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相続資産隠しで税務調査!家族が知らない隠し財産が出てきた体験談

相続資産隠しで税務調査!家族が知らない隠し財産が出てきた体験談

50代女性 小学校時代からの友人が父親を亡くした時に起きたとんでもない相続の話を聞きました。

私は彼女の父親に何度か会ったことがありますが、彼は九州男児の亭主関白。何を決めるのにも「全部自分がやる!ほかの者には一切 手出しも口出しもさせない!」というスタンスの人で、財産から仕事まで誰にも手を触れさせず、すべて自分で管理していました。

開業医ですから、家族は何の苦労もなく裕福に暮らしていたのです…一家の大黒柱が急逝するまでは。

友人の父親は急な体調不良に襲われて、あっという間に急逝しました。死因は癌で、不調が現れたときにはすでに末期だったそうです。

私もその葬儀に参列しましたが、住まいが豪邸だったことから、今では珍しい自宅での葬儀。ひときわ印象に残るものでした。そのときにたまたま一部の参列者が

まあ仕方ないよね。これも寿命だから。だけど、この先の片付けとか相続のことを考えると、家族はきついだろうな。

…と言っているのが聞くともなしに聞こえてきたときには

「きつい」とは、一体どういうことなんだろう?

…と思いましたが、今思えば この人たちは これからこの一家にのしかかる厳しい現実をわかっていたのかもしれません。

財産も相続も何ひとつ把握していない家族が取り残されて…

参列者の話を小耳にはさんでしまった私は、友人にそれとなく相続のことを尋ねてみたところ

それが…父が一人で全財産を管理していたから、貯金も保険もどうなってるのか何もわからないの。書類探しから始めなくちゃいけなくて…。

彼女の母親もお金や相続の情報を何も聞かされていなかったとのことで

仕事関係の手続きや医療器具の始末もしなくちゃいけないし。考えるだけでも大変。

それを聞いた私は彼女に同情したのですが、その時には想像もしていなかったトラブルの火種が後に出てきました。故人が家族にも内緒の隠し財産を持っていたのです。

税務調査と故人の隠し財産の発覚

昔も今も所得税に対する税務署の目は厳しいものがありますが、相続税でも同様のようで、彼女の家に税務署の査察が入ったそうです。

遺産相続でも査察が入るなんて思っていなかった。遺産相続はもれなく申告しているはずと確信していたから。

彼女は申告を税理士に依頼していたので、間違いがあるはずありません。

税務署に目をつけられるようなことなんてあるはずないのに!一体なぜ?

そう考えていた彼女は、税務署員の話を聞いて絶句。遺産の中には父親が所有する土地と山があったのです。それは父親の一存で購入し、誰にも言わずにこっそりと所有していたものでした。

そんな財産があったなんて…母も私も寝耳に水だったわ。いくらなんでも、そんな大きな財産を所有しているのに家族に黙っているなんて…。

隠し財産の登記簿は父親名義の貸し金庫に入れられていて、遺族はその貸し金庫の存在すら知りませんでした。

ただ遺品整理の中で貸し金庫関係の書類が出てきたときに 彼女は

なにこれ?何を入れているのかしら?

…とちらりと考えたそうですが、貸金庫も銀行口座と同様に凍結されていて中身を確認できませんでした。

そうこうしているうちに 預貯金や有価証券や保険証券や自宅の登記簿などがどっさり出てきたり、申告期限が迫っているなどのドタバタから、貸金庫のことなど忘れ去られてしまったのです。

まさかそんな隠し財産があって、その登記関係の書類が貸金庫の中に隠されていたなんて。

…と予想外の展開に 遺族は唖然としたそうです。

税務署は事前に貸金庫の存在や開閉履歴を銀行に照会することができるため「貸金庫はありません」「中の財産は移動させていません」などと嘘をついても通用しません。そして相続人が契約を引き継いでいる場合には、税務調査官は納税者と一緒に貸金庫に行き、開けて中身を確認します。

貸金庫にある財産の申告漏れは確実に見つかると思ってください。それだけ調査の定番であり、申告漏れを見つけやすいのです。貸金庫の存在は相続発生前から認識されていると思っておいた方が良いでしょう。
引用元:貸金庫は税務調査の定番

相続税を現金で払えない!物納しても足りない相続地獄

土地評価額によって相続税が決まりますが、彼女の場合はこの相続税がとてつもない金額になってしまい、

この支払いは自分たち親子だけでは、何年かかっても不可能。

…というレベルだったそうで、仕方なく税務署や役所の係に掛け合って

遺族は誰一人として この隠し財産の存在は知らなかった!

…との現実を納得してもらうことから始めたそうです。

その結果、相続税の一部を物納することでなんとかその場は収めたのですが、物納だけで相続税全額が賄えたわけではなく、残る多額の相続税を後日支払う羽目になりました。

近年、相続税の「物納」は非常に数が減っていますね。「物納」は、現金での納税が難しい場合に、土地などの現物での納税を認めることを指します。昔はよくあったそうですが、現在、物納制度の審査はとても厳しくなり、認められるのは、日本全国でも年間で60件ほどです。物納したいと申請しても「いやいや、あなた、お金で払えるでしょ」と、認めてくれないんですね。
引用元:ダイヤモンドオンライン

独断で一家を取りまとめていた家族が急逝した場合、こうしたとんでもないことになる可能性があります。

財産はプラスだけでなくマイナス(借金)もあり得ますが、「そんなの知らなかった!」では済まされないシビアな現実が遺族を待ち構えています。

負債の事実を知らなかったがために相続放棄のタイムリミット(3か月)を逃してしまい、マイナス財産を丸ごと相続してしまうことだってあるわけです。

特にお金のことに関しては 家族一人に任せっきりにすることは危険だ!

…と改めて感じると同時に、日ごろから皆で情報共有する必要性と重要性を強く感じた出来事でした。

相続税をキャッシュで払えない人に待っているサラ金並みの金利

父の残した全遺産は基礎控除7000万円(2011年当時)を上回って課税対象となった。相続税を期日までに払わないと、期日から2カ月までは年利7.3%、期日から2か月以降は年利14.6%の利息がかかる。サラ金並みの恐ろしい利息だ。

相続税は原則、キャッシュで納めなければならない。キャッシュがないからといって、親のマンションや車、金目のものを売り払おうと思ってもそうは簡単にいかない。マンションの中身が遺品だらけでゴミ屋敷のような状態なのに、不動産がポンポン売れるわけがないだろう。

相続税の督促状は容赦なく役所から送られてくる。手持ちのキャッシュがない人は、サラ金並みの金利がどんどん乗っかり続ける。運が悪ければ青天の霹靂のごとく突然「相続地獄」に巻き込まれ、人生の10か月を棒に振る。挙句の果てに、兄弟や親族と仲たがいしないとも限らない。そのうえ最終的に「3000万円の相続税をキャッシュでお支払いください」と言われ、家族全員がパニックに陥りかねないのだ。
引用元:相続地獄~残った家族が困らない終活入門(森永卓郎)

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