相続放棄するなら故人のパソコンを勝手に処分してはいけない
相続放棄する予定がある場合、故人のパソコンのパスワードロック解除やデータ復旧をする、あるいはパソコンを処分するなどがあると 相続放棄ができなくなる可能性が出てきます。
パソコンはデジタルデータと違い「実体」があるものですから 相続財産の一部になります。
その相続財産の一部に手を付ける行為は「単純承認」とみなされ、相続の放棄が認められなくなる可能性があるからです。
相続放棄するなら一切の相続財産に手を付けないようにしないと、後々困ったことになる可能性があります。
「たかがパソコンひとつで」などと軽く考えると痛い目を見ますので、その点にも注意を払いたいものです。
パソコンのパスワードロック解除を一存で勝手にやってはNG
パソコンにもロックがかけられますから 遺族がパスワードを知らされていない場合は その解除に四苦八苦するかもしれません。
しかしパソコンはスマートフォンとは違ってロック解除に失敗しても初期化されないので、別のアカウントからログインしてみたり、周辺機器を調べてみるなど、素人でもチャレンジする方法はいくつもあります。
もしもパソコンの扱いに明るい親族がいるなら その人にお願いしてパソコンのロックを解除するなり 内部のデジタルデータを調べるなりして 残されたデジタル遺品を調べることができます。
しかしここで注意したいのは その作業の工程の中でトラブルが起こったり デジタル機器を壊してしまうことが 可能性としてゼロではないということ。
ですからこういった作業をする時には相続人全員の同意を得ることはもちろん、作業内容で明らかになったことやデジタル遺品を全員で共有することを念頭に入れておかなければいけません。
自分たちではどうにもできない場合には パソコンのロック解除を請け負う業者に依頼しましょう。
スマホの場合はロック解除が非常に難しいので請け負う業者が限られますが、パソコンの場合はロック解除対応サービスは全国に多数ありますので、ネット検索で見つけられるでしょう。
故人のパソコンにログインして中身を確認する前に注意すべきこと
故人のパソコンのロックが解除できたとしても、独断でそのままログインして中身を確認すると 後々トラブルになることがありますので注意が必要です。
故人のパソコンの確認には相続人全員の合意を得ておく【鉄則】
パソコンには故人の財産情報がたくさん詰まっていることがあり、それらには相続に関わるものも含まれますから、一存で勝手にパソコンの中身を確認するのはまずいです。
必ず事前に相続人全員の合意を得てからロック解除と中身の確認を行うことが鉄則です。
勝手にパソコンを開いただけで 何もしていないのにも関わらず「なにか不正行為を働いたのではないか!?」などと言われては たまったものではありません。
それがもとで争族に発展したり、痛くない腹を探られることさえあり得ます。
故人のものを動かす時には必ず相続人全員に 報連相を怠ってはいけない。これは鉄則です。
IDやパスワードを要求するページにログインしてはいけない
利用規約にユーザーアカウントの一身専属性の規定を謳っているサイトの場合、ユーザーの死後にサイトにログインすることが規約違反になることがあります。
場合によってはトラブルに発展することがありますので、特にIDやログインにパスワードを要求されるページには 安易にログインしない注意が必要です。
パソコンにログインできたら確認する内容は?
パソコンにログインしたものの何が出てくるかわからないなど 手探り状態で調べなければいけない場合は、まずはメールの履歴から見ていくといいでしょう。
メールを確認していくことで どんな金融機関や課金サービスを使っていたのかなどが確認できるかもしれません。
ファイルを探すなら、Windowsならマイドキュメント、Macならファインダーを開いて 格納されているファイルを調べていくのが早いです。
ネットバンク、ネット証券口座など
確定申告のファイル
サブスクや月額課金の有無
直近のメール履歴の確認
SNSへのアクセス
年賀状ソフト
写真
業務系アプリ
データ削除か?誰かに託すか?Googleアカウント無効化管理ツール
Googleに関連したサービスであれば「アカウント無効化管理ツール」の設定を生前にしておけば、万が一があった時に自分のアカウントがネット上に放置されたままになるのを防げます。
Googleユーザーが一定期間自分のアカウントにアクセスしなかったり 全く利用しないことが続いたときのことを自分自身で生前に指示しておけます。
このツールの設定はアカウント無効化管理ツールのページにアクセスして【開始する】をクリックして手続きを行います。
このツールが発動するまでの期間は4種類。
3か月・6か月・12か月・18カ月のいずれかの期間 待機します。
この設定期間内の「マイアクティビティ」のログイン状況、パソコンのGメールやスマホの Gmail アプリの利用状況などから グーグルはユーザーの利用状況をチェックしています。
いきなり無効化されるわけではなく、無効化が発動される前にグーグルから何回か打診のメールが送信されます。
それでもやはり確認が取れなかった場合に あらかじめ設定しておいた措置が稼働することになっています。
設定は、すべてを削除してしまうこともできますし、特定の相手を選んでデータを共有することもできます。
家族にYouTubeを託したいとか、クラウド上の写真(Googleフォト)を残したいなどの場合には共有が便利です。
共有したい場合は、共有する相手がデータをバックアップするための猶予期間が3か月追加されるという 親切な仕組みにもなっています。
マレリークのデジタル遺品整理のケーススタディ
▼ケース1▼ |
依頼理由 デジタル遺品整理 |
依頼エリア 大阪府堺市東区 |
作業時間 3日 |
デジタル手品生理の作業内容 パソコン上のデータ整理 インターネット上で利用しているID、パスワードの調査、および一覧作成 クレジットカードの利用確認、および履歴削除 登録サイトの退会手続き作業 ネットバンクの利用調査 |
費用 42000円 |
亡くなった母親のパソコンのOSが依頼者のものと異なっていたということでの相談。マレリークにはこれまでのデジタル遺品整理の経験と実績から、オリジナルにデスクトップやフォルダをカスタマイズされたパソコンでも問題なく希望通りのデジタル遺品整理を行うことができます。 |
▼ケース2▼ |
依頼理由 デジタル遺品整理と遺品整理 あわせての依頼 |
依頼エリア 兵庫県神戸市北区 |
作業時間 遺品整理に2日・デジタル遺品整理に10日 |
デジタル遺品整理の作業内容 パソコン(Windowsローカルアカウント)のパスワード解析、およびロック解除 パソコン内に保存されている写真データーの整理、およびSDカード移行 パソコン内に保存されているアドレスデータの整理、およびSDカード移行 ネットバンクの利用確認 クレジットカードの利用確認、および履歴削除 登録サイトの調査、および退会手続き |
費用 313,000円 |
デジタル遺品整理の保存データに関する個人情報の取り扱い、情報漏えいの防止はしっかり行っておりますので、安心してマレリークにお任せください |
▼ケース3▼ |
依頼理由 遺品整理+デジタル遺品整理 |
依頼エリア 京都府木津川市 |
作業時間 遺品整理に1日・デジタル遺品整理に3日 |
デジタル遺品整理の作業内容 パソコン(ローカルアカウント)のパスワード解析、及びロック解除 パソコンの内部データ確認 |
費用 142,000円 |