鳥インフルエンザにインコの感染は?ビルコン消毒のすすめと2022年現況

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鳥インフルエンザにインコの感染は?ビルコン消毒のすすめと2022年現況

人だけでなく、犬・猫・鳥・豚・牛などの動物もインフルエンザにかかります。

鳥インフルエンザには家禽(鶏やカモなど)が感染しやすいと言われていますが、野鳥やペットの鳥にも感染しますので、インコも例外ではありません。

鳥インフルエンザ発生で自衛隊に災害派遣要請がかかる…現時点では「災害」の扱い?これには賛否両論あるようですが、つらいお仕事ですよね…お疲れ様です。

それはさておき、ここでは鳥インフルエンザの現在までの状況と感染対策をまとめてみました。

和歌山県は11日、白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で飼育しているアヒルが、高病原性鳥インフルエンザに感染したと発表した。県などは同日午前、施設の家禽(かきん)類63羽の処分を開始した。施設は11日から臨時休園しており、再開時期は防疫措置の完了後、県と国、施設が協議する。

県によると、県家畜保健衛生所に10日、同施設からアヒル6羽が死んでいると連絡があった。衛生所の簡易検査で陽性となったため、さらにPCR検査をしたところ、11日に感染が判明した。 県は同日午前、対策本部会議を開いて対応を協議し、家畜伝染病予防法に基づいて殺処分を決めた。

これを受け、県や施設の職員が午前9時20分、法律で対象に定められている家禽類、アヒル35羽(死んだ6羽含む)、ガチョウ13羽、ダチョウ1羽、エミュー14羽の殺処分を開始した。フラミンゴやオウム、インコなどは対象外となる。 焼却処分は、施設内や県家畜保健衛生所(和歌山市)の焼却炉を使う。消毒も含め、12日に完了する見込みという。
引用元:2022.11.11.Yahooニュース

冬に飛来する渡り鳥が日本国内に鳥インフルエンザウィルスを持ち込んでいると考えられています。

渡り鳥は「渡り」をするくらいだから強健なんですかね?鳥インフルエンザに罹患していても症状が出づらいということです。

2020年には11~12月に養鶏場の170万羽、今年 2022年10~11月にはすでに51万羽が殺処分されています。

鳥インフルエンザでなぜ殺処分する?かわいそう!ワクチンはないの?

鳥インフルエンザに感染した鶏は高病原性の場合は感染鶏の75%以上が10日以内に死んでいるということです。感染から数時間で死ぬものもいるとか。

そもそも「家畜伝染病予防法」で養鶏場から鳥インフルエンザが出た場合は「全殺処分」の取り決めがあるわけで、ここまでするのは

鳥インフルエンザが蔓延すれば鶏肉や卵の供給が脅かされる恐れがある

…と国が警鐘を鳴らしているからです。

仮に高病原性ではなく、低病原性でも鳥インフルエンザ感染があれば、その養鶏場の鶏は全殺処分となります。

鶏用の鳥インフルエンザワクチンもあるにはあるのですが、この接種により鳥インフルエンザの発生を見逃してしまう恐れがあるため、現時点では予防接種はしない方針らしいです。

鳥インフルエンザが「殺処分」では追い付かないほど広がった場合、国は「緊急的にワクチンを使う」とのこと。

まだそこまで切羽詰まった状態に陥っていないため、今までワクチンが使われたことはありませんが、伝播状況によっては今後どうなるかはわかりません。

鳥インフルエンザ対策でインコへの感染予防で徹底すべき注意点

高病原性鳥インフルエンザがペットとして飼われるセキセイインコや日本中に生息する野鳥のムクドリにも感染することが、北海道大の喜田宏(きだ・ひろし)教授(獣医学)の研究で分かり、二十四日に東京都内で開かれた国の研究運営委員会で報告された。

研究を取りまとめた文部科学省などによると、山口県の養鶏場から分離されたウイルスを入れた溶液を注射器で鼻から注入する方法で感染の有無を確認。ムクドリ、カモ、セキセイインコ各六羽すべてに感染が確認された。感染しても死なない鳥もあったが、セキセイインコは、注入後五日目までにすべて死んだ。

同省の担当者は「鳥によっては感染することが確認された。実験で感染させたので、自然状態で感染するかどうかは慎重に検討する必要がある」と話している。
引用元:大分感染症研究会 (2004/3/25 共同通信)

インコが感染源に接触しないように注意

引用元:東京都福祉保健局

【鉄則】インコを屋外やベランダに出さない

ペットのインコは室内で飼われていることがほとんどでしょう。

日光浴をさせるときにはベランダや屋外にケージを出したいと思うかもしれませんが、外に出たら野鳥との
接触リスクがあります。網戸越しでも同様です。

日光浴は室内で鳥用の日光浴ライトを使えばできるので、人工的な日光浴での対応をおすすめします。

紫外線ライトは必ず真上から照射すること。uvライトをケージの横に設置して 横から光を当てるのは厳禁です。

日光浴ライトのおすすめ

インコの日光浴ライトの時間は?鳥に安全に紫外線を浴びさせる注意点
インコの体と心の健康維持には日光浴が不可欠ですが飼育下の小鳥たちは日光浴が足りていません。この記事を読むと小鳥の安全な日光浴のやり方と日光浴ライトの疑問が解決できます。日光浴ができない冬におすすめのインコの日光浴ライトは?日光浴ライトの照射時間は?健康を守るための注意点は?

 

鳥のロストも要注意!外に出たら鳥インフルエンザの感染リスクが上がる

鳥のロスト時にも注意が必要です。

屋外に飛んで行っても遠くまで飛んで行かずに戻ってくるくらいに慣れていたとしても、飼い主の目の届かないところまで飛んでいってしまうと感染して帰ってくる可能性があります。

鳥インフルエンザ対策で飼い主が徹底すべきインコへの感染リスクを下げる予防策

飼い鳥が鳥インフルエンザになるのに飼い主が原因のこともあります。

鳥インフルエンザが付着している手で餌を与えたりしたためにインコが感染することがありますので、飼い主自身がウイルスを持ち込まないように徹底することが、インコに感染させないための重要なポイントです。

鳥インフルエンザが発生している地域を訪れない

もっとも大切なのは、鳥インフルエンザが発生している地域には訪れないことです。

鳥インフルエンザは通常、鳥から人に感染することはないと言われていますが、濃厚接触をしたときには稀に感染することがあります。(2022年10月時点まで国内での感染例報告はありません)

感染しなかったとしても衣類や手指に付着していることで自宅内にウイルスを持ち込んでしまう可能性はあります。

鳥インフルエンザの感染経路は餌や接触による感染が主なので、帰宅した後にインコと遊んでいるうちに感染させてしまう可能性がゼロではないです。

帰宅してすぐにインコに触らない

鳥インフルエンザの流行時期には外出したときにウイルスを持ち帰るリスクがあるので、帰宅したらすぐにインコに触れないようにしましょう。まずは手洗い・うがいをして感染リスクを下げるのが大切です。

野鳥がいる場所に行った場合には衣類が感染源になる可能性もあるので、着替えてからインコに触れるようにしましょう。

ウィルスは目に見えるものではないので厳重な注意が必要です。

「人を見たらコロナと思え!」は鳥インフルエンザでも同じ。うちの子を守れるのはあなたしかいないのです。

【ビルコン消毒】鳥インフルエンザ・PBFD・オウム病・アスペルギルスの除染

インコを飼育するうえで、予防消毒はとても大切です。鳥が病気にかかった場合も、原因となるウイルス・細菌・真菌の消毒が必要です。

いちばん身近な除菌・消毒はアルコールと次亜塩素酸ですが、徹底的な消毒には少し弱いです。

アルコール 人には害のない程度のアルコール除菌スプレーや除菌シートでも、体が小さい鳥にとっては有害です。

揮発したアルコールを吸い込んだり、アルコールで消毒・除菌したものを舐めたりすると体内に蓄積してしまい、肝臓などに負担がかかり病気になる可能性があります。

次亜塩素酸水 次亜塩素酸水は、塩化ナトリウム(食塩)を水に溶かして電気分解した水溶液のこと。鳥だけでなく人の病気の原因となる様々なウイルス・細菌に対して消毒効果があります。

弱酸性で肌に触れても刺激が少なく、食品の洗浄にも使われるほど安全に消毒ができます。商品の説明欄にppm(濃度)が表示されているので、必要なら希釈します。

主にスプレーボトルなどに入れて吹き付けて使用しますが、金属製ケージは濡れたままにするとサビが発生する可能性があるので、スプレーしたあとに拭き取ります。

次亜塩素酸水は有機物(糞便や血液)に触れると水に戻る性質があるので、使用する前にケージや小物類を洗っておきましょう。また、時間が経ったり空気に触れても効果が薄れるので、商品の使用期限や保管方法を確認します。

また、次亜塩素酸水の商品の中にはアルコール成分が含まれているものや間違った方法で作られているものがあるので、鳥にとって安全に使用できる商品かどうかよく確認して使用してください。

似た名前の「次亜塩素酸ナトリウム」は塩素系漂白剤などに使われる強力な成分で危険性が高いので、絶対に間違えないように気を付けます。

ビルコンS 感染した鳥のためだけでなく、同居している他の鳥や動物、人への二次感染を防ぐためにも消毒を徹底的に行うなら、アンテックビルコンSがおすすめです。

ビルコン消毒でインコの真菌やウィルスの予防対策と強力除染

ビルコンとは、「アンテックビルコンS」という商品名の複合次亜塩素酸系消毒剤で、牛舎・鶏舎の消毒や動物病院の消毒に使われる強力な消毒剤です。

ビルコンは粉末タイプで販売されており、水で溶かし希釈したものを使用します。

ビルコンを水に溶かすとピンク色の液体になり、ピンク色が薄れると消毒効果が薄れた目安になるので視覚的に効果が見えやすいのが特徴です。

嫌な臭いや刺激臭はありませんが、刺激臭がないからといって直接吸い込んでしまうと悪影響なので注意しましょう。

消毒では主に500倍の希釈液を使用します。スプレーボトルなどに入れて吹きかけるか、希釈液に消毒したいものを直接漬けて消毒します。

鉄・亜鉛などの金属に使用すると腐食してしまう可能性があるので、鉄製ケージや鉄製の小物類には使用しないようにします。

また、希釈液を作る際もプラスチック製・ステンレス製の容器を使用します。鳥に直接吹きかけたり、飲食物・衣服・子どものおもちゃなどにかけないように注意が必要です。

それらを考慮すると、インコのケージもステンレス製を選ぶのがよいでしょう。

 

消毒するときはゴム手袋・マスクを着用し、窓を開け換気にも注意しましょう。

インコの感染症へのビルコン消毒の効果は?

ビルコンは、PBFDをはじめオウム病やアスペルギルス症などウイルス性・細菌性・真菌性の病原体を殺菌・消毒する効果があります。

鳥インフルエンザ

鶏舎ではビルコンを鳥インフルエンザの消毒に使います。

PBFD

 

オウム類の嘴・羽毛病。羽毛の形成不全や脱羽、くちばしの形状異常などの症状があり、死に至ることもあります。

PBFDウイルスが原因で、感染した鳥の糞便・羽毛に触れたり、感染した親鳥からの給餌での感染が多いです。

オウム・インコに感受性が高く、特にセキセイインコで多発します。

オウム病クラミジア

オウム病クラミジアという細菌が原因の感染症で、人にも感染する人畜共通感染症です。

鳥では下痢や体重減少を引き起こし、最悪の場合死に至ります。

人の症状は、発熱や咳などのインフルエンザのような症状が出て、肺炎になるおそれがあります。

アスペルギルス症

 

真菌(カビ)が原因です。呼吸器障害や体重減少などの症状で、呼吸困難により死に至ることがあります。

自然界のあらゆるところに存在していますが、健康な鳥では発症しにくく、免疫力が低下した個体や大量に吸い込んでしまったときに発症します。

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