【山口県の海洋散骨】響灘沖で自然に還った故人らしい海洋葬体験談
20代女性 2022年3月に私は友人の祖母の海洋散骨に参加しました。山口県下関港から出港し、響灘沖で故人にお別れを告げました。
高校生の頃の私はその友人の家に居候していた時期があり、友人の祖母にはとてもお世話になりました。自分の本当の孫のようにやさしく接して下さった人でした。
おばあちゃんが亡くなった時に「ゆくゆくは散骨する」と聞いており、散骨の予約が決まったときに友人から海洋散骨の参加を打診され、二つ返事で了承しました。
当日は快晴、響灘の海がとても美しかったのを覚えています。
貸切乗船散骨プランで海洋散骨をしたのは、身内と私の10人。他人の私が同行する不思議な顔ぶれだったのにも関わらず、皆さん快く迎えてくれました。おばあちゃんとの最後のお別れをみなさんに同行できてよかったです。
一般的なお墓の納骨とは違って、さわやかな海に出て故人に別れを告げる散骨の儀に、私はすがすがしさと美しさを感じました。最近は海への散骨が増えてきている理由を納得できた気がします。
寒々しく高額なお墓に入るより、大海原に還るほうがずっと魅力的だと思ったのは「散骨の費用が思いのほか低料金だった」と友人から聞いたからです。
海洋散骨は決して豪華なイベントではないですが、リーズナブル かつ さわやかに大自然の中に故人を送り出すのは、とてもいいサービスだと思いました。
今でもいちばんに思い出すのは、おばあちゃんが畑で土いじりをするのが日課だったこと。そんなおばあちゃんだから自然に還してあげるのがいちばんいい!と家族の方が考えたとのことで、海洋散骨を決めたそうです。
海洋散骨では海がお墓なので、お墓を購入したり管理する必要もありません。また、散骨を禁止する法律はないですが、散骨エリアを決める際には注意が必要だそうで、業者選びに迷う方が多いとも聞きました。
私が参加した散骨業者はとても丁寧なセレモニーを行ってくれる印象でしたが、巷には良い業者ばかりとは限りません。散骨を経験している人は少数派ですから、プロのアドバイスをしっかりもらえるかどうかを確認することが大切だと感じました。
私自身も「最後は海の散骨をしたい」と感じるほど、おばあちゃんの海洋葬は印象深いイベントでした。これからは海を眺めるたびに、大好きだったおばあちゃんと心の中で再会できます。