墓じまいトラブルは親族が原因!改葬が難航したありえへん体験談
墓じまいに関するトラブルはさまざまな原因で起こりますが、解決が厄介で時間がかかりがちな原因のひとつが親族もめです。
親族同士の対立、誤解、遺産相続にからんだ問題、信仰や文化に対する考え方の違い、法的手続きの不備などがあるあるな原因です。
相続問題 親族間で相続に関する意見の不一致がある場合、墓じまいの手続きが滞ることがあります。特に複雑な家族構成や複数の相続人がいる場合、遺産分割や財産の取り扱いに関して意見が一致しないことがあります。
お墓の所有権が不明確 お墓の所有権が明確でない場合、誰が墓じまいの責任を負うかが不明確です。特に代々受け継がれてきた墓地や、所有者が変わった場合などにもめごとが起こります。
宗教や文化に対する考え方の相違 宗教や文化の考え方の相違から、墓じまいに対する考え方が異なる場合もよくあります。親族間の意見の不一致でいちばん多いのがこれでしょう。
法的手続きの不備 墓じまいには法的手続きが必要な場合があります。この手続きが不備だったり、適切に行われなかったりすると、トラブルの原因になります。
親族間のもめごとの解決策としては、親族間のコミュニケーションを円滑にし、相互理解を深める努力をすることが基本ですが、公平な妥協、仲裁、時には専門家に法的なアドバイスを求めることも必要です。
墓じまいの役所手続きで2か月揉めた!親族(先祖)による遺骨トラブル体験談
30代男性 私たちは田舎のお墓を墓じまいして、永代供養墓(東京都町田市内)に移転しました。墓じまいの費用は約300万円かかりました。
墓じまい費用の内訳
墓石撤去…100万円
魂抜きその他…20万円
交通費等…5万円
行政手続きに関する費用…12,000円
骨壷その他…20万円
新しい永代供養墓のお墓…150万円
田舎の実家のお墓は広くて管理がとても大変です。今までは高齢の母が管理してくれていましたが、しんどそうでした。
私が手伝ってあげたいのですが、遠くて交通の便が悪いのがネックでした。跡継ぎのいない状況で、誰がこのお墓を守って行くのか不安になりました。
また将来、実家を売ることになったら敷地内にお墓があると売れないのでは?…との懸念から、家族会議で墓じまいすることに決めました。
頑固な父親に墓じまいの説得をするのが難儀だったが…
墓じまいに最後まで反対していたのが父親です。
非常に頑固者なので説得が大変で、上述の墓じまいの理由を突き付けても、頑として改葬に同意しようとしませんでした。ところが最終的に
一人しかいない孫が将来墓守りすることになるんだよ!こんな田舎にお墓があったら苦労するのは火を見るより明らかじゃないか!
…と孫を引き合いに出したら、なんとか渋々折れました。
墓じまいの役所手続きに2か月間もかかった理由は先祖が起こした厄介ごとのせい
1 新しいお墓をどこにするかで大体の目星をつけてから、家族全員で霊園の下見に行きました。そして全員の同意のもと、新しい永代供養墓を予約したのです。
2 それから石材店や今までお世話になっていたお寺に連絡をしました。
3 その後に役所で手続きをしましたが、これがいちばん難儀でした。
実家のお墓にはたくさんの先祖が入っていた上に、身元が分からない人まで入っていることが判明。お骨が多く、全員を把握出来ていなかったため、役所からは
お墓に入っているのが誰なのかが分からないと許可は出来ません。
…と言われましたが、戦争前のことまではわからないので、どうしようもありません。
場所が田舎でお墓が古くなればなるほど、うちと似たようなケースはあるあるなのではないでしょうか。
今の人間には戦争中のごたごたなど何もわかりません。今後はますます墓じまいする方が増えると思うので、役所の方もこの点はどうにか融通してほしいものだと思いました。
なんやかんやと揉めに揉め、なんとか許可がおりるまで2ヶ月以上かかりました。そのあとに
4 予約していた新しい永代供養墓の購入契約に進み、
5 魂抜きにこぎつけて、古い墓を撤去し、お骨を新しいお墓に移すことができました。
ここまで全てが完了するのに約1年かかりました。
霊園でお墓に高額な値段を吹っ掛けられたが…
親族には関係ないのですが、実はもうひとつ 私たちの墓じまいにはトラブルがありました。
霊園でお墓の建立に高額な値段をふっかけられたのです。頭にきて
そちらとの契約は無かったことにします!
…と言ったら、慌てて責任者が値段を下げてきたので、お墓の値段は本当に注意が必要です。
あってないようなものですから、相手の言いなりにばかりなっていると大損をします。
そういう事態を避けるためには、新しいお墓探しは時間に余裕をもって、他の霊園とじっくり比較するのをおすすめします。いくつか候補があれば、心に余裕を持てます。
我が家の墓じまいはゴールまでこぎつけるのに約1年かかって大変でしたが、新しい永代供養墓はとても見晴らしがよいところで、墓じまいにいちばん反対していた父がいちばん気に入ってくれたようです。
親戚のみなさんは、新しいきれいなお墓で、前の実家よりもアクセスが良くなったと喜んでくれています。
それにしても、墓じまいするのに行政手続きがいちばん難航するとは思っていませんでした。
戦前からある古いお墓や田舎の墓じまいは思いもかけぬトラブルが噴出することがあるので、注意が必要かもしれません。
墓じまいトラブルは親族の高齢化も原因!足掛け3年の改葬体験談
50代女性 私たちの墓じまい費用は80万円プラス交通費・宿泊費・その他の雑費の30万円で合計で約110万円ほどでした。
元のお墓には祖父・祖母・伯父(伯母の夫)の3人の骨壺と、それ以前のご先祖のお骨が入っていました。
墓じまいの決め手は、祖父母の子どもで生きているのが伯母一人だけになったこと。そしてその伯母が
このタイミングで墓じまいをしないと、あなたたち姪に迷惑がかかるでしょ?
…と墓じまいを促してくれたことでした。
高齢になるほど連絡・意思疎通が難しく墓じまいが難航
ずっと『いつかはやらないと…』と思っていた墓じまいですが「いざ、やろう!」と思い立ったのが2020年1月の墓参り時です。
「来年やろうね」と姉妹で申し合わせていたのですが、墓じまいを主導している伯母は福岡県在住、私たち姉妹二人は現在は山口県と千葉県在住。
さらにコロナ禍でにっちもさっちも行かない状況になり、相談のために集まることすらままならなくなったのです。
しかも高齢な伯母はスマホを使えないので、意思疎通は電話で直接やりとりするか 対面でないと無理な状況も、墓じまいが先送りになる一因になりました。
いろいろ検討した結果、お墓の移転先は伝手を頼って香川県(伯母の夫の故郷)と決まりました。
改葬先のお墓のお寺さんはとても良心的でしたが、墓じまいに関してはノータッチとのこと。結局石屋さんを紹介してもらっただけで、あとは自分達だけで墓じまいを進めることになっていました。
遠方の墓じまいは代行業者を使うべき!予想しないトラブルが続出して…
墓じまいでは魂抜きの日を12月28日と決めて予約していたのですが、日程伝達にミスがあり、お寺さんには1月28日との間違った予定が伝わっていたため、本当に慌てました。
こちらは山口県と千葉県から墓じまいのためだけに香川県にやってきたのに、到着してから日程トラブルを知ることになりました。
これじゃ今日はできないのかしら?私たち抜きで別の日にしてもらうしかないかしら?
…と思案していたら、お寺さんが急遽スケジュールを調整してくださり、なんとか予定どおりに事が運びました。
石屋さんにだけは正確に日時が伝わっていたようで助かりましたが、年末なので冬休みに入ってしまったため、実際に墓石を砂利にして 元あった場所を平らにするのは、年が明けてからになりました。
こうして私たちの墓じまいは足掛け3年で完了したのでした。
墓じまいを自分たちだけでやろうとしたのがそもそもトラブルの元だった
墓じまいにこんなに四苦八苦したのは、すべて自分たちでやろうとしたことが原因です。
千葉・山口・福岡から香川に集結するだけでも時間や3人のスケジュール調整、お金、気苦労が絶えなかったことを考えると、100万円かかるのだったら墓じまい代行業者に依頼した方がよかったのです。
それ以前にそもそも遠方の墓じまいなのだから、自分たちだけで頑張る必要はなかったと思います。急なトラブルに見舞われたりもしたので、右往左往するのに心底疲れました。
これから墓じまいをしようと考えている方は、高齢であればあるほど、墓じまいの作業工程をすべてワンストップで請け負ってくれる墓じまい代行業者を依頼することを検討することをおすすめします。
親族が檀家と揉めたとばっちりからお寺に違約金を20万円支払った体験談
40代女性 墓じまいをしたのは、私の実父の先祖代々の墓でした。
父には姉が二人いるのですが、二人とも結婚して家を出ており、父には私しか子どもがいません。私の両親は離婚しており、私は母の再婚で遠くに住み、名字も変わっていました。
そういう事情から父方の墓守りはできないと思っていたので、おば達から墓じまいの連絡をもらったときには即答でそれに了承しました。
親族が菩提寺や檀家ともめごとを起こしていた
墓じまいは割と早くに決定しましたが、おば達が他の親族に墓じまいを納得してもらうのに時間がかかり、一度決まっていた業者を白紙に戻しました。
後に聞いた話では、親族が菩提寺や他の檀家さんと揉めごとを起こしていたことがあったらしく、
菩提寺やそこに関係している業者に墓じまいを頼むな!
…と強く言われたそうです。
仕方なく次に探した2軒目の業者からは最初の業者よりも50万円も多い見積もりが出たため、業者探しはふりだしに戻りました。
トラブルメーカーの親族のせいで違約金20万円が発生して…
そうこうしているうちに墓じまいの期日が守れなかったため、菩提寺に20万円の違約金を払うことにもなりました。
お墓の土地には永久使用料を払っていたらしいのですが、墓じまい後に返還された土地の次の使用者がすでに決まっており、それが間に合わなかったための違約金でした。
私は遠方に住んでいるし、父とはめったに会うこともなかったので、あちらの親族の事情はわからず。また手続きは高齢のおば達が全部してくれたので、大変だった事情はリアルタイムで私の耳には入ってきませんでした。
しかし金銭的に大変な事情は伝わったので、私からも墓じまい費用の一部を負担することになりました。
トラブルメーカーの親族がいたせいで思いもかけない出費がかさみ、とんだ墓じまいとなりました。