インコの反抗期の接し方は?噛む・威嚇・鳥のイヤイヤ期の乗り切り方

インコの噛み癖と噛む問題インコのストレス行動

インコの反抗期の接し方は?噛む・威嚇・鳥のイヤイヤ期の乗り切り方

インコの反抗期

インコは見た目がかわいいので、飼い主はつい、ずっと「小さな子ども」として扱ってしまいがちですが、彼らはどんどん大人になっていっています。

ヒナ→若鳥→(一人餌=独立)→成鳥→(チャンスがあれば同種のパートナー探し)→(繁殖)→老鳥

…とライフステージが変わっていくにつれ、当然その精神状態やヒトに対する反応にも変化があるはずですが、それを認識することなく インコを「永遠の2歳児」と見なしている飼い主がとても多いです。

インコの反抗期は2回あるが個体差が大きい

インコの反抗期

手乗りの雛の場合は 早いうちから親兄弟と引き離されている単羽飼いがほとんど。

インコのメンタルに多かれ少なかれ「分離不安」が植え付けられている飼育下のインコは、上記のようなスタンダードな成長過程をたどらない場合が多いです。

何せ、幼鳥がお手本とするモデルがヒトなので、成長の流れが遅かったり早かったり不健全だったりすることもしばしばあるため、個体差も大きいです。

そんなインコの反抗期はヒトと同じで2回訪れます。

第一次反抗期・第二次反抗期、ともに順調な心の成長の証です。

インコの反抗期の接し方!放鳥中でもケージ内でも一貫性を持って対応する

インコの反抗期

インコに必ず訪れる2回の反抗期性成熟期の問題行動…飼い主がこれらを事前に理解していないとショックを受けることもありますが、そんなときでも飼い主さんはインコへの接し方に一貫性を持ってください。

インコに噛まれた、威嚇された、あんなに穏やかだった子がどうして攻撃的に!?と思ったら、インコの発達段階(後述)をよく考えてみましょう。それは反抗期のサインかもしれません。

インコの問題行動が見られたら、原因が反抗期であれそれ以外であれ、飼い主は過剰反応しないことです。放鳥時であれば静かにケージに戻します。あくまで冷静に、インコに飼い主がひるんだりうろたえた姿を見せないことが大切です。

それが反抗期真っ盛りだったとしても、さっきまで怒っていたインコの方から「カキカキして」などと甘えてくることはよくあります。そんなときはインコのきもちをそのまま受け入れて甘えさせてあげてください。噛まれたことを根に持ってシカトしてはいけません。




インコの反抗期はどのくらい?いつから始まるいつ終わる?

インコの反抗期

相手が子どもであれインコであれ、反抗期の相手からはイラっとさせられることはしばしばありますが、反抗期は当たり前に起こる健全な成長の証と捉えましょう。

そう考えられれば、「嵐」は意外と短く去っていきます。

第一次反抗期…インコに自我が芽生える時

インコの反抗期

べったりと飼い主に依存していた幼鳥が「自分は親とは別の生き物だ」をそこはかとなく自覚し始めるころに訪れる最初の反抗期です。

オカメインコの場合は個体差がとても大きく、2ヶ月齢から6ヶ月齢位の時期に第一次反抗期があります。

第二次反抗期…インコの思春期

インコの反抗期

ヒトと同じで性的な成熟期を迎えて、こころとからだのバランスを崩す不安定なとき。

甘えたいけど干渉されたくない、独立したい…といった相反する感情が入り混じって、当人(鳥)がますます混乱して精神的に荒れる時期です。

オカメインコの場合は、おおむね10ヶ月齢から1歳半くらいのころです。




インコの反抗期の先に性成熟期あり!感情抑制ができないシーズン3に突入

インコの反抗期

飼育下のインコは野生とは違って1年じゅう発情を繰り返していることが珍しくありません。

発情するとホルモン分泌によりちょっとしたことでも興奮したり、パートナーがいれば相手を守るために攻撃的になったり、縄張り意識が強くなって、飼い主に対しても 時に敵対心をむき出しにすることがあります。

オカメインコの性成熟期は1歳半~6歳頃

インコの反抗期

オカメインコの場合は、やはり個体差がありますが、1歳半から6歳くらいまでが性成熟期かつ問題行動がもっとも目立つ時期です。

ただし7歳~10歳くらいまでも問題行動が起こる確率は高いと思っていてください。

オカメインコの場合は7歳以降は数字だけを見ると「繁殖引退期」に当たりますが、オカメのメスは10歳くらいまで産卵する子が珍しくないですし、性成熟期よりは精神的には安定しているものの、10歳くらいまでは問題行動が多い時期です。

そういうものだと理解して割り切ってインコの問題行動にキレたりせずに、温かい目でインコに接してください。

問題行動の根本原因は発情であることが多い

インコの反抗期

ひと言で「問題行動」といっても、ふだんおとなしいインコが攻撃的になった場合は、根本原因は「発情」であることが多いです。

その原因を分析し、問題行動が目立つようであれば、その日付や状況についての記録を付けておくことをおすすめします。

過剰産卵や巣ごもり行動などが多く見られるなら、飼い主が発情抑制対策を講じる必要があります。




インコの発情期がわかるあやしい行動3パターンをチェックしておこう

インコの反抗期

野鳥が発情する条件は  日照時間が10時間以上  餌が豊富にある季節  育雛に適切な温度  育雛環境が整っている …などですが、飼い鳥の場合は年間を通して これらすべての条件が整っているため、年じゅう繰り返し発情することが少なくありません。

特にオカメインコサイズ以下の小型・中型インコはその傾向が顕著です。

そんな発情期にインコたちが見せる行動で、現在“絶賛発情中”かどうかがわかります。

インコから飼い主への「おさそい」行動

インコの反抗期

飼い主を自分のパートナーと見なしているインコの発情相手は当然飼い主です。

よって発情モード全開のインコは、飼い主に向かって「おさそい」行動に出ます。

独特の鳴き声、さえずりでパートナーを呼ぶ。
「吐き戻し」の餌をパートナーにプレゼント。
オスはおしりスリスリ。メスは尾羽を上げる。

インコのパートナーが飼い主であれ、同居の鳥であれ、繁殖を望まないのであれば、発情はインコの心身に余計な負担をかける行為です。

飼い主に対するインコからのお誘い行動が見られたら、さーっとケージに戻すなどの行動の抑制が必要です。

また普段からインコに性的刺激を与えないことも大切です。

インコのくちばしは性感帯なので触らないこと。

くちばしを指でさわると、インコが発情モードに入ることがありますから注意してください。

頭や耳の周りをカキカキしてあげる程度ならいいですが、背中や体の方をさわるのも性的刺激になるので控えましょう。

インコが巣作り行動に奔走する

インコの反抗期

インコの繁殖を行うとき以外はケージに巣箱を入れてはいけません。

冬の防寒目的で巣箱を入れる人がたまにいますが、それは間違いです。

またインコは鳥種によってさまざまな巣作り行動をしますので、飼っているインコの特徴を知っておくことも大切です。

例えばコザクラインコは紙を細長くちぎって翼に差し込んで運び、巣作りをしようとします。

野生下のコザクラインコは小枝などを拾ってうろ(樹木の穴)に運んで巣作りをするのですが、飼育下では小枝がないので 代わりに紙を小枝のように細長くちぎって代用するのです。

このツイート にあるように、コザクラインコの紙かじりを取り上げたら毛引き等の問題行動に走る例もあるとのことなので、巣作りをやめさせるだけでは問題解決にはなりません。

巣作り行動は本能や習性によるものなので、取り上げるだけで解決するものではありません。

おもちゃやフォージングをうまく利用して、インコの気を引く別の解決策を模索するのが最善でしょう。

実際にフォージングは発情抑制対策のひとつとして有効です。

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オカメインコの場合は、放鳥時に箱などこもれる場所を探して入り口をかじったり、ケージの中では底の敷き紙をかじったり浮かせて空間を作ったりして、巣をこしらえようとするそぶりを見せます。

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縄張り意識からインコが敵意をむき出しにすることもある

インコの反抗期

特にオスのインコは発情期に攻撃的になる事が多く、それは強い縄張り意識が原因です。

ケージに近寄っただけでインコがかみついてきた…などの場合は、このケースが多いでしょう。

このように行動が大きく変わるのは発情でホルモンバランスが崩れていることによるところが大きいので、インコを叱りつけたところで改善されるはずはなく、飼い主の方がある意味「そういうもの」と受け止めるしかありません。

発情は本能によるもので意図的に止めることはできませんが、飼っているインコが年がら年じゅう発情している様子が見られるなら、それは鳥体にとって不自然かつ不健康であり、どこかで飼育方法が間違っていることを意味します。

過発情はインコの寿命を縮める行為にもなり得ますから、飼い主さんが発情対策を講じて抑制する工夫をすることが大切です。

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