セキセイインコの飼い主の寄稿です
私はセキセイインコ(3歳・オス・ルー)を飼っています。
我が家では、ルーはいつも鳥カゴに入れて玄関に置いていました。
人間が大好きな子でしたし、帰宅したらすぐに会えることから「良かれ」と思って決めた置き場所です。
当時はリビングでシマリスを飼っていたので 両者を近くに置いておくのはいかがなものか?と思ったことから そうしていました。
インコのくちばしのひびでセキセイインコの気持ちと個性に気づいた話
当時のルーはやっと1歳になったばっかりで おしゃべりもできるようになって、自分の名前や「おはよ」などの簡単な言葉なら言えるようになっていました。
その頃にはえさもいろんなものを食べるようになっていて、一般的なバードフードのほかにレタスなどの野菜も食べ始めてました。
最初は「野菜や果物は大丈夫だろうか?」と思いつつ与えたりしていました。
結構なんにでも興味を持つ好奇心旺盛な性格でしたが、ルーは好き嫌いが激しい子で 1度口にして気に入らなかったら2度と口にはしませんでした。
セキセイインコのくちばしにひびが入っているし白いし…これはただ事ではない
そんなある日、知り合いから
…と言われました。
確かに、テレビでよく見かけるセキセイインコは 鏡やブランコをうまく使って遊んでいます。
そこで小さなブランコと鏡を入れてみたのですが、これが後のトラブルの火種となりました。
ルーは突然自分のテリトリーの中に入ってきた鏡やブランコが許せなかったようです。
毎日のようにクチバシで突いては、首を上下に動かして攻撃していました。
最初、私と母親はその光景を微笑ましく見ていて「そのうち慣れるよね」と単純に考えていましたが、そんな簡単な問題ではありませんでした。
ルーが鏡やブランコを攻撃する音が夜中にも聞こえてきたのです。
これはただ事ではない!と思い、慌てて鏡とブランコをカゴから出しました。
すると次の瞬間、ルーを指に乗せた母親が悲鳴をあげました。
何事!?と思って振り返ると
慌てて確認すると、確かにヒビが入っています。
おそらく連日のように鏡やブランコを突ついたために こうなってしまったのでしょう。
クチバシは人間の爪のようにすぐ再生するものではないので
…と思うと怖くなってきました。
さらに、よく見るとクチバシになんだか白いものがあります。
それが何かもよくわからなくて、私と母親はパニックになってしまいました。
私たちは知り合いに教えてもらった小鳥も診てくれる動物病院へルーを連れて行くことにしました。
動物病院を受診したらくちばしのひびよりも深刻な問題が浮上して…
その動物病院の獣医師は、とてもおおらかな人でした。
私と母親が慌てて嘴の日々のことを話すと、先生はニコニコしながら「大丈夫」と言ってくれました。
そう言われて、私達がホッとしたのも束の間。
次にクチバシの白い汚れのようなもののことを話すと 先生の表情が一瞬で変わりました。
そう聞かれたので、正直に玄関にケージを置いていることを話しました。
獣医さんはしばらく考えてから、こう言いました。
私としては信じがたい言葉でした。
玄関は人の出入りも激しく、チャイムが鳴ったりしますし、郵便配達や宅配業者の人がガサガサと音を立てたりもします。
…とここではじめて気づきました。
…と私は猛省しました。
獣医師からそう言われて栄養剤を処方してもらい、病院代は2000円ほどを支払って帰宅しました。
「セキセイインコの気持ちを考えてあげてください」と言われてハッとした
獣医師からそう言われて、私はハッとしました。
これまでの私はセキセイインコの立場で物事を考えていなかったことに気づかされたのです。
そしてルーのケージを思い切ってリビングに移動してみました。
シマリスの小屋と並んで鳥カゴを置いたのですが、飼い主の予想に反して意外と落ち着いたのです。
ケンカになるのでは!?と思っていたのですが、特に互いを意識することはないように見えました。
鏡やブランコをはずしたせいもあってか、それ以降のルーは落ち着きを取り戻して、今まで通りに餌を食べるようになりました。
クチバシの白いのもやはり先生が言うようにビタミン・ミネラル不足が原因だったのか、栄養剤を1週間飲ませたら すっかり良くなりました。
一般的にセキセイインコは遊ぶことが大好きだと言われていますが、全てのセキセイインコがそうではないです。
中には環境の変化に戸惑ったりストレスを抱えてしまうタイプのセキセイインコもいる…ルーを飼ってそれがよくわかりました。
…と再認識する出来事でした。