インコの突然死…あれで正解だったのか?今でも分からない「最後の夜」
サザナミインコの飼い主
私のサザナミインコのぴよちゃんはメガバクテリア治療の後、換羽期の体調不良、左目の白内障、誤飲によるそのうの切開手術を経験しましたが、14歳で亡くなるまで、ずっと健やかに過ごしてくれました。
亡くなる前日もいつもと変わることなく過ごしていましたが、夜の放鳥時に食べたおやつのトウモロコシを、突然苦しそうにベッと吐き出したのです。
以前体調を崩した時のような鼻水状のヨダレなどではなく、明らかにまだトウモロコシを噛み潰しただけの状態の塊を数回ベッと吐き出しました。
それはまるで人間が何かの拍子に食べたものが気管に入りかけて、むせて吐き出すような感じでした。
何度か吐き出した後、ぴよちゃんはすっかり落ち着きを取り戻しましたが、それでもやはり疲れたのか、お気に入りの私の膝の上にやってきて、ベビー毛布を掛けた私の腿の隙間にモゾモゾ入り込んでじっとしていました。
すぐケージに戻そうかとも思ったのですが、少し様子も見たかったので そのまま声を掛けながら、いつものように毛布の上から撫でてあげることにしました。
しばらく撫でていたら、時々モゾモゾしたり「キュイキュイ」と鳴いたりと、いつもと変わらない様子になってきたので安心しました。
しばらくするとぴよちゃんは毛布の中からモゾモゾ出てきて、少し遊んだ後に自分からケージに戻り、お気に入りのバードテントに入ったので、いつも寝る時間より遅かったこともあり、すぐに毛布をかけて休ませることにしました。
その時に私は悩みました。保温をどのくらいすればいいのだろう?それは2月の寒い日でした。
いろいろ悩んだ末、私はいつもより多くケージ横のヒーターを毛布が覆うようにして、でも暑くなりすぎてもよくないと思い、逆側の毛布には少しだけ空気が通る隙間を作り、3つの温度ゾーンを作ったのです。
いちばん温度が高いゾーンは28度を少し超えるくらい、低いゾーンは23度くらい、中間ゾーンは25度くらいになっていたと思います。
そして毛布の開け閉めで温度が下がらないよう、またすぐ起きてしまうぴよちゃんをしっかり休ませてあげるようにと考えて、朝まで毛布を開けないでいました。
私は小さな音でも起きてしまう人なので、ぴよちゃんが動いたりカサカサする紙の音がしたら すぐに目を覚まして様子を見られる自信がありました。
それに何より…ぴよちゃんの具合がそれほど悪いとは思っていなかったのです。
翌朝、毛布を開けた時に、ぴよちゃんはもう亡くなっていました。
まだほんのりと温かい体は、まだ柔らかくて、まるで静かに眠っているようでした。
体の汚れもなく、底に敷いた紙もきれいなままで、糞も吐しゃ物もなく。
…とそれだけを願うように考え続けました。
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インコのペットロス!突然死と後悔を癒してくれた獣医の言葉
最後の夜の保温について考えたのは、しばらく経ってからです。
そんな疑問と後悔がずっと残ったのです。
今でも正解はわかりませんが、その気持ちを少しだけ落ち着かせた出来事がありました。
ぴよちゃんをずっと診ていただいた先生に直接ご報告とお礼を…と思っていました。
でも先生とお話しすると涙が止まらなくなるであろう自分が容易に想像できたので、なかなか病院にごあいさつに伺うことが出来ませんでした。
ようやく気持ちの整理がついて、病院に伺うことが出来たのは、ぴよちゃんがお空に帰って1年が経つ頃です。
その時、思い切って先生に、あの夜に私がした保温のことを話してみました。
すると先生はこう言ったのです。
そして私の最大の後悔である「夜中に一度も様子をみなかったこと」についてもお話ししてしまった時、
日頃からとにかく「ペットファースト」で、飼い主側の感情面のお話はあまりしない先生なので、この言葉には少し驚き、
…と思え、気持ちが軽くなったことを覚えています。
そんな先生のお話を伺っても、最後の夜の保温が「正解」だったと言い切れる自信が、今も私にはありません。
それでも、ぴよちゃんをお迎えしてからの14年間…保温と室内の温度管理は100点満点とは言えなくても、合格点くらいはもらえるのでは?と思っています。
