オカメインコの平均寿命は18歳前後と言われてきましたが、餌の多様化や医療技術の進歩により、最近は20年以上生きるのはザラであり、25年~30年強もの長きに渡り、元気に過ごしている子もたくさんいます。
オカメインコの寿命を25年まで伸ばすための4つのポイント
肉体の健康だけでなく精神の健康や安定によって寿命が変わってくるのはインコもヒトもまったく同じです。
長生きする手乗り鳥には3つの共通点があります。
保温と温度管理の配慮が万全
鳥と飼い主の適切な距離感が保たれている
健康かつ虚弱体質でない雛をお迎えするために入手先を厳選する
生き物には個体差があるので病気がちや虚弱体質な子が存在します。
長生きしてもらうにはまず健康なオカメインコの雛をお迎えするのがいちばん重要です。
健康な雛を入手するためには、入手先が適切な環境で雛を飼育していることが条件です。
ペットショップから雛を入手する際は以下の2点を確認しましょう。
飼育経験が豊富なスタッフがいるショップであること
清潔な飼育環境のショップからお迎えする

いちばん大切なことは飼育環境を清潔にしていることです。
本来、草食の小動物には体臭がほとんどありませんから、もしもにおうのなら店の管理が良くないわけです。
排泄物や餌が長時間放置されているとにおいの原因になります。
清掃が徹底している店はにおいがほとんどありませんから、店内の匂いがきつかったり、成鳥のケージの掃除が行き届かない店から生体をお迎えするのは止めたほうがいいです。
飼育経験豊富なスタッフがいるところからお迎えする
店員の飼育に対する知識や経験値もポイントです。
雛を入手する上で疑問に思うことは店員さんにどんどん聞いてみましょう。
オカメインコを担当している店員なら飼育者ならではの視点でいろいろ教えてくれます。
特に飼育用品の使い勝手や餌の良し悪しを聞いてみると、ネットや飼育本に載っていない有益な情報を教えてくれることがあります。
店員の知識が乏しい店は止めておくのが無難です。
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オカメインコ雛の保温と温度管理…もっとも危うい時期を脱する必須条件
健康なオカメインコ雛をお迎えしても、飼い主の飼育環境が良くないと雛が衰弱します。
少なくとも初めての冬を乗り越えるまでは温度に気を遣う必要があります。
オカメインコの雛から幼鳥の適正温度は27〜30度ですが、室内の温度は、戸建てやマンション、階数などの条件により異なりますし、同じ自宅でも北向きの部屋、南向きの部屋では室温にだいぶ違いがでます。
床にケージやケースを直置きしたり、何かの台に乗せる場合でも変わります。
少しの条件の違いでも飼育環境の室温は違ってくるので、ケージやケースの近くに温度計を設置することも必要です。

オカメインコを甘えさせすぎない+節度を持った付き合いを心がける
飼い主とインコの適切な距離感を意識して育てることも大切なポイントです。
好きな飼い主以外の家族や他のペットにもやきもちも焼きますし、オカメインコは特に甘えん坊なところがあります。
インコの気持ちや状況によって鳴き声を変える賢さも持ちあわせていますから、適切な距離感を心がけて、あえて「甘えさせすぎない」意識も必要です。
健康なオカメインコは20年以上生きるのが普通ですが、その間、飼い主である人間側には様々な環境の変化が予想されますし、時に思いがけないことも起こります。
飼育を始めた当初はいつも飼い主の傍にいられたのに、数年後には事情がガラリと変わり、ほとんど相手をしてあげられない…なんてこともあり得ます。
しかしインコは人間の事情を理解できません。
意味が分からないままショックを受けたりストレスにさらされていると、毛引きや自咬といった問題行動を起こしたり、精神のバランスを崩したことから、病気になって亡くなることもあります。
ちなみに「節度」とは成鳥になったインコを一介の「大人」として扱うことです。
日本の法律ではペットはモノ扱いですが、鳥たちをモノや小さな子供のように自分の所有物として見下して付き合うのは間違い。
長く続くオカメインコライフで最も重要なことは これに尽きます。
つかず離れずの適切な距離感がオカメインコの精神の安定につながる
現代人は忙しいのでなかなか放鳥ができないこともありますが、飼い主が無理をしない範囲でオカメインコのためにできることを続けていくことが大切です。
適切な距離をキープしてつかず離れずの関係を保つのが、オカメインコの精神の安定につながります。
それぞれに事情がありますが、インコの気持ちが安定する環境を整えることが、オカメインコの長生きにとって必要なことです。
オカメインコはとても賢く感情豊かな鳥。
その体調の変化やインコの気持ちを観察しながら、共に末永く健康に生きられるようにしていきたいですね。
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