ペットの遺骨どうする?自宅供養しているお骨の終着点4つの選択肢
亡くなったペットの遺骨をどうするか。4つの選択肢があります。
お墓への埋葬
納骨堂
散骨
手元供養(自宅に保管)
最近は人の葬儀は簡素化傾向ですが ペット葬儀は年々豪奢になっていますし、そういった時代の流れも相まって 飼い主とペットが一緒に入れるお墓や納骨堂も増えてきています。
ペットのお墓はペット専用墓地だけでなく、民間霊園には飼い主とペットが一緒に入れるお墓もあり、そういったところでは同時に慰霊祭なども行ってくれます。
転勤や引っ越しが多い人は、のうこつぼを利用する方法もあります。
一方で、ペット火葬後の遺骨を他所に預けず、自宅に置いて供養をする手元供養を選ぶ人も少なくありません。そういう場合、ペットの遺骨を最後にどうするか?の問題が残ります。
手元供養を選ぶ人の多くは「最期まで一緒に…」を望んでいることが多いため、その意に沿うような納得のいく方法を模索する必要があります。
ここでは、ペットを自宅供養している人が選ぶ最後の選択肢について紹介していきます。
【ペットの遺骨どうする?】自宅供養の最後は愛猫と一緒に納骨堂に入る事例
40代女性 2022年に愛猫(雑種・19歳)を失い、北摂池田ペット霊園(大阪府池田市)でペット火葬しました。個別火葬(立ち合い火葬)の棺花供養パックで49,000円かかりました。
ペット葬儀にお気に入りだった座布団に猫を寝かせた状態で連れて行き、大好きだったぬいぐるみとカリカリフードを持参しました。
遺骨は自宅に持ち帰り、現在は手作りのテーブルで手元供養スペースを設けています。
遺骨を骨壺に入れていてもカビが発生することがあると聞いていたので、骨壺の中に乾燥剤を入れて、つぼピタシールで蓋を密封しています。
現在は猫の遺骨を手元供養にしていますが、将来これをどうするか?を考えました。
分家である我が家には菩提寺もお墓もありませんから、自分たち夫婦が他界したときには、お墓は持たない選択をしています。ペットと一緒に入れる墓地があるのは知っていますが、墓地まで持つ必要はないのでは?と考えているのです。
猫の遺骨は自分たち夫婦のどちらか長く生きた方が相方の遺骨と一緒に、ペットと一緒に入れる納骨堂へ納骨するように申し合わせています。
現在一緒に暮らしている猫がこの先他界した時も、同じように遺骨は手元供養して、一緒に納骨堂へ入ることになります。
【ペットの遺骨どうする?】自宅供養の最後はインコと家族の共同供養にする事例
30代女性 2023年、私は愛鳥を亡くし(オカメインコ・オス・15歳) 総合ペットセレモニー(株) 豊中会館(大阪府豊中市)の個別立会火葬小型Aプランで火葬しました。遺骨は手元供養しています。
将来私が亡くなったら、佐賀県にある母方の先祖代々のお墓に 私とインコの遺骨をいっしょに入れてもらい、共同供養をお願いしています。
その霊園の住職は昔からの顔なじみで、相談したら別途代金を支払えばOKとの了承をいただいています。
現在、オカメインコの遺骨は2つの骨壺と遺骨アクセサリーの3つに分けられています。
いつも身に着けている遺骨アクセサリーは、私が亡くなったら、可能であれば死装束として身に着けさせてもらいたいのですが、無理なら私の骨壷に入れてもらいたいと考えています。
父方のお墓は熊本県にあり、そちらにもインコのお骨を入れたいと父が言うので、骨壺を2つに分骨したのです。
うちのオカメインコは家族全員に愛されていました。
父親もたいそう可愛がっていたことから、共に納骨して供養してほしいと頼まれています。それで父の方に入れる骨壺は足の部分のみを、残りは私の方に分骨しました。
足とその他で分骨すれば、好きなときに羽で飛んで移動できるだろう…という私達の勝手な妄想ですが、飼っていたインコも喜んで飛んで移動してくれると思って、分骨して人との共同供養を選択しました。
共同供養については事前に寺院に相談し、許可を取り付けてあるので、問題なく進められそうです。
【ペットの遺骨どうする?】手元供養の最後は愛犬と共に海洋散骨にする事例
30代女性 2021年に愛犬(ゴールデンレトリバー・メス・12歳)を亡くし、ペットセレモニープレア松戸(千葉県松戸市)で個別火葬をしました。
立会火葬返骨プランで7万円くらいかかりました。大好きだったおやつと花をいっしょに火葬してもらいました。
持ち帰った大きな骨壺から少し分骨して小さな骨壺に入れて、リビングの飾り棚に手元供養コーナーを作り、写真と一緒に置いてあります。遺骨のカビ対策として、火葬した霊園で購入した防カビ材を入れています。
もし私が夫より先に亡くなった場合、少量分骨した分はそのまま家に置いてもらい、大きな骨壺の分は私の遺骨と一緒に海洋散骨してもらうようにお願いしています。
【ペットの遺骨どうする?】自宅供養の最後は愛犬の粉骨を土に還す事例
50代女性 2022年に愛犬を亡くし(ボーダーコリー・メス・13歳・体重14キロ)愛ペットエンジェルリング美唄(北海道美唄市)で立会個別火葬をしました(31,900円) 愛犬の遺骨は手元供養しています。
愛犬が亡くなったのが初秋で、雪が降る地域のため、寒い冬に遺骨を外に出すのがしのびなく、春になりお花が咲く季節になったら自宅の敷地内に埋めようと、最初は考えていました。
しかし、お骨とはいえなかなか離れがたく、できるところまで手元に置いて供養しながら、いよいよ自分も怪しいなとなった場合は自身で庭に埋葬することにしました。
私が突然いなくなった場合は夫や姉妹に埋葬を頼んでいます。
私たちは子どもがいない夫婦なので、そもそも自分のお墓もどうなるかわからない状況のため、自分と一緒にペットの遺骨を埋葬することは考えていません。
しかし、私がいなくなった後に愛犬の遺骨をぞんざいに扱われるのは絶対に嫌なので、土に還ってもらおうという考えです。
その可能性を考えると、あまりグロテスクに見えないパウダーにした方が良いと思ったので、粉骨業者に遺骨のパウダー化を依頼します。
ペットの手元供養をするなら粉骨(遺骨のパウダー化)がおすすめ
ペットを亡くした飼い主の中には「ペットとずっと一緒にいたい」「同じお墓で眠りたい」と希望する方が多くいます。
最近はペットと一緒に入れるお墓や納骨堂もありますが、まだまだ数が少なかったり、樹木葬霊園などは倍率が高かったりするのが実情です。
海洋散骨を望んでいる方なら、飼い主とペットの遺骨を一緒に海にまくことが可能なので、ペットの遺骨を自宅で手元供養して「自分が亡くなった時には一緒に散骨してほしい」と家族に願いを託す人もたくさんいます。
ちなみに私もこの方法 を家族に頼んでいます。うちの子たちと一緒に海に還って眠ることを希望しています。
「自然葬」は粉骨が条件となるケースが多いです。海洋散骨を行うには法令上、遺骨を細かいパウダー状にする必要があります。「樹木葬」でも「粉骨」を指示する霊園が多いです。
遺骨は骨壺に入っていて外に取り出すことはないにしても、見た目が「遺骨」そのものよりも、パウダー状にした方が、見ため的にも悲しみが半減する効果はあるでしょう。
自分が先立った後のことは遺族に託すしかありません。それに対してきちんと準備を整えておけば、ペットの遺骨をゴミに出されるなど、ぞんざいに扱われる可能性は低くなるでしょう。そのためにも、ペットの遺骨は早い段階で粉骨しておくことをおすすめします。
遺骨をパウダー化(粉骨)しておけば、散骨・樹木葬・墓じまいやその後の合祀墓への埋葬などの選択肢が増えます。これは故人もペットも同じです。
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海洋散骨を考えている(直径2㎜以下に粉砕が必要)
骨壺を小さくしたい
遺骨を手元に置くので目立たないようにしたい
分骨したい
遺骨アクセサリーに封入したい
納骨先から粉骨するように言われた(樹木葬・合祀墓など)
海外に遺骨を送るのに粉骨が必要な場合がある
遺骨の粉骨サービス 遺骨のパウダー化は精神的な負担だけでなく多大な時間と労力が必要です。粉骨専門業者に任せることをおすすめします。
ペットと一緒に眠る場所