インコの反抗期の接し方と性成熟期の問題行動への向き合い方
見た目がかわいいと、いつまでも
「小さな子ども」扱いしてしまいがちですが
インコはどんどん大人になっていっています。
…とライフステージが変わるにつれ
その精神状態やヒトに対する反応にも
変化があるのが当然ですが、
それを認識することなく
インコを「永遠の2歳児」と
見なしている飼い主が多いです。
インコの反抗期は2回ある【シーズン1】【シーズン2】
手乗り雛は 早いうちから
親兄弟と引き離されている
単羽飼いがほとんど。
インコのメンタルに多かれ少なかれ
「分離不安」が植え付けられている
飼育下のインコは、
基本的な成長過程を
たどらない場合が多いです。
それは幼鳥がお手本とみなす
モデルがヒトだから。
ヒナのうちは成長の流れが
遅かったり早かったり
時に不健全なこともあるため、
こころの成長の個体差も大きいです。
そんなインコの反抗期は2回訪れます。
第一次反抗期・第二次反抗期、
ともに順調な心の成長の証です。
インコの反抗期はどのくらい?いつから始まるいつ終わる?
相手が子どもであれインコであれ、
反抗期の相手からはイラっと
させられることはしばしばありますが、
反抗期は当たり前に起こる
健全な成長の証と捉えることです。
第一次反抗期…インコに自我が芽生える時
べったりと飼い主に依存していた幼鳥が
「自分は親とは別の生き物だ」を
そこはかとなく自覚し始めるころに
訪れる最初の反抗期です。
オカメインコの場合は
特に個体差がとても大きく、
2ヶ月齢から6ヶ月齢位の時期に
第一次反抗期があります。
第二次反抗期…インコの思春期
ヒトと同じで性的な成熟期を迎えて、
こころとからだのバランスを崩す
不安定なとき。
甘えたいけど干渉されたくない、
独立したい…といった
相反する感情が入り混じって、
当人(鳥)がますます混乱して
精神的に荒れる時期です。
オカメインコの場合は、
おおむね10ヶ月齢から
1歳半くらいのころです。
インコの反抗期の接し方 3つのポイント
インコに必ず訪れる2回の反抗期と
性成熟期の問題行動…
飼い主がこれらを事前に理解していないと
ショックを受けることもありますが、
そんなときでも飼い主は
インコへの接し方に一貫性を持ってください。
インコに噛まれた、威嚇された、あんなに穏やかだった子がどうして攻撃的に!?と思ったら、インコの発達段階(後述)をよく考えてみましょう。それは反抗期のサインかもしれません。
インコの問題行動が見られたら、原因が反抗期であれそれ以外であれ、飼い主は過剰反応しないことです。放鳥時であれば静かにケージに戻します。あくまで冷静に、インコに飼い主がひるんだりうろたえた姿を見せないことが大切です。
それが反抗期真っ盛りだったとしても、さっきまで怒っていたインコの方から「カキカキして」などと甘えてくることはよくあります。そんなときはインコのきもちをそのまま受け入れて甘えさせてあげてください。噛まれたことを根に持ってシカトしてはいけません。
インコの反抗期の先に性成熟期・発情期あり【シーズン3】
飼育下のインコは野生と違って
1年じゅう発情を繰り返していることが
珍しくありません。
発情するとホルモン分泌により
ちょっとしたことでも興奮したり、
パートナーがいれば攻撃的になったり、
縄張り意識が強くなって、
飼い主に対しても敵対心をむき出しにします。
オカメインコの性成熟期は1歳半~6歳頃
オカメインコの場合は、
1歳半から6歳くらいまでが性成熟期で
それに伴う問題行動が目立つ時期ですが、
7歳~10歳くらいまでは
問題行動が起こる確率は高いと
思っていてください。
オカメインコのは7歳以降は
数字だけを見ると「繁殖引退期」ですが、
メスは10歳で産卵する子もいますし、
性成熟期よりは精神的に安定した時期とはいえ
10歳くらいまでは問題行動が多いものです。
そういうものと割り切って
問題行動にキレたりせずに、
温かい目でインコに接してください。
問題行動の根本原因は「発情」であることが多い
ふだんおとなしいインコが
攻撃的になった場合は、
根本原因は「発情」であることが
多いです。
その原因を分析し、
問題行動が目立つようであれば、
その日付や状況についての記録を
付けておくことをおすすめします。
過剰産卵や巣ごもり行動などが
多く見られるなら、
飼い主が発情抑制対策を
講じる必要があります。

インコの問題行動の原因には
多かれ少なかれ「発情」が一枚かんでいますので
飼い主がインコのこころに寄り添うと同時に
発情抑制対策を継続することが重要です。