インコは豆苗とその豆を食べられる?トウミョウの再生栽培コツのコツ
豆苗はエンドウ豆(グリーンピース)の新芽と茎を食べる、インコにも大人気のおすすめ野菜ですが、エンドウ豆関連の可食部のバリエーションはいろいろあります。
ボリュームがあるさやがおいしいスナップエンドウ
年じゅう入手できる未成熟の実を食べるグリーンピース
完熟した実を食べる赤エンドウや青エンドウ(甘納豆やみつまめ等)
豆苗は豆と緑黄色野菜の特徴を併せ持つ野菜で、豆類にしては反栄養素のレクチン(たんぱく質の一種でカルシウムなどミネラルの吸収を阻害する)の含有量が少ないことも特徴です。
豆苗は一度に大量にインコに食べさせたり連日提供し続けない限り、インコに安心して食べさせられる優秀な緑黄色野菜のひとつです。
豆苗は特にビタミンが多くバランスよく含まれており、他の緑黄色野菜と比べてもかなり優秀な野菜です。
たとえば豆苗を50g食べると、成人が一食で摂るべきビタミンC・ビタミンK・ビタミンA(βカロテン)・葉酸をほぼカバーできます(豆苗1パックは約100g)
ビタミンだけでなくタンパク質、ミネラル、食物繊維も豊富に含まれるため、代謝を上げる食材としても優秀です。
インコが豆苗の豆の部分を食べてしまつた!大丈夫!?
基本的に豆苗は葉と茎を食べる野菜で、ヒトが食べる場合でも加熱せずに生食することもできますが、豆の部分は食べることを想定して栽培されていないため、食用には向きません。
豆苗の豆は食用を想定していない!毒性は低いが食べるのはNG
豆苗の豆は「生」ではなく「発芽後」であるため、生の状態よりもずっと毒性は下がっています。
さらに日に日に生長が進んでいるマメの部分は発芽時に爆発的に増える栄養価をほとんど使い果たしているため、ヒトが豆から享受する栄養価について考えた場合、食す価値がほとんど見当たらないと考えられます。
『インコが豆苗の豆を食べちゃった!どうしよう!?』と慌てる人も多いですが、上述の通りエンドウ豆の毒性は発芽時にほとんどが失活しているため、ほんの少し食べたくらいではそれほど問題が起こらないと一般的には考えられています。ただ「絶対に無害!」と断言もできないため、その後の経過をしっかり観察し、体調不良が見られた場合はすみやかに動物病院を受診してください。
とはいえ…豆苗はそもそも「エンドウ豆」なので、豆の部分が食べられないはずはないですよね。
ネット上には「豆苗の豆までおいしく食べるレシピ」なる情報がアップされていて、実際においしくいただいている人も多いのかもしれません。
ただ、豆苗の販売元の村上農園が「豆の部分は食用には適さない。再生栽培に利用してください」と言ってます。
それにここに書いたことは 私が個人的に「栄養価が低くなったしぼりかすみたいな豆を食べる意味が見いだせないな」…と思っているだけの話で、どうするかはその人の裁量次第です。
豆苗の水耕栽培やスプラウトはボツリヌス菌に注意
水耕栽培やスプラウトはボツリヌス菌の汚染に気を付けなければいけないです。
汚染とは、水耕栽培時の根元のカビの発生を指します。
新鮮な豆苗を買ってきて開封したばかりであればカビの心配はありません。
しかし開封からだいぶ時間が経過していたり、根元を再生栽培して「もう一度食べよう」という場合などは、カビや真菌が発生している可能性がありますので要注意です。
豆苗は根っこがあるとはいえ、季節によっては頻繁に水替えをしないとぬるぬるしてきます。
夏場は1日2回以上、それ以外でも1日1回の水替えは必須となりますが、カビや細菌の影響が茎や葉のどこまで及んでいるかは見た目では見当がつきません。
あ、たぶん勘違いしている方がいると思うので、ここで一言。
基本的にインコは豆苗を生で食べますし、鳥類は真菌やバクテリアに弱い生き物ですから、インコには再生栽培した豆苗は与えないほうがいいと思います(買って来たばかりの新鮮な豆苗のみ与えるという意味です)
再生栽培したものは「よく洗ったから大丈夫」などと過信しないほうがいいです。
再生栽培して収穫した豆苗をヒトが加熱して食べるのであれば問題ありませんが、インコの生食にはおすすめできません。
インコは豆苗を食べられる?ゴイトロゲンとイソフラボンは問題ないの?
そら豆の豆苗は危ない?
過去記事に失礼いたします。
豆苗にはえんどう豆の他にそら豆の豆苗もありますが、そら豆豆苗は小鳥には与えない方が宜しいのでしょうか?— しらす丼🐥🇺🇸📈🍫 (@shirasudon4) August 22, 2021
そら豆の豆苗も与えても良いと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 22, 2021
トウミョウは発情を促す?
メスで勘違いはありましたが、豆苗の成分がオスの発情を促すことはありえません。その先生にどこから得られた情報なのか聞いてみてください。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 27, 2021
トウミョウにイソフラボンが含まれる?
豆苗にはイソフラボンは含まれていません。そしてペレットに含まれる大豆が鳥のホルモンバランスに影響する証拠は無いとハリソン社は言っています。ウズラにおける研究でもイソフラボンはメスの卵管発達には影響しませんでした。心配せずにお使いください。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 21, 2021
豆苗の成分が発情を促進することはありませんので、与えても大丈夫です。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 21, 2021
豆苗にはイソフラボンは含まれていません。そしてペレットに含まれる大豆が鳥のホルモンバランスに影響する証拠は無いとハリソン社は言っています。ウズラにおける研究でもイソフラボンはメスの卵管発達には影響しませんでした。心配せずにお使いください。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 21, 2021
豆苗が再生できる限界の回数と豆苗の再生栽培コツのコツ
豆苗は茎と葉を食べ終わった後に再生栽培で7~10日後に再収穫ができますが、うまく再生させるにはコツが要ります。
豆苗の再生は何日かかる?切る位置で変わる再生栽培の日数
豆苗に限ったことではないですが、植物が新たに伸ばしていく芽は「脇芽」です。
脇芽の部分に生長点があり、そこから新芽を伸ばして成長していきます。
横から豆苗の根元(豆の上あたり)をじっくり観察すると、脇芽を伸ばす場所が2か所あることに気づくはずです。
上の脇芽と下の脇芽の2か所ですが、植物の成長は頂芽の方が優勢なので、上の脇芽を残して切るのがおすすめです。
ですが、別に下の脇芽のところで切ったらいけないというわけではありません。
単に上の脇芽の方が早い収穫を期待できるから、上の脇芽の上でのカットをおすすめしているにすぎません。
よくわからないなと思ったら、どちらで切っても大丈夫です。
両者の収穫までの時間差は せいぜい2~3日程度です。
再生力が強い豆苗ですから、水替え等の管理を怠らなければ、きちんと再生できます。
豆苗の再生栽培は何回できる?
水耕栽培にしろスプラウト栽培にしろ、やはり夏場の再生栽培はむずかしいものがあります。
水がぬるぬるしやすく、それに伴って豆が腐りやすくなったり、カビや藻が発生するからです。
村上農園の豆苗研究会によると、夏場の再生栽培は1回、それ以外の時期なら2回が限界であろう…とのことです。
豆苗の再生に水のみと肥料水の栽培ではどちらがおすすめか?
「植物なんだから野菜用の液肥を与えたら無限栽培できるんじゃない?」と考える人もいますよね。
私もそう考えたことがありますが、結論から言うと、
豆苗の再生栽培の収穫量・状態はどこに置くかで大きく変わる
豆苗の再生栽培は「キッチンガーデン」としてやる方が多いですから、基本的に室内の日当たりの良いところに置くのがおすすめです。
室外に出すと害虫がついたり、茎や葉っぱがごわごわに硬くなることも多く、豆苗らしいやわらかい食感がなくなる可能性があります。
また、植物ですので成長に日光は必須ですが、必ずしも直射日光である必要はありません。
ただし日光がまったく当たらない室内だと茎がひょろ長く 葉っぱが小さく 緑が薄くなってもやしのように仕上がるので、それではちょっともったいないですよね。
短期間で成長する豆苗ですから直射日光でなく間接光でもいいので、明るい場所で育てることをおすすめします。
豆苗の再生栽培の水の量と水替えのコツ
豆苗の再生栽培の水替えは、夏場は1日2回以上、それ以外は1日1回以上必要です。
上述しましたが、水替えは清水の総取り換えです。水の継ぎ足しは水替えではありません。
そして豆苗の再生栽培の成否を左右する最大のポイントが水の量です。
豆が水に浸った状態が続くと、豆の部分が腐ってくることがあるからです。
豆苗の再生栽培の最大のコツは気配り・目配り
植物を健全に育てるには 新鮮な水 新鮮な空気 適温 日光 が必要ですから
これがおいしく健全な豆苗を育てるコツです。