点のひとつです。
アラーム通知機能や、データ記録機能のついているものもあります。
データをグラフでチェックできるものは期間を通しての温湿度の変化を確認管理できるため、自分で記録する必要がありません。
このタイプには、スマホ連携型、スマート家電対応型(リモコン型)があります。
スマホ連携型の温湿度計はスマホアプリから温度、湿度が確認でき、値を設定しておくと通知してくれます。
スマート家電対応(リモコン)型の温湿度計は 別家電のリモコンと連携することでエアコンを操作できるため、外出時に便利です。
赤外線タイプでリモコン操作できるものであれば、スマート家電として使うことができます。
- 見た目がシンプルですっきりしている
- ケーブルタイプのような断線がない
- ケージ内部の温湿度が計りやすい
- おやすみカバーをかけた後でも手間なしで内部の温湿度の確認ができる
- 温湿度の確認が手元でできる。外出時で可能
- 複数場所の温湿度をまとめて測定できるものもある
- 複数設置すると同電波を拾う可能性がある(正確性に欠ける場合がある)
- 高性能なりのお値段がついている
ワイヤレスタイプは便利な一方でデメリットもあります。
上の表のデメリットの一番最初の項目に挙げていますが、無線使用の温湿度計を複数置くと、同じ電波を受信してしまう可能性があり、場合によっては温湿度の正確性に欠けます。
インコケージが複数あり、温湿度計を複数設置することを決めている場合には、こちらのような 最初から複数個所の測定をする専用の温湿度計を選べば問題ありません。
これ は4か所の温度が同時にわかるものですが 別にインコだけに使う必要はないわけですよ。
家族の部屋にも設置して 1つの親機で4か所の温度を把握できるすぐれものです。
我が家でも愛用しています。