セキセイインコの飼い主の寄稿です
これは我が家のセキセイインコ(オス・1歳)の春先の体調不良をきっかけに、食餌をペレットに変更することを決意し、その切り替えに悪戦苦闘したときのエピソードです。
インコがペレット食べない!をふやかす→シードと混ぜるで解決した話
我が家のセキセイインコが1歳になる少し前の4月ごろから、フンが水っぽくなり、くしゃみをたくさんするようになりました。
春先で寒かったこと。まだ1歳を迎えていない若鳥だったことから ケージ内の気温は25℃を下回らないようにペットヒーターとサーモスタットを使用して、一定の温度管理を行なっていました。
念のため鳥専門の動物病院を受診しましたが特に異常は見つからず、しばらく安静にして様子を見ることになりました。
そんないきさつから
…と考えた私は、セキセイインコの食餌をシードからペレットへ切り替えることを決めました。
インコのペレットとシードを混ぜて与えても一切口をつけず
ペレット切り替えを決めてからすぐに 今まで食べていたシードをぴたりと止めて ペレットのみを与えてみましたが、初日は一切口をつけませんでした。
最初に購入したのは ズプリーム・イースター・黒瀬NEOの3種類です。
これらを日替わりで与えてみたものの、やはりどの餌にも全く興味を示そうとしませんでした。
「シードがないなら飢えもやむなし」インコの強い意思を感じてペレット給餌を一時断念
私はそう漠然と考えていたのですが、その後もセキセイインコは一切餌に口をつけることはなく、元々35gあった体重が29gまで減少してしまいました。
いよいよ絶食便となり、ケージでじっとしていることが多くなってきて
…といったインコの強い意思を感じる一方で、愛鳥の生命の危機を感じるようになった私は、一時的にペレットの切り替えを断念。
そしてペレットへの切り替え方法を一から工夫すること・やり方の見直しを考え始めました。
ペレット切り替えのリスタートで水につけてふやかす方法に行き当たって…
ペレットへの切り替えのリスタートにあたり、私は様々なブログや書籍を読みあさりましたが、いずれの媒体も「切り替えには時間と根気が必要!」と主張されていました。
我が家の場合はセキセイインコからハンガーストライキされている現状があったため、まずは餌をしっかりと食べさせるところから始めなければなりませんでした。
ペレットを餌だと認識していないのでは!?とはたと気づいて
ペレットを直接手から与えてみたり、一緒に飼っているオカメインコがペレットを食べているところを見せるなど、セキセイインコに対して様々な方法を試しましたが、私のインコはペレットに全く興味を示しませんでした。
そんなある日、とあるブログで「ペレットをふやかしてシードを混ぜる」方法を見つけました。
シードを食べる時にペレットの味を覚えてもらって徐々にペレットの抵抗感を無くす…という方法の一環でペレットをふやかすというやり方ですが、これを見て私はハッとしました。
そう思い当たった私は、そのやり方に倣って ペレットを水につけてふやかしてからシードを混ぜて与えてみました。
ふやかしたペレットが自然にインコの口に入ることで少しずつ食べ始めるようになって
私のセキセイインコは最初こそシードしか食べませんでした。
しかしシードがなくなってしまうと ペースト状になったペレットの中からシードを探すようになり、その行程の中でわずかにペレットを口に含むようになりました。
朝と夜にエサ箱の重さをはかり、食べた量を計測してみると、シードの重さ以上に量が減っていることがわかり、確かにペレットを食べていることが確認できました。
この方法に手ごたえを感じた私は それ以降 徐々に混ぜるシードの量を減らしていき、同時に減らした分をふやかしたペレットに置き換えつつ、少しずつペレットをふやかす量を減らしていきました。
ペレット切り替えのリスタート1か月後に完全移行に成功した!
ペレット切り替えのリスタートから1ヶ月後、いよいよ乾燥したそのままのペレット100%で与えてみることにしました。
この時に与えたのは黒瀬NEOを4g
どうなることかと固唾をのんで見守っていると、インコはエサ箱の元に自ら向かっていき 勢いよくペレットを食べ始めたのです。
ひと月かかりましたが、ようやくここでセキセイインコのペレット完全移行に成功し、それに伴って減少していた体重は元の35gまで回復しました。
ペレットを水でふやかしていた頃は食事の水分量が多かったためフンが緩めの状態が続いていましたが、徐々に水分量を減らしていくことで、丸まったフンが出るようになりました。
また、1日に何度もしていたくしゃみの回数も徐々に減り、ペレット切り替えに成功したと確信した日には、全くくしゃみをしないところまで体調が回復していました。
それ以降は大きな体重の変化もなく体調不良も見られなくなり、6月に動物病院での健康診断を受診した際にも「全く異常なしで健康」と診断されました。
さらに半年が経過した現在も病気などなく、いたって健康体です。
現在 そのセキセイインコには黒瀬NEO、ズプリームの2種類をブレンドして与えていますが、いずれも夜には完食しているほどのペレット好きになりました。
換羽期にはハリソンのハイポテンシースーパーファインを与え、その都度栄養バランスを考えながらの給餌をしています。
残ったシードは放鳥時のおやつとして与えており、コミュニケーションツールの一つとして活用しています。
【参考】ベタファーム社が推奨しているペレットをペーストにする方法
ベタファーム社がペレット移行に推奨しているのは、ペレットをペースト状にして、そこにシードを混ぜて与える方法です。
この体験談の飼い主の方法とほぼ同様です。
最初はインコはペーストの中からシードをほじくり出して食べていますが、少しずつペーストが口に入ることで 自然にペレットの味を覚えていきます。
これを継続していき、数週間かけてシードの割合を減らしていきます。
後半戦にはシードをゼロにしてペーストのみを与え、次にペーストの水分を減らしていき、最後はペレットをそのまま食べられるように 時間をかけて飼い主がインコを誘導していきます。
ふやかしたペレットは傷みやすいので、早めに取り下げるなどの注意が必要なやり方ですが、時間はかかっても着実に鳥の味覚をペレットに慣れさせる方法です。
長期戦になる方法かもしれませんが、ペレット切り替えの効果は高いと思います。
もちろん個体差がありますので、2週間程度でペレット切り替えが完了する子もいるでしょう。