ノーマルグリーンのサザナミインコ(推定オス)のぴよちゃんはマクロラブダス(メガバクテリア症)を発症したことがあります。
これはメガバクテリア発症当時のぴよちゃんの様子や病院で実際にどんな治療を受けたかなど、病気が完治するまでのお話です。
サザナミインコがメガバクテリアに!注射と入院治療の体験談
ぴよちゃんをお迎えしてから
一年半ほど経った
ある日の朝のこと。
いつもバードテントから
のそのそと出てくる
ぴよちゃんが
ケージの床に
うずくまっていました。
ぴよちゃんはこちらに
「はっ」と気付くと
ケージの中に設置してある
ハシゴを登り、
いつも止まっている
鏡のついた止まり木へ
移動しました。
動作は緩慢ではなかったですが
私は何か違和感を感じました。
その後いつものように
朝の放鳥をしましたが、
ぴよちゃんは
変わった様子もなく
遊んでいました。
ところが午後。
ふと気がつくと
また床にうずくまっていたのです。
動物病院に行こうか悩みましたが、
すぐにお気に入りの止まり木に戻ったり
食欲旺盛でフンにも異常がないことから
翌日に病院へ行くことにしました。
急変は翌日に起こりました。
放鳥中のぴよちゃんが
突然頭を降りながら、
鼻水状の液体を
吐き出し始めたのです。
動物病院の初受診!メガバクテリアの注射と入院治療が始まった
動物病院に行くために
プラケースに紙を敷いて
ぴよちゃんを入れました。
その日の糞をラップに包み
チャック付きのビニール袋に入れて
持っていくことにしました。
サザナミインコのフンからメガバクテリアが見つかって
緊張からなのか、
溜めフンをいつもは朝と夜の
2回のしかしないぴよちゃんが
移動中に小さい糞をしていたので、
検査にはその新しい糞を使いました。
その糞を顕微鏡で見た先生は
「ああ、やっぱり」と言い、
モニターにその画像を映しながら
「この棒状のモノが病原菌です」
と詳しく説明してくれました。
メガバクテリアはインコの胃に
棲みついて悪さをする真菌で、
発症すると嘔吐、軟便、下痢、
食欲不振などの症状を引き起こします。
たくさんのセキセイインコが
治療を受けに来ていると聞きました。
今では笑える話ですが…
先生がお話の中で
…と言われた時には、
ぴよちゃんのうずくまる姿を思い出し
…と涙ぐんでしまいました。
そんな私に対して先生はあっさり
その言葉に安心したのはもちろんですが
同時に心の中でこう叫んでいました。

先生、それを先に言ってください!
メガバクテリアの治療を投薬にするか注射にするか
その後に先生は
メガバクテリアの治療の考え方と、
治療方法に投薬と注射の
2つの選択肢があることを
説明してくれました。
ぴよちゃんの場合、
飲み水に薬を入れる飲水投与
または保定して
直接 口に投与する自宅での投薬か、
病院での皮下注射かの
どちらかになると言われました。
その後、2つの治療方法の違いについて
さらに詳しい説明を受けました。
そして今の症状がより早く
改善する見込みがあり、
治療全体の期間も短く済みそうな
「注射」の治療を選びました。
先生の説明はとても詳しく、
薬剤の効能だけでなく、
これまでご自身が扱ってきた症例に加え、
獣医師会や学会から得たデータや情報から
裏打ちされたものであることが分かる、
とても納得のいくものでした。
連日の通院は無理なので1週間入院させることに決めた
当時仕事が忙しい時期
だった私にとって、
通院のために休みを取るのは
難しい状況でした。
そんな状況から
どうすべきか悩んでいた私に
…と先生は提案しました。
入院すれば24時間
完璧な温湿度管理のもと、
何かあればすぐ診察できる
環境が整っています。
正直なところ、
ぴよちゃんを留守番させることに
不安だった私は
その場で入院を決めました。
そこから1週間、毎晩、
入院したぴよちゃんに会うため、
私は動物病院に通いました。
…と先生から聞いていたのですが、
その翌日には
ぴよちゃんの動きや顔つきから
快方に向かっていることがわかり
…と思いました。
1週間の入院を経た後、
予定通りに通院することもできて、
3週間後のフン検査では
メガバクテリアがなくなりました。
そして翌週にもう一度検査をして
真菌の消失を再確認し、
治療が終了となりました。
インコの動物病院決めと1日も早い健康診断が大切
ぴよちゃんの病気と
その治療を通して思ったのは、
事前に病院を探しておくことと
初期の健康診断がいかに大事か
ということでした。
お迎えしたペットショップでは
雛のお渡し前に健康診断をしてくれる
サービスがありましたが、
それは目視と触診による
基本的な身体検査のみでした。
15年前ぴよちゃんのお迎え前に読んだ
インコの飼育書には病気に関する内容があり、
メガバクテリアも名前は載っていましたが、
あまり詳しい説明はなされておらず
メガバクテリア症(マクロラブダス症)を
当時の私はあまり気にかけていませんでした。
メガバクテリアについて知っていれば、
ぴよちゃんをお迎えした時点で
すぐに病院で検査をしていたと思います。
そうすれば
あんな激烈な発症に
至らずに済んだかもしれず
飲み薬だけで
治療ができたかもしれません。
病気の早期発見と情報収集のために…
そして何より少しでも多くの幸せな時間を
愛鳥さんと過ごすためにも、
早めに信頼できる動物病院を見つけて
定期的に健康診断をした方が
よいと思います。