青色セキセイインコの肝臓疾患と色抜け・斜頸の通院体験談
セキセイインコの飼い主
私のセキセイインコは元々は青色でしたが、肝臓疾患で頭の部分からじわじわと青色が減っていき、色抜けが少しずつ全身に広がりました。
その肝臓の治療を始めたのが2020年。私のセキセイインコが14歳の春でした。
※この子は17歳まで頑張って生きたセキセイインコです。最後は尾脂腺腫瘍で闘病の末、お空に還っていきました。
※このツイート はこの記事のセキセイインコではありません。ホワイトフェザーの事例として載せました。
インコの肝臓疾患の治療では、飲み薬とビタミン剤が処方されました。
ビタミン剤は液体で粉薬は飲水に1包、同様にビタミン剤も1滴入れて、混ぜて毎日あげていました。
薬をきちんと飲んでもらうために、小松菜等の水分が取れるおやつを我慢してもらっていました。(飲水量のコントロールのため)
薬は約2ヶ月分出ましたので、2ヶ月おきに通院して状態を見て、薬の量を調節してもらいました。
高齢だったこともあり、また状態が悪化しないように薬の濃度を薄くして投薬を継続していました。
肝臓疾患の治療はすぐに効果が出るわけではなく、元の羽の色に戻るまで2年半ほどかかりました。
インコの肝臓疾患の症状は?くちばしや羽に現れるサインと老化の違い
インコの体型が肥満でもなく適性体重であっても、血液検査で中性脂肪の数値が高いことから「隠れ肝疾患」「隠れ脂肪肝」が見つかることがあります。
マメルリハは早いと3歳辺りからこのような症状が出ていることがありますので、体重や体型が正常でも必ず年に1〜2回はレントゲン検査や血液検査を含む総合健康診断を受けましょう。予防は運動量を増やすことと低カロリーを心掛けることです。αリノレン酸を含むシードや色々な野菜もお勧めです。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 29, 2021
肝臓疾患は羽色に明らかな変化が見られることから、飼い主が気づく場合も多いです。
ラブバードは緑色の羽が赤色になるレッドフェザーになります。
コザクラインコのレッドフェザーの紹介です。病気による羽毛変色の多くは、脂質異常症と肝機能低下によって起こります。脂質異常症は、食べすぎ、種実類の偏食、運動不足、発情、甲状腺機能低下症などが原因となります。基本的な健康管理ができていれば防げる病気です。https://t.co/ITjl7aslL2
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 7, 2020
オカメインコとセキセイインコでは、イエローフェザーやホワイトフェザーなどの羽毛障害がよく見られます。
こちらはオカメインコのノーマルのイエローフェザーです。粉綿羽が伸びて、風切羽も細くなっています。ルチノーでは蛍光イエローのような色になりますがノーマルではこのような色になります。換羽毎に徐々に変化すると気づかない飼い主さんもいます。原因は肝機能障害や高脂血症であることが多いです。 pic.twitter.com/aYheggVemQ
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 26, 2021
正常に戻るのは、換羽の時に正常な羽が生えてくるということです。変形・変色した羽自体は、正常に戻ることはありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) December 17, 2022
換羽の肝臓への負担の研究はないのではっきりと言えませんが、慢性的に続いていると負担になっている可能性はあると思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 22, 2020
人が老化で白髪が出るように、インコも白髪が出る場合があるので、羽色の変化が一概に肝臓疾患とはいえないこともあります。
これは白髪っぽいですね。白髪は8歳以降に出やすいです。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 30, 2020
我が家のサザナミは6歳で白髪が始まりました。今は8歳でかなり白くなってきました。 pic.twitter.com/IhomIZgKqV
— くまぶん (@HUV4GfVQOqwZe5S) August 30, 2020
ちなみにインコの肝臓疾患は、嘴にも現れます。
嘴の出血斑は肝疾患や高脂血症の時に出ますが、ぶつけて内出血した時も出ます。画像のセキセイの出血斑は内出血です。2枚目は2週間後です。内出血の場合は徐々に先端に移動し表面に浮き出てきます。肝疾患の場合は、嘴の質が悪くなり伸びてきます。出血斑は嘴だけでなく爪にも出て、何度も出てきます。 pic.twitter.com/imJYGIJEiy
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 22, 2020
肥満による肝障害と脂質異常症によって嘴が変形したセキセイインコです。嘴表面の黒い斑点は出血斑と呼ばれます。3枚目は嘴をカットした断端で中心が黒くなっており、内部にも出血した跡がありました。出血斑はケラチン形成時に血が混入すると考えられます。肥満と運動不足には十分注意しましょう。 pic.twitter.com/PObnPuXjFe
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
重度の肝障害と脂質の上昇で起こります。正常になれば治ることもありますが、嘴の変形は残ってしまうことがあります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
そのように変形することもあります。マイクロエンジンでトリミングを定期的に行います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
この仔の場合は1ヶ月くらいです。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 18, 2022
血中脂質が高くなっても羽色の変色が現れることがあります。
肥満による高脂血症と肝疾患で風切羽が細く変形していたセキセイインコさんですが、お薬を飲んで、ダイエットで痩せて換羽が来たら正常な風切羽が生えてきました。右から3番目の羽が正常な太さに戻った風切羽です。他の風切羽は細くなっているのが分かります。 pic.twitter.com/SLRSBc78uJ
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 5, 2020
見た目だけで肝臓疾患かどうかは判定できないため、確定診断は動物病院で血液検査をしてもらいましょう。
インコの肝臓疾患の治療食(ラウディブッシュのペレット)は市販されていないので、主治医に相談してください。
セキセイインコの斜頸はなぜか自然に治ってしまった
こちらは斜頸が見られる15歳のコザクラインコです。ラブバード類は老齢性の平衡感覚障害が多く、頭部のグラつきや痙攣が出ることもあります。この症状は大脳と小脳の動脈硬化によって起こることが多いです。予防は雌の発情、肥満による高脂血症に気をつけ、定期的な血液検査を行うことが推奨されます。 pic.twitter.com/83fIV3owTN
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 11, 2021
私のセキセイインコは斜頸にもなりました。頭が真っ直ぐにできなくなり、常に傾いている(首をかしげている)ような状態です。
この状態に気づいたのが2021年春頃(当時インコは15歳)
なんとなく違和感があり、かかりつけの病院を受診して「斜頸」と診断されました。
インコの斜頸は神経からくるものらしいですか、治療法はないため薬もなく、見守って行くことになりました。
斜頸の原因として平衡感覚器の炎症や脳炎であれば効果が出るかもしれませんが、診察なしで意見は出せませんのでご了承ください。また薬容量も分からないので大丈夫かどうかも残念ながら分かりません。ご心配でしたら担当した先生に聞いてみると良いと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 3, 2021
鳥も長寿になれば、老齢性疾患は増えていきます。この仔は斜頸と毛引きがありますが、食欲元気はあります。
幸せかどうかは本人にしかわからないことですので、私たちは鳥の目を見て感じたことをしてあげると良いと思います。— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 12, 2021
斜頸は神経からくるもので、治療法がないとの説明を受けていました。
そう言われれば、インコを見守ってあげることしか出来なかったのですが、私のインコは斜頸と診断されてから約1年で徐々に首の傾きがなくなってきて、斜頸が最終的には完治したのです。
だから、斜頸には治療法はなくとも治る可能性はある病気ではないか…と思いました。