メガバクテリアの初期症状を知って手遅れにしないための基礎知識の話

メガバクテリアの初期症状を知って手遅れにしないための基礎知識の話

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症(マクロラブダス症)とは、鳥の胃に感染して嘔吐や下痢を引き起こし、死亡するケースも珍しくない病気です。

まだ原因となる菌が解明されていなかったころに「大きな細菌」という意味で「メガバクテリア症」と呼ばれていました。

近年、長い棒状の酵母様真菌(カビ)の一種が原因と判明し、原因となる真菌の学名(Macrorhabdus ornithogaster)をとって「マクロラブダス症」と名づけられ、AGY(Avian Gastric Yeast:鳥の胃酵母)とも呼ばれています。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)は自然治癒しない

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メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症(マクロラブダス症)で見られるのは嘔吐や下痢、体重減少といった消化器系症状で、最悪の場合は死に至ります。

猛禽類を除く多くの鳥類に感染が確認されており、ペットではセキセイインコやオカメインコ、ボタンインコなどの小型の鳥に多くみられます。

特にセキセイインコの場合は感受性が強いため重篤化しやすい傾向があります。

ブンチョウやコザクラインコでは重篤化は稀と言われています。

メガバクテリアの急性症状
  • 突然の嘔吐
  • 突発性の胃出血。胃穿孔(胃に穴があく)
  • 黒色便…胃から出血した場合
  • 元気な個体であったのに急激に症状を悪化させ、数日で死亡する。
  • 1歳未満の幼鳥に発症する割合が多い。
慢性的に胃炎が続く場合
  • 餌の吐き戻し
  • 未消化便(餌の粒が残った状態)
  • 下痢などの消化不良により徐々に痩せていく。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の後遺症は?

メガバクテリアの初期症状

胃炎による腹痛行動は  元気がなくなる  羽を膨らませる  お尻を上げる  腹を蹴る…などがあります。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の後遺症は、慢性症状とほぼ同様だと思われますが、重症化すると胃潰瘍・胃出血・胃がんを併発することがあります。




メガバクテリア症(マクロラブダス症)にかかるとどうなる?

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の原因となるのは酵母様の真菌(学名:Macrorhabdus ornithogaster)です。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の原因と感染経路は?

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症(マクロラブダス症)のほとんどは親鳥から雛への垂直感染です。

感染している親鳥が吐き戻した餌を雛に与えることで雛に感染します。

また、感染した鳥と同居する他の鳥が、糞便や嘔吐物を摂取することでも感染します。

同居する鳥へのメガバクテリア症(マクロラブダス症)の感染を防ぐには、感染した鳥との隔離、糞便や嘔吐物の除去、消毒処理を徹底します。

インコをお迎えした時にすでにメガバクテリア症(マクロラブダス症)に感染していることが多い

メガバクテリア症(マクロラブダス症)に感染していない鳥がいるブリーダーを探すのは難しい

…といわれるほどメガバクテリアの感染は多く見られ、ペットショップから購入したときにはすでに感染していることが多いので、感染予防は困難です。

購入したらすぐに動物病院で糞便検査をしましょう。

1回の検査ではメガバクテリア症(マクロラブダス症)を見つけられないことも多い

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリアの一回の検査では真菌を見つけられない可能性があるため、複数回の検査が推奨されています。

元気な個体では症状が現れない不顕性感染の場合がありますが、 環境が変わることによるストレスや  他の病気による免疫力の低下などで メガバクテリア症(マクロラブダス症)を発症しやすくなります。

インコをペットショップから連れ帰ったときや 飼い主の引っ越し、換羽の時期は特に注意が必要です。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の治療法は?完治する?再発は起こる?

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症に感染しているかは、糞便を顕微鏡で目視し診断され、主に抗真菌剤を水に溶かして経口投与するか注射による治療をします。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)が治癒したかは再度の糞便検査で真菌が発見されるかどうかで判断されるため、たまたま発見されなかった可能性を考えると 真菌が根絶されたか、メガバクテリアが完治したかは断言はできません。

糞便に真菌が排出されていないだけで体内にメガバクテリアが残っている場合があるため、以下の3点に特に注意を払ってください。

治療終了後も定期的な糞便検査をして再発の可能性に備えることが重要
抗真菌剤を投与している間は、免疫力を高めるために保温する
嘔吐物や糞便からの再感染を防ぐため、掃除と消毒を徹底する。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)は早期発見ができれば、数週間の抗真菌剤投与で治療が可能です。

しかし感染した個体が抗真菌剤に耐性を持っていたり、メガバクテリア自体に耐性がある場合は治療が長引きます。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)は症例は多いものの まだ判明していないことが多い病気で、鳥の診察経験が少ない獣医師のあいだではあまり知られていません。

メガバクテリアは再発もよくあることで、治療して陰転しても再び陽性になる事も珍しくありません。

誤診や転院をしているうちにメガバクテリアが重症化することもあります。

悪化の一途をたどればメガバクテリア症が手遅れとなったり メガバクテリアが原因となり死亡するケースもあります。

インコの購入前から 鳥の専門医か鳥をメインに診る獣医師を探しておくことをおすすめします。




メガバクテリア症(マクロラブダス感染症)が重症化したら?人に感染する?

メガバクテリアの初期症状

メガバクテリア症(マクロラブダス症)が重症化した場合は、胃潰瘍・胃出血・胃がんを併発する可能性があります。

下痢などが続いたときに素人判断で「少し様子を見よう」と思っていると、それがもしメガバクテリア症(マクロラブダス症)であれば どんどん症状が悪化して手遅れになることがあります。

おかしいと思ったらすぐに動物病院へ行きましょう。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)が+だったとしても 慢性症状だと一見元気に見えることがあるために発見が遅れ、重症化のリスクが高まるので、定期的な検診が重要です。

抗真菌剤だけでなく、胃炎や嘔吐などの治療薬も併用する場合は、鳥への負担が増大し、体力を奪う原因になります。

また治療が長期間になると治療費も高額となるので、鳥と人の負担を最小限に抑えるためにメガバクテリア症(マクロラブダス症)の早期発見を心がけましょう。

メガバクテリア症(マクロラブダス症)の症状が治まっても、胃炎によってダメージを受けた胃が修復されず、慢性胃炎として治療を続けなければならないケースもあります。

胃の消化機能が低下し、食べても痩せていったり、下痢などの消化不良が起こります。

メガバクテリア症(マクロラブダス感染症)の人への感染はまだ確認されていませんが、同居する他の鳥への感染には十分な注意が必要です。

また、動物は本能的に体調不良を悟られないようにするため、日頃から鳥の様子や糞便のチェック、体重測定を行い、ちょっとした変化に気付けるようにしておきましょう。

子どもの頃に実家にいたオカメインコとの出会いからすでに40年超。未だ彼らへの愛と興味が尽きず「オカメインコ愛好家」の立ち位置から情報発信するyamaki がこのブログの中の人です。
 
ここには鳥ブログあるあるな「うちの子自慢」や「かわいいでしょ♪アピール」はありません。鳥の飼育本を丸写ししただけの机上の空論解説や、繁殖した雛の販売目的の宣伝PRもありません。鳥と飼い主のQOL向上(健康に楽しく)が目的のコンパニオンバードブログです。
 
フィンチとインコでは飼育に異なる点がありますが 小型~中型インコには共通項が多いことから、オカメインコだけに限らず中型までのインコ・オウム飼育に役立つ内容を更新していきます。