セキセイインコの飼い主の寄稿です レモンの闘病記⑥
メガバクテリア症(マクロラブダス症)と疥癬症の治療が終わってからは、穏やかな時間が流れていました。
レモンは毎日元気いっぱいで、食事は完全ペレット食に切り替わり、栄養面での心配もなくなりました。
メガバクテリア重症化?2ヶ月でマクロラブダスの再発体験談
「2ヶ月後に再検査しましょう」
そう言われた最後の通院日から
そろそろ2ヶ月が経とうとしていたある朝…
セキセイインコのケージ内が吐しゃ物まみれでぐちゃぐちゃに…
それはお正月明けに起こりました。
「今日、レモンを動物病院に連れて行こう」
そう思いながら、その朝、
私はいつものように
レモンのケージカバーを外すと、
信じられない光景が
飛び込んできたのです。
ケージ内は嘔吐物が飛び散り、
ぐちゃぐちゃ状態。
レモンの口周りや頭にも
吐しゃ物が付着していて、
顔もぐちゃぐちゃ。
レモンは全く元気がなく
ぐったりしています。
止まり木の上にはいましたが、
時折目を閉じて
前後に体を揺らし、
今にも落ちてしまいそうなほど
不安定なのがひと目でわかります。
パニックになった私は、
急いで動物病院へ向かいました。
もはや嫌な予感しか
頭をよぎりませんでした。
「メガバクテリア再発です」たった2ヶ月しか経ってないのに!?
受付で事情を話すと、
レモンはすぐに糞検査のために
奥に連れて行かれました。
この病院ではいつも
順番を待っている間に糞検査をして、
検査が終わるとすぐにレモンを
私の元へ戻してくれていたのですが、
その時はレモンは戻ってきません。
病院の受付の親切な対応に
感謝しながらも、
その言葉からはレモンの容態が
重症であることが伺えました。
鳥類により症状が異なることがメガバクテリア症(マクロラブダス症)の特徴です。セキセイインコ、オカメインコ、カナリア、キンカチョウ、マメリルリハインコは感受性が強く、生死にかかわる状態になり訪れることもあります。ボタンインコ、小桜インコ、文鳥は重症な症状は出さない場合が多いです。
引用元:オダガワ動物病院
待つこと約30分。
あの日はいつもより
待ち時間が長く感じました。
呼ばれて診察室に入ると、
レモンの糞検査の結果が
モニターに映し出されており、
獣医はきっぱりとこう言いました。

たったの2ヶ月で?メガバクテリアが再発って…!?あの時は完治したんだよね?一体どういうこと!?
頭の中が混乱し、
いろんな思いが錯綜し、
私はその事実をすぐに
受け入れることができませんでした。
セキセイインコのメガバクテリア症再発!一体何がいけなかったのか!?
なんで?
どうして?
何が悪かったの?
私はひたすら頭の中で
自問自答を繰り返していました。
病院に新しい仲間が増えました!
左がつくしちゃん、右がみつばちゃんです。
斉藤先生の目利きでお迎えして、遺伝子検査はすべて陰性でした。しかしメガバクテリアは持っていたので治療中です。ペットショップでお迎えしたセキセイインコの雛のメガバクテリア陽性率は70%位です。 pic.twitter.com/vdeCBwsABD— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 23, 2022
レモンを購入したペットショップは
繁殖なども行っている鳥専門店ですが、
生後2ヶ月のレモンは
複数のセキセイインコと一緒にいました。
感染源はどうであれ、
治療からたった2ヶ月での
メガバクテリアの再発は
レモン自身の体質にも
関係しているようでした。
まさかこんなことになるなんて
想像もしていませんでした。
2か月前のレモンには
嘔吐・食欲不振・下痢・口パクパクなどの
メガバクテリアの初期症状が何ひとつ
ありませんでした。
まったくの無症状のままフン検査から
メガバクテリア感染が判明し
投薬治療して
真菌を根絶したはずなのに。
メガバクテリア症の恐ろしさは
色々な情報を通じて
わかっているようなつもりでいました。
メガバクテリアは薬用量や投薬期間が不足すると再発しやすいです。最近鳥の病院にて治療したにも関わらず再発する症例が増えています。1週間の内服でメガバクが消えない場合、通院で注射のみの治療するやり方では再発率が高くなります。また薬剤耐性と考えられる難治性のメガバクも存在するので、投薬で消えなかったり、再発を繰り返す場合には、セカンドオピニオンを検討してください。胃の障害が大きいと後遺症で慢性胃炎やセキセイインコでは胃腫瘍に発展することがあるので要注意です。若鳥に多い感染症なので、お迎えしたら早めに健康診断を受けましょう。
引用元:海老沢和荘@kazuebisawa
私はメガバクテリア症を
どこか甘く考えていたのかもしれません。