ペットロスは鳥が一番きついとマツコが言ったのはなぜ?その理由の話
マツコの番組で鳥のペットロスが一番きついって言ってた 鳥だと一番会話らしいコミュニケーションが取れるからだそうな
— ウメズ (@umezu_bot) February 27, 2016
「ペットロスは鳥が1番キツイ」#マツコ会議
— ❈vanilla❈地味鳥園 (@vanilla_crow) February 27, 2016
ペットロスで鳥が一番きつい理由は「鳥は人に恋をする」から
ここでは私も何度か経験しているペットロスのお話を。
ある一説によると「ペットロス」がもっとも強く起こるのは犬・猫の飼い主ではないとのこと。
実は巷ではペットロスは鳥の飼い主がいちばんきついと言われています。
被食者である草食系の小鳥は 性質が臆病ではあるものの ひとたび飼い主との愛情が結びつくと、その結びつきがとても強固なものになります。
鳥は想像以上に愛情深い生き物であり、鳥は人に恋をします。
この点が犬や猫、その他の小動物と鳥は全く違うところです。
犬や猫も人と仲良くなれますが、人に恋をすることはほとんどありません。
特に犬の場合は自分の面倒を見てくれる飼い主も「群れの一員」とみなす習性があります。
あまり良くない表現ですが・・・
飼い犬から『なめられた』飼い主は 犬自身から あろうことか「格下」に認定されますし、そのことによって 人間社会でいえばパワハラやモラハラのような相応の態度を、犬が飼い主にとるケースも多いです。
飼い主が手に負えない「問題犬」などはこれに当たります。
手乗りの小鳥たちは飼い主に全身全霊で愛情をぶつけてくる!
その一方で、鳥は小さな体にはちきれんばかりの愛情を詰め込んで、飼い主と過ごす至福の時間に 全身全霊で愛情をぶつけてくる生き物です。
だからこそ・・・そんな天使を失った飼い主のショックは計り知れないくらい大きいものです。
まさに文字通り「心にぽっかり穴があく」感覚そのもので、これは精神的にかなりきついものがあります。
ペットロスは鳥が一番きつい!と言われる理由はここにあると、鳥飼いである私は理解しています。
私が生まれて初めてペットロスの強烈な喪失感を味わったのは15歳の時です。
小学2年生から大切に育ててきた手乗り文鳥が7歳で寿命を終えたときでした。
ちょうど思春期まっただ中ということもあって「胸にぽっかり穴があく」感覚と「大切なものを失った」喪失感がハンパなかったのを、あれからうん十年経った(汗)今でも はっきりと覚えています。
「鳥はしゃべるからペットロスの喪失感が大きい」は半分は正解だけど半分は間違い
マツコ会議の番組中では
…というようなことを言ってましたが、鳥が一番会話らしいコミュニケーションが取れるから…というのはちょっと違うと私は考えています。
飼い主が一方的に話しかけてコミュニケーションをとるのは犬や猫でも同じことであり、文鳥などのフィンチはさえずりはしますがしゃべりません。
そもそもインコやオウム類しかおしゃべりはしませんし、さらにいえば 基本的に歌ったりしゃべったりするのはオスのみです。
メスでもしゃべる個体が全然いないわけではなくて、簡単な言葉をしゃべる仔もたまにいますけれど、メスは静かな子が多いです。
10歳過ぎてから新しい言葉を覚えたオカメインコの話
余談ですが、うちの12歳オスのオカメインコ(パール)のおーちゃんは10歳で連れ合いを亡くしてから再び私にべったりになり、10歳過ぎてからも幼鳥時代のように 再び新しい言葉や歌を5個以上覚えました。
私がカキカキしてあげてるときに何度も「きもちいーね♪」と話しかけていたら、「きもちいーね♪」が十八番となりました。
ご機嫌な時に聞いた言葉は、特に簡単に覚えてしまった感じがしますが、年齢を考え合わせても これはすごいことだと思います。
鳥類の記憶には臨界期があると言われていて、若鳥の頃に覚えた歌や言葉をずっと繰り返し発しているのが普通のことなので・・・
10歳というとオカメインコの平均寿命的には折り返し地点を過ぎたところです。
ご隠居組のおじいちゃんオカメが新しいおしゃべりを覚えるなんて・・・私は思っていなかった展開にびっくりでした。
インコは最愛のパートナーを求める生きもの
手乗りオカメとして育ったおーちゃんですが、パートナーができてからは彼女一筋で、私との距離は少し開いていた感じがしていました。
しかし連れ合いを失ったことで その対象が再び私に変わった時から 私の言葉に一生懸命耳を傾けて、新しいおしゃべりを覚えていったのだと思います。
「鳥頭」なんて言葉もありますが、鳥は想像している以上に賢い生き物です。
とはいえ、鳥のオスも加齢と共におしゃべりが少なくなっていくもの。
繁殖行動最盛期はよく鳴いたり歌ったりしゃべったりしていますが、やはり加齢とともに静かになっていくことが多いです。
しかも鳥のさえずりやおしゃべりはひとつのコミュニケーションツールですから、コミュニケートする相手や対象がなければ、年がら年中 一人でしゃべってるわけでもないです。
だから私は 鳥のペットロスにおける「喪失感」というのは おしゃべりや歌を歌うコミュニケーションの有無よりも 「情」が大きく絡んでると考えています。
鳥のペットロスのきつさは「恋人」への愛情の深さから来ている
鳥は飼い主を「恋人」とみなし、そして飼い主も同様の感情を抱いたとき、愛鳥を亡くした喪失感は言葉では言い表せないほどきついものになってしまうのでしょう。
人は鳥を家族や子供と捉えがちですが、鳥からすると人を恋人や友達のように捉えているのではないかと思います。
何をしてあげたいかよりもまず先に鳥たちは何をして欲しいのかを感じてみると新たな発見があるかもしれません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 16, 2022
そこからどうしようもなくペットロスに陥ってしまい、立ち直れない抑うつ状態が長く続くことで 本物のうつ病に移行することも珍しくありません。
ペットロスを「ロス」とか簡単に言いますけど、「ペットロス症候群」は一種のメンタルの病気ですよ。
精神を病むのですから、甘く考えてはいけません。
犬・猫のような「比較的」大きなペットを飼っている人から見たら
…と思う人もいるでしょう。
私も過去に、面と向かってそう言われたことがあります。
ですが、ペットロスの悲しみの深さに動物の種類は関係ありません。
愛する家族を失った喪失感と悲しみは計り知れないものです。
つらい飼い主の心を浄化するペットロスカウンセリングは必要
小鳥や小動物も大切な家族です。
ペットロスになるのは犬・猫の飼い主だけではありません。
ペットロスはペットが亡くなったことに対する罪悪感や、生前にもっとやってあげられることがあったのではないか…と考えてしまう後悔の念から来ていることが多いです。
さらに「虹の橋を渡ったけれど、その後もちゃんとお空に上がっていけたのだろうか…」とペットの魂を案ずる気持ちなど、飼い主さんが思うことはひとつではなく複雑に絡み合っています。
ペットロスは落ち込みではなく心の病気です
ペットの死により睡眠障害や摂食障害、抑うつ状態に陥って、メンタルクリニックを受診する飼い主も後を絶たないのが現状です。
ペットロスが重い人ほど新しいペットを迎えることの罪悪感が強かったり、気晴らしや気分転換ができずにふさぎ込んでしまったりします。
そんなペットロスで苦しんでいる飼い主さんの立ち直りの良いきっかけのためにお勧めしたいのが、心理カウンセリングです。
心理カウンセリングは他力本願ではなく自力本願
心理カウンセリングというと「話を聴いてもらう」だけだと思っていませんか?
確かにそういう側面もありますが、それはカウンセリングの本質ではありません。
つらさMAXであるペットロス初期には、心の中の思いをすべて吐き出すことが「心の浄化」につながります。
そこから先はつらさの具体的な原因や出来事の整理を行い、どんな行動や考え方をすればいいかをカウンセラーと一緒に探していく作業を進めることで、ペットロスから立ち直るまでの時間がぐんと短縮されるのです。
人から「教わる」ではなく自分で「気づく」ことがもっとも重要で、腑に落ちないとペットロス状態からなかなか解放されません。
自分を救えるのは自分だけです。プロのカウンセラーはそのお手伝いをする黒子です。
おおむね3か月以内にペットロスから立ち直れれば、メンタルの外傷は最小限で抑えられるでしょう。
しかし人の心は想像以上にきゃしゃで壊れやすいものです。
目に見えないのに心の傷はあっという間に、しかも恐ろしいことに無意識の下で重症化して 「抑うつ」が本物の「うつ」に移行します。
ペットロスが長引けば長引くほど、自力のみで立ち上がるのが難しくなり、メンタルクリニックで薬を処方してもらわないと眠れない・食べられない・うつがひどいなどの症状が出ます。
我慢を重ねると 確実にメンタルが崩壊します。
1日でも早くペットロスから回復するために「心理カウンセリング」というツールとマンパワーを活用することも 立ち直りのために有効なひとつの方法です。
カウンセリングといっても対面ではなく、スマホからオンラインで受けられるカウンセリングサービスもありますので、鳥のペットロスで辛い思いをしている方は 一度利用してみるのもいいと思います。

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ペットロスが苦しすぎるならペットの気持ち鑑定もおすすめ
