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散骨を自分でやるのは違法ではない!セルフ散骨のやり方と注意点

海洋散骨は、著名人の実施や法整備などを経て知名度が上がってきた。1987年に亡くなった俳優の石原裕次郎さんの葬送を巡っては、兄の慎太郎さんが「海が好きだったので太平洋に戻してやりたい」と発言。しかし、墓地埋葬法違反が懸念され、一度は取りやめられた。その後1991年に法務省が散骨を「違法ではない」との見解を表明し、死者の遺灰を大地や海に返す「自然葬」への社会的関心が高まった。2022年に亡くなった慎太郎さんの遺骨は葉山町沖で散骨された。 引用元:石原慎太郎さんも希望 故人との別れは大海原で和やかに…「海洋散骨」5年で2.5倍【読売新聞】

海洋散骨のメリット
  • 散骨にはあまりお金がかからず経済的。粉骨費用や散骨料金は掛かるものの、お墓を建てる費用の約10分の1程度の出費で済む
  • 墓の管理費はもちろん法事が不要 ※行ってもOK それは遺族の自由
  • 納骨しているお寺や霊園は破産することもあるが、散骨には無関係
  • 墓守り不要。今どき時代錯誤な男子継承の思想と決別できる
  • 海はつながっているので「海全体がお墓」の考え方から海を眺めるたびに故人に想いを馳せられる(いつでもどこでもお墓参り可能)
  • 海洋散骨では命日や年忌法要に、お墓まいり的に散骨地点までメモリアルクルーズに行く人が多い
海洋散骨のデメリット
  • お墓参りができない。お墓のような心の拠り所がない点が寂しく感じる人には散骨はおすすめできない ※遺骨を分骨してもらい、室内にメモリアルコーナーを設けたり、遺骨アクセサリーに入れて身に着ける「手元供養」をすれば心の拠り所ができ、寂しさの解決になることも。
  • 遺骨が残らない。それを残念に感じる人には散骨は不向き
  • いったん撒いてしまった遺骨は回収できない。
  • 海洋汚染を気にする人がいるが、きちんとした業者であれば、粉骨の時に有害な六価クロムを無害化する処理をしてから海洋散骨を行うので自然への悪影響はない。遺骨は最後はリン酸カルシウムとして自然回帰するのみ。問題なし。
海洋散骨を選ぶ理由は?
墓守りがいない
生涯独身・頼れる身寄りがない
離婚したから(実家に戻れない)
嫁ぎ先のお墓に入りたくない
信仰している宗教がない
お寺との付き合いがない
永代供養でも、お寺との付き合いが面倒
お墓が遠方でなかなか墓参りに行けない
お墓に高額なコストをかけたくない
将来無縁仏になるかもしれない不安
大好きな海に還りたい
ペットと一緒に散骨したい
散骨と同時に手元供養も行いたい
希望する時期を選んで散骨したい
自分は乗船せずに散骨したい(代行散骨)
墓じまいしたので散骨したい
故人の希望を叶えたい
心に残るセレモニーをしたい

散骨を自分でやるのは違法ではない!セルフ散骨のやり方と注意点

散骨は3種類!山林散骨・海洋散骨・空中散骨

海洋散骨
  • 散骨ができる海域(沖合)まで船を出す必要がある。海水浴場や海岸線はNG
  • 船の大きさで費用が変わる。貸切乗船か合同乗船かでも異なる
  • 船の貸切乗船散骨の相場(1家族)は10~20万円程度
  • 散骨代行であれば5万円程度
山林散骨
  • 散骨できる区域までコーディネーターに案内してもらい、自分たちで散骨するなら概ね10万円~
  • 自分たちで山に登らずに散骨を依頼するなら概ね5万円~
  • 粉骨を事前に別途行っておく必要がある。納骨前の粉骨費用は2~3万円程度。墓じまいした遺骨ではメンテナンス(洗浄・乾燥)が必要なので、1万円~余分にかかる

まず大前提として、散骨は自分で行うことが可能です。

現在の日本には散骨する行為そのものを違法とする法律が存在しません。よって散骨禁止条例等に気を付けて適切な手順を踏めば、ほとんどの地域で自分で散骨を行えます。

また、宗教的にみても「散骨はよくない行い」とされていません。だから宗教・宗派・無宗教に関わらず、どなたでも散骨を行うことができます。

散骨を、故人の冥福を祈りながら大自然へ還す「供養」の意識で行うなら、遺骨を粉にして撒く行為を後ろめたく考える必要は全くありません

そもそも散骨は太古より行われてきた供養で、日本では淳和(じゅんな)天皇が散骨されています(840年)

当時は権力者の葬儀には膨大な費用が使われていましたが、それは民衆の生活を圧迫するものでした。そんな窮状を救うために喪葬を倹約する流れからの散骨でしたから、ありがたくて尊い行為でした。

令和に墓じまいが急増している現状からもわかる通り、散骨は現代の需要にマッチした新しい葬送スタイルのひとつです。よって散骨は邪道でも恥ずかしいことでもありません。

散骨を自分でやる場合の注意点と「法律に抵触しない」ボーダーライン

散骨を自分でやるには、トラブルにならないように各地の条例に従うことはもちろん、散骨マナーやルールに沿って適切に行わなければなりません。

個人が完璧にやるのはなかなか難しいですが、できないことはないのです。そのためのポイントを紹介します。

散骨を自分でやる前に親族の許可を得る

一度散骨をしてしまうと、もう元には戻りません。

親族の同意を得ずに勝手に散骨をしてしまうとトラブルになる可能性が高いので、事前に話し合いを持ち、一同の了解を得ましょう。

散骨するなら粉骨作業は絶対必要事項

散骨を行うためにはご遺骨を細かく砕いてパウダー化する「粉骨」が必須です。

散骨する遺骨は2㎜以下に粉砕しなければならず、適切な粉骨を行わずに散骨すると、遺骨遺棄罪に問われる可能性があります(3年以下の懲役)

粉骨は自分で行うことも可能ですが、手作業で2mm以下に砕くことは難しいので、粉骨業者に任せるのがおすすめです。

散骨を自分でやるのに可能な場所かどうか確認する

散骨禁止条例がある自治体もありますので、散骨を考えている場所が確実に散骨可能地域であるかどうかを確認しておきましょう。条例で禁止されている場所で散骨を行えば、処罰されますので注意が必要です。

条例が定められていなくても、近くに水源地があったり、観光地・漁業・農業が盛んな地域では、周辺住民の反対や風評被害で民事訴訟になる可能性もあります

十分に注意してください。

山林散骨は海洋散骨よりもハードルが高い

山への散骨は、所有者がいない海への散骨よりもハードルが高いです。

山を自分が所有しているならいいですが、国・自治体・個人が所有する山林で散骨をするには、土地の所有者または管理者と交渉してOKの許可をもらわなければなりません。

許可が出た場合でも、上述の通り水源地は避けるなどの、自然環境と周辺住民への配慮が必要です。

さらに、これは理解していない方が多いのですが…故人の遺骨に土をかけたり、埋めたりするのは違法です。

散骨は「埋めない」からこそ墓埋法に抵触しないのであって、土をかけたら「埋没」ですから違法行為です。

この点を注意しましょう。

漁船を持っている漁師でもセルフ散骨はしない!?

海には所有者がいませんので、気軽に散骨できるイメージを持つ人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

まず、漁業権がある海上や、航路は避けなければいけません。一般客が乗船しているフェリーや遊覧船から散骨すれば、船主から損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。

観光地では海洋散骨の禁止エリアを設けている自治体があります。海水浴場や海岸線付近で散骨するのも「海洋散骨ガイドライン」に違反する行為です。

問題なく海で散骨するためには、沖合まで船で出るしか方法がありません。つまり船を所有していない人には無理です。

漁師で漁船を所有していても、万一のトラブル回避のために散骨業者を利用している体験談がこちら

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海にしろ山にしろ、散骨を自分でやるのは素人には難しいです。安全に散骨を行うためには、散骨業者に依頼することをおすすめします。

海洋散骨業者なら粉骨作業も一緒に依頼できる
海洋散骨業者なら散骨可能場所を安全な候補の中から選べる
海洋散骨業者に依頼すれば船をチャーターできる