【財前直見のありがとうファイル】親の終活を子が円滑に進めるコツ
子から親に終活を勧めるのはハードルが高いと思い込んでいませんか。
親に終活の話題を持ち出すと「まだそんな年じゃない」「そんな縁起でもないこと言わないで」…などと一蹴されることが多いですが、終活ツールのひとつであるエンディングノートを活用すれば 子が親の終活をスムーズに誘導できます。
エンディングノートを渡してみるまではどんな反応をされるかがわかりませんが、親が終活に興味も関心も示していなければ、こちらから話題にするのも少し気が引けるかもしれません。
とはいえ、終活を通して親が元気なうちに将来の希望を聞きだすことはとても大切。そんなときにおすすめしたいのが財前直見さんの「ありがとうファイル」です。
ありがとうファイルの【伝えたい!】の項目には「親へのインタビュー」「お母さんの味レシピ」「ファミリーヒストリー」など身近な話題が多くありますので、とてもとっつきやすい印象です。
財前直見さんの特設サイトでPDFファイルをダウンロードしてありがとうファイルを作ります。財前直見さんのありがとうファイルはノート形式ではなくファイル形式です。
私がありがとうファイルのハウツー本 (書き方のお手本)を読んでみた感想は…まさしく目からウロコでした!
- ライフプラン
- 住所変更・名義変更
- デジタル住所録
- おつきあいリスト
- 命日リスト
- 置き場所リスト
- 防災避難チェックリスト
- 親へのインタビュー
- 自分のこと
- お母さんの味レシピ
- 宝物コレクション
- ファミリーヒストリー
- ペットについて
- これからしたいこと
- 過去の自分に1通だけメールを送るとしたら
- 愛を伝えたい!
- 預貯金
- 口座自動引き落とし
- クレジットカード
- 借入金
- 賃貸
- 不動産
- 保険
- 有価証券
- 車・バイク
- 年金
- 普段の健康管理
- 入院準備リスト
- 介護について
- ターミナルケア(終末期医療)
- 事故にあった時 亡くなった時
- 遺言書について
- 死亡後にやることチェックリスト
- 葬儀のこと
- 解約手続きするもの
- 相続名義変更チェックリスト
- 墓のこと
- 自分を表す言葉
母にそういったもの(終活ノート)を作ってもらいたかったけれど、反発を受けてしまい、そのうち認知症が進み、果たせませんでした。そのせいもあり、家の片づけには姉とともに本当に苦労しました。自分は二の舞をしないようにこの本を購入。なにがよかったといって、両親のインタビューから始めるという発想が、目からうろこでした。自分に興味を持って色々聞いてもらうのは、誰だって気持ちがいいですよね。聞いていくうちに尊敬や大事にしなくてはという気持ちも湧いてきますし。そしてお互いにハートを素直にして、さまざまな「本当に大切な事」を決めて行くのは、自然で受け入れやすいので、いいなと。少しずつ書いていくことを決心。
引用元:ありがとうファイル
【終活ライフケアプランナー】財前直見さんは終活の専門家になっていた
テレビ番組「週間さんまとマツコ」のエンディングノートに関するトークテーマの際に、財前直見さんが専門家として登場されて3人で話されていたのをたまたま拝見しました。
女優ではなく「終活プランナー」の肩書き…あの財前直見さんが終活の専門家として登場されてきたのを見て驚いた人は少なくないと思います。
財前直見さんは今は故郷である大分県でお子様と暮らしていらっしゃるそうで、前面にエネルギーを出して ことさら張り切ってるという感じではないのですが、とても芯があってパワフルな内面性を感じさせてくれるポジティブオーラがありました。
恐らくそんな性格だからエンディングノートに対しても決してネガティブな理由からではなく、前向きに捉えた結果として取り組まれてるんだろうなと感じます。
さんまさんやマツコさんのようにトークスキルの高い人たちは、相手の話に自分の実体験を絡めながらの会話のラリーがとても上手で、これまでになかったような意外な切り口から同じテーマを見ていることもあったりします。
財前さんがそういった新鮮な切り口や疑問に対して合点のいく答えをくれたり、一緒になって考えてみたりしたりするのは内容に深みが増して素晴らしく、これからもこういう機会が多いといいなと思います。
「終活」はみんなあまり表立って話題にはしませんが、潜在的にはものすごく需要があって関心の高いテーマ。本当は早い段階で全員が考えるべきなのに見て見ぬふりをしていたり、何かと理由をつけては後回しにしがちです。
この番組を見ていた人たちの中には、財前さんの話は若い世代の人にもすでにやるべきこと、日頃から備えておくべきことがあることに気付かされ、ハッとさせられた人も少なくないはず。
財前直見さんのように知名度があって拡散力のある方が、たくさんの知見を得て実践もされていく中で、わかりやすく噛み砕いた形で私たちにも広く伝えてくださるのはとても意義深いことであり、時代性にもマッチしていると感じます。
エンディングノートをプレゼントした子が親のノートを書いていく場合
ありがとうファイルなら、親の終活を子が率先して進めていくことが可能です。
「インタビューさせて」から始めて、普通の会話を通して、さらりと聞きづらいことを聞けたりするからです。
子どものころの夢は?
どんな子供だったの?
…といった昔語りから誘導していき、
思い出に残っていることは?
この先の心配事は?
…などその先にある病気、介護、認知症
大切にしている宝物は?
この先100歳まで何をしますか?
…といった流れでさりげなく聞きづらいことも尋ねていきます。
自分自身でこれらをノートに記すのはその時点でハードルが上がりますが、親世代には「聞いてくれたら話せる」…という人が多いです。
だからこそのインタビュー形式。
質問を手元に用意してスムーズに楽しかった思い出から聞き出していけば、お互いに抵抗なく終活ノートが埋められます。
エンディングノートをプレゼントされた親が自分でノートを書いていく場合
親御さんが自分自身でエンディングノートを書いていけるけれど、内容が「人生の終焉」に向かうのでどうしても苦痛や抵抗感を感じてしまい親に終活について言い出しづらい場合は、財前直見さんのありがとうファイルではなく市販のエンディングノートを同時に2冊買いましょう。
たとえばこちら
1冊は自分用、もう1冊は親へのプレゼント用です。
子ども自身が書き込めるところまで自分のエンディングノートを埋めていき、それを親に見せながら
…と誘ってみます。
子が終活を始めたのなら親も関心を持つかもしれません。
問題なくノートを受け取ってもらっても、なかなか親の筆が進まないのなら、上述の「親にインタビュー」をやればいいのです。
自分が予めノートを書いていればエンディングノートの内容や意図はすでに理解しているため、親の終活ノートを作るのはそれほど難しくないはずですし、もしも自分がまだ終活を始めてないなら、親子の終活の同時進行は一石二鳥でしょう。
財産がどうなっているのかわからないことがある。相続や遺産分割ができない。
分割できない不動産の行方はもめごとの火種。相続もめで絶縁状態もあり得る。
認知症・介護・終末期医療(延命治療等)に対する本人の希望がわからない。
葬儀やお墓に対する故人の意思がわからない。
将来の準備を怠ると万一の時の心労だけでは済まず、親子・兄弟姉妹・親戚縁者を巻き込む相続の禍根を残すこともありますので、少しずつ終活に着手することはとても大切です。