和歌山毒物カレー事件をめぐる人たちの苦悩

林眞須美死刑囚の長男(29歳)は 1998年10月に両親が別の事件の殺人未遂や詐欺などの容疑で逮捕され、まもなく児童養護施設に入った。

林死刑囚は同12月、カレー事件での殺人容疑などで再逮捕。

「カエルの子はカエル」と言われ、日常的に暴力やいじめを受け、給食のカレーに乾燥剤を入れられて嘔吐(おうと)したこともあったという。

「あいつらがおらんかったら」と両親を憎んだ時期もあった。

本当に母はやっていないのか――。詐欺罪での服役を終えて2005年に出所した父(72)と、よく当時の話をした。

何度も事件の資料に目を通し、判決を読み返した。

判決に書かれている母親像には違和感を覚えた。

事件のことを知るにつれ、両親を憎む気持ちは薄らいでいった。

「母を信じたい。でも、うそをついていたら、殺人犯の肩を持っていることになる」

何度も客観的に事件を見ようと試みるが、家族だからかばっているのかと葛藤した。

「僕がつらい思いをしているとしても、一番の被害者は亡くなった4人の方々」という思いもある。

現場近くに住む女性(60)は当時、夏祭りの準備で林死刑囚とカレー鍋の番をしていた。

夫のご飯を用意するため持ち場をいったん離れた。

「私が帰ったからあんな事件になった」と自分を責め続けた。

自身や長男もカレーを食べて入院。

「生きてていいんかな」とも考えた。

現場周辺の景色も変わり、家族の励ましもあって「心は少し楽になった」

判決では動機はわからないまま。

「なんでこんな事件が起きたのって思う。毎年夏が来る度、心が重くなる」

市立有功小は給食にカレーを出していない。

事件後に引っ越してきた住民も増え、保護者からは「なぜ出さないのか」との声もあるが、大橋はるみ校長(59)は「何年たってもわが子を失った痛みは消えない。重く受け止めたい」と理由を話す。

via:産経ニュース

 
 



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