飼い主が死亡した時のペットの引き取り3つの方法+α【ペット終活】
日本は少子化が進んで人口も減少していますが、今は子供の数よりもペット(犬・猫)の飼育数の方が多いそうです。
犬の飼育数は減少傾向でも猫は増えていること、また3世帯に1世帯がペットを飼っていると言われていますし、ペットは寂しさを緩和する癒しの存在なので、おひとりさまでペットを飼っている人は多いです。
自分もペットも元気なうちに里親を探しておく
高齢者ならペットと最期まで一緒にいられる施設や住宅を探す
ペット信託…遺言による負担付き遺贈でペットにお金を残す
飼い主自身が孤独死防止対策…若くても多い。20~50代が約5割
ペットの里親探し!自分もペットも元気なうちに里親を探しておこう
里親を探す方法はいくつかありますが、ネットのコミュニティサイト、ペット好きが集まるサークルで仲間を作るなどが、一番手っ取り早くできるやり方です。
地域のペットサークルなどに顔を出して人間関係を築いておけば、もしもの時にペットを引き取ってくれる人と出会うかもしれません。
ネット上には里親募集を行うコミュニティサイトや団体が多くあります。
里親探しでは この人にペットを託してもいいのか?を見極めるのがなかなか難しいこともあります。
里親候補者とまめにメッセージをやり取りするなどして、相手の人となりを知ることが大切です。
高齢者ならペット入居可の介護施設や高齢者向け住宅の利用を検討
最近はペットを飼育している高齢者が多くいるので、最期までペットと一緒にいたい!というニーズに応えた施設が増えてきています。
ただ、犬の場合は対象が小型犬以下のサイズなど、限定的なところが多いようです。中型犬や大型犬は施設で飼うことはなかなか難しいと思った方がいいかもしれません(もちろん可能性はゼロではないですが)
介護施設や高齢者向け住宅で「ペットも入居可」であることはもちろん、ペットのシャワースペースやドッグランなどの設備を設けた施設も登場しています。
飼い主に万一のことがあった時に動物愛護団体やNPO法人などと提携して、そのままペットの面倒を見てくれたり、ペットが亡くなった場合は火葬して埋葬までしてくれる施設もあります。
そういうところを選べば、最後まで安心してペットと暮らすことができます。
飼い主がペットにお金を遺すには?信託や遺贈を上手に利用する
でも家族信託や遺贈の制度を活用して、自分亡きあとの里親さんにペットにかかるお金を残し、生涯の世話をお願いすることは可能です。
ペット信託…民事信託・家族信託
財産を預けて託した人にペットの世話を任せるのが「信託」です。ここで託された側の人は「受託者」と呼ばれます。
引用元:おひとりさまの終活まるわかり読本
受託者自身がペットを飼えない場合は、ペットの世話は飼育を引き受けてくれた里親か施設(老犬・老猫ホームなどの)に依頼し、そこにかかる費用に信託金を使うこともできます。
これは飼い主が亡くなった後だけでなく、生前からも任せることができるので、安心確実な方法です。
遺言による負担付き遺贈
遺言で里親(=後継者)にペットを譲ることを明記し、世話をお願いするのが遺言による付託付き遺贈です。
ペットとその養育のための遺産をセットで託す形です。
引用元:おひとりさまの終活まるわかり読本
本当にペットのためにお金が使ってもらえるのかどうかが心配な場合は 遺言執行者を選んでおきましょう。
遺言執行者が、ペットの世話をろくにしないで遺産だけを使い込んでいないか、きちんと遺言が実行されているか。ペットと遺産を譲り受けた「受託者」を監視してくれます。
ペットを道連れにしないために飼い主は孤独死対策をしっかり講じておく
さいごに…現実的かつ とてもイヤな話をします。
おひとりさまの中には「もし自分に万一のことがあったら…」と 共に人生を歩んでいるペットのことを心配する人も少なくないでしょう。
孤独死は高齢者に多い…とのイメージが多いと思いますが、そんなことはなく、突然死する約5割は20~50代、20~30代では男性より女性の方が多いです。
残されたペットが運よく早い段階で発見されたとしても、その子に新しいもらい手・里親がつかないことも多くあります。
自治体によっては一時的に市区町村がペットを引き取ることもありますが、
これでは 飼い主の道連れになったのとほぼ同じですよね。
若い世代でも明日の命の保証はありません。誰だっていつ人生が終わるかわかりません。なので、万一に備えて以下の2点の準備をしておきましょう。
飼い主が自分自身の孤独死対策を万全に講じておく
守りたい家族(ペット)がいるおひとりさまは、ペットのことだけでなく、ご自身の孤独死対策もしっかり考えておくことが重要です。
孤独死は防ぎようがないこともあります。しかし早く発見されれば「孤独死」とは呼ばれずにすむことが多いですし、家屋(現場)や残されたペットに対しても被害や悪影響が最小で済みます。
孤独死対策や予防法は年代によっても変わってきますが、どの年代にも「基本」になるのは「見守り」です。
文明の利器(見守りシステム) をうまく活用して、万一に備えることが必要です。
要は、異変にいち早く気づいてもらえればいいのです。