【昭和レトロ】懐かしの文房具とうさんくさいトンデモヒット商品
昨日、テレビ東京でやっていた「懐かし“昭和平成ヒット商品全部見せます” 日本人ってやっぱスゴいSP」がおもしろくて( ..)φメモメモ
昭和生まれ(1960年代)の私には「あ~、こんなのあったよ~」と懐かしさを感じるものが続々出てきました。
中でも思わず身を乗り出して観ていたのが「勉強グッズ」文房具のコーナー。奇妙きてれつなグッズの数々。今でも手に入るものも、トンデモ商品もあります。
自分が生まれる前の時代背景は興味深かったですね。生徒が教室に入りきらないほどのベビーブームの時の様子とか、受験戦争の教育ママの奮闘ぶりなど、昔からこんな過激な競争があったんだ~!と驚かされることも多くて楽しめました。
【1950年代の背景】子どもたちはみんな勤労少年だった
1950年代は子どもたちが課外アルバイトにいそしみ、自分の稼ぎで教育費を補うのが当たり前の時代でした。
当時の再現フィルムを見ると、お茶の間で一生懸命勉強している子どもにお母さんがひとこと
教育に関してこんなにゆる~い、古き良き(?)時代。
当時の子どもたちはアルバイトにいそしむのも当たり前のことで、人気があったバイトのベスト3は
2位 牛乳配達は1か月4000円。牛乳の現品支給もあった。
1位 納豆売り。10円の納豆を売ると3円の報酬が入る完全出来高制。
【昭和レトロ】みんながこぞって練習したそろばん
そろばん上手=頭のいい人…と捉えられ、そろばんを極めれば公務員や銀行への就職の道が開けるので将来が安泰…みたいな考え方があり、皆がこぞってそろばん塾に通っていました。
当時、アメリカと日本で計算技術を競う大会が開かれたそうです。アメリカの電子計算機 vs. 日本のそろばん。計算試合は5セット行われたのですが、4対1で、そろばんが電子計算機に勝利しています。
息子が小学生のとき、学校に「そろばんを持ってきて」と言われてびっくり。今でも授業やるの?と思いきや、触るだけ…みたいな感じでしたけどね。
そういえば、私が小学生の時も「触るだけ」のためにそろばんを買わされたんだった。当時でも2,000円くらいしたような気がする。
私はその後にそろばん塾に行ったから元は取ったけど、たかが1時間の授業のためにそろばんを買うんじゃ 割が合わないですね~。今(2024年)は同じともえそろばんが、アマゾンで4,000円ちょっとで売ってます。
【昭和レトロ】セルロイド製の筆箱
【昭和レトロ】ナルビーナイフ
「昭和レトロカミソリ」 まんまなネーミング(笑)
【昭和レトロ】ヱヂソンバンド
ヱヂソンバンド(えじそんばんど)の存在を、私はこれはこの番組で初めて知りました。
でもエジソンの発明グッズリストの中に「磁気ベルト」があるので、これをもとにして造られたのではないかと思われています。
しかし…頭にヱヂソンバンドをまくだけで頭がよくなる!覚えたら忘れぬ!?って広告で大々的に謳ってるんですよね~(現代ではありえへん誇大広告w)
【1960年代の背景】受験戦争の始まりと団塊の世代
1960年代は、いわゆる「団塊の世代」と言われる第一次ベビーブームの頃に生まれた子どもがあふれ、受験戦争が少しずつ激しくなってきたころ。この世代が小学生の時には教室が足りず、授業は午前と午後の交代制で行われていたといいます。
クラス数は2ケタ(76組という学校もあったらしい) 1クラスの生徒数が50・60人以上のすし詰め状態の中で授業が行われていました。
この世代が高校生になると、今度は高校の教室が足りず、仕方なく小学校の校舎を借りて授業が行われていたというエピソードもあります。
この時代にも、奇抜でおもしろい勉強グッズがいくつか誕生しています。
【昭和レトロ】アーム筆入れ
【昭和レトロ】ロケットペンシル(ロケット鉛筆)
おお~、あったあった!と、私的にバカウケしたのがこのロケット鉛筆。今でも売ってることに驚きを隠せなかった!
これはプラスチック製の鉛筆の胴体(本体)の中に、鉛筆の芯の部分だけがプラスチック台に固定された『替え芯』が 10本くらい入っている筆記用具。
使っているうちに鉛筆の芯が丸くなって、字が書きにくくなってくるけれど、そんな時はこの丸くなった芯を引っ張り出してきて、それを上部に詰めてやると、中で出番待ちしていた新しい芯が突き鉄砲式に出てくる、そんな鉛筆。
今もあるんですね~。子どもの頃以来、目にしたことがなかったからすっかり忘れていたけど、これは懐かしさ120%
でもこれ、使って丸くなった芯を削ってもう一度使うというシロモノではないから、ほぼ使い捨て!?確かに削らないで使えるけれど、エコじゃないところが時代に逆行してるっていうか、無駄が多いっていうか、そこらへんが微妙ですけどね。
【昭和レトロ】頭脳パン
これ、私は知らないです。名前は何となく聞いたことがあるような気がするんですが、実物を見たことも食べたこともないな。
頭脳パンにビタミンB1が多く含まれる小麦粉を使用したパンで、かつてはいろんな製パンメーカーで「頭脳パン」と称する商品を販売していたことがあるようです。
でも元祖は金沢市の製粉会社が販売している「頭脳粉(ずのうこ)」を材料に作られているもの。石川県内ではスーパーやパン屋さんに置かれる定番商品らしい。
実際に頭がよくなるかはビミョーですが、ビタミンB1が脳に欠かせない成分であることは確かで、受験シーズンになると受験生にバカ売れしているようです。
誕生60年…愛され続けるロングセラー。今でもネットで買えます。
【昭和レトロ】睡眠学習機
この睡眠学習機は1980年代まで、雑誌の広告によく掲載されていたんですよね。
睡眠学習機とは眠りながら録音したものを聞いていると、寝てる間にそれを全部記憶ができるという家電品(まくら)です。
実物を見たことはないですが、「眠っている間にどんどん記憶できる!」とかなんとかいうキャッチフレーズでした。私は「中一時代」(中学生向け雑誌)を年間購読していたのですが、そこにも毎度 睡眠学習機の広告が入っていました。
睡眠学習機という怪しい機械。私はラクして暗記しようと思ってたんだけど、買えないからあきらめたわ。でもアレって、枕の中のカセットテープから延々と音声が流れて、寝てる間に脳に刷り込むんでしょ。よく考えたら怖いわ、洗脳マシンよね… https://t.co/UTE6wLkTgE pic.twitter.com/bYbSGVgzOk
— 懐かしい昭和時代(女性) (@natsukashi__) July 17, 2023
これは枕の中にスピーカーが内蔵されていて、眠りながら録音した音声をエンドレスで再生して、潜在意識に記憶を送り込む…とかなんとかいう仕組み。それで眠っている間に覚えたいことが頭に入るという触れ込みです。
この睡眠学習機はまったく効果がなかったわけではないらしい。しかしそのからくりは、覚えたいことを自分で読み上げてテープに録音するんですが、その行為も含め、繰り返しテープを聞くことで内容が記憶に残るのです。寝ている間に…云々とかではなくて。
2183.睡眠学習器
1965年~1970年代にかけて㈱三井企画(2001年破産)が販売していた電化製品です。枕形の本体に録音機が入っていて、覚えたい事を録音して寝ている間に再生すれば睡眠学習ができるというもので、38,000円とかなり高価な商品だったのですが、50万台を売り上げる大ヒット商品になりました。 pic.twitter.com/EnLDWxtKOJ— レトロ 颯 (@Retrohayate) March 9, 2024
この睡眠学習機は一世を風靡して爆売れした時代があったそうですが、1988年頃に販売を中止。3回もモデルチェンジを繰り返したというのだから、かなりのユーザーがいたとみて間違いないですが、トンデモ商品であったことも違いないでしょう。
【1970年代の背景】「教育ママ」という言葉が誕生した時代
「教育ママ」という言葉が誕生するほど、受験戦争が激化したのが1970年代。番組の中で、視聴者の教育ママぶりをアピールするコーナーがありました。
前出の「睡眠学習機」を知ったある教育ママ(80代女性)が、子どもが寝静まった後、夜な夜な枕元に立って、寝ている子に英語の教科書を読んで聞かせていた…という告白がありました。どうにかして我が子の成績を上げたかった教育ママさんの、なんとも涙ぐましい努力。
この時代は進学塾がブームになり「教育ママ」や「受験戦争」という言葉も生まれています。ほんの20年前までは「勉強ばかりしてないでお手伝いしなさい!」なんて言われる時代だったのに。
【昭和レトロ】Dr.キャッポー(ドクターキャッツポー)
この「ドクターキャッツポー」も当時の雑誌の広告によく載っていたから、私も見覚えがあります。キャッツポー…猫の手も借りたいってこと?
このように 機械に手をのせると、右側にあるランプが点滅するんですよ。確か赤ランプが点くと脳波がベータ波で 緑ランプだとアルファ波の状態。
ベータ波の時は学習に適さない、集中力が低い状態。アルファ波が出ていれば集中力が高まるので、学習するのに最適だと。ただ単に、それを調べるだけの機械。
緑ランプが点くと「今なら勉強にGO!」のサイン。赤ランプが点くと「今は集中力が散漫だから、勉強に向いてないよ」と教えてくれるのですが、これだけで終わってしまったら誰も欲しがりません。
そこで赤ランプが点いた時のために、集中力を高めるためのものが用意されているんです。「これを聞けば、途端に集中力が高まる!」という、うさんくさいカセットテープが付属しています。
そのカセットは一種の催眠術のようなもので、深呼吸を促して気持ちを落ち着かせるものらしいです。「吸って~、吐いて~、あなたはだんだん眠くなる~」みたいな感じの。
1981年(昭和56年)
睡眠学習は枕に内蔵したカセットテープが、うとうと状態の頭に念仏のように流れて記憶する仕組み。寝ながら勉強できるなんて最高じゃん!と欲しくなったw意外にも、あの体験談は本当らしい。
キャッツポーは脳波を安定させるらしいけど、こっちはインチキと言う話。 pic.twitter.com/Bp11eYcFvz— 懐かしい昭和時代(女性) (@natsukashi__) January 6, 2021
現在の脳波の状態を知ったところで「だから何!?」って話なんですが、こんなものが信じられてブームになって売れていたのが、古き良き昭和の時代。
こういう番組に面白みを感じるお年頃になってきたことには、ちょっと複雑な思いがしますが、この番組にはホントいっぱい笑わせてもらいました。
最近はやりの芸人のよくわからないネタやギャグよりも、数倍おもしろかったです。