世界のなんだコレミステリーでは、ティラノサウルスとニワトリの意外な関係性が明らかになりました。2025年1月15日の放送では、アンガールズの田中卓志さんが北海道大学総合博物館を訪れ、恐竜と鳥の驚くべき共通点について探っていきます。
最新の研究からは、化石の分析により、私たちの身近にいるニワトリが恐竜の子孫である可能性が高いことが判明しています。両者には、2本足での直立歩行や、骨の構造が似ているなど、多くの共通点があります。特に注目すべきは、骨の中が空洞になっているという特徴で、これは鳥類と恐竜にしか見られない珍しいものなのです。
この記事では、番組で紹介された恐竜専門家の解説をもとに、ティラノサウルスから現代の鳥への進化の過程を、わかりやすく解説していきます。
ティラノサウルスのDNAに関する誤解と真実
意外と似ている!ティラノサウルスとニワトリの体の構造
恐竜の巨大化を可能にした「空洞骨」の秘密
羽毛に覆われた恐竜の衝撃の化石発見
段階を追って解説!恐竜から鳥への進化の過程
これらの発見は、生物の進化の歴史に新たな光を当てるものです。DNAこそ残っていませんが、最新の研究結果をもとに、私たちの身近にいる鳥たちが、どのように恐竜から進化してきたのか、その驚くべき道のりをご紹介していきましょう。
ティラノサウルスとニワトリの驚きの関係性
専門家の解説とともに、私たちの身近にいるニワトリと巨大恐竜の意外な共通点が明らかになりました。
恐竜の専門家が語る!ティラノサウルスとニワトリの意外な共通点
北海道大学総合博物館には、400万点もの標本や資料が収蔵されています。番組では、恐竜の専門家である小林教授が、ティラノサウルスとニワトリの関係性について、わかりやすく解説しました。
一見すると、体の大きさも形も、生活している時代もまったく違うふたつの生き物。しかし、その体の構造には驚くべき共通点がありました。
2本足での直立歩行
骨の構造が似ている
骨の中が空洞になっている
体を覆う羽毛の存在
これらの特徴は、ティラノサウルスとニワトリが、実は深い関係があることを示しています。
ティラノサウルスのDNAの真実
インターネット上では「ニワトリとティラノサウルスのDNAは99%同じ」という噂が広がっていますが、小林教授はこの説を明確に否定しています。その理由は以下の通りです。
ティラノサウルスのDNAは現在まで見つかっていない
DNAは最大で680万年程度で完全に分解される
ティラノサウルスは約6600万年前に絶滅している
つまり、ティラノサウルスのDNAを直接調べることは物理的に不可能なのです。しかし、これは両者に関係がないということではありません。化石の研究から、別の方法で両者の関係性が明らかになってきています。
骨の構造から見える驚きの類似点
番組では、現代のダチョウの大腿骨と恐竜の骨を比較しました。骨頭と呼ばれる出っ張りの部分は、私たち人間の骨にも似た構造があり、この部分が腰の窪みにはまることで、スムーズな動きを可能にしています。
特に注目すべき点は、骨の中が空洞になっているという特徴です。この特徴は、鳥類と恐竜にしか見られない珍しいものなのです。小林教授は、この空洞構造について以下のように説明しています。
骨の空洞化は体を軽くする役割
筋肉で骨を保護することで十分な強度を確保
この特徴が恐竜の巨大化を可能にした
恐竜の巨大化を可能にした空洞骨の秘密
実は、骨の中が空洞になっているという特徴こそが、恐竜が巨大化できた重要な要因でした。小林教授によると、以下のような仕組みで巨大化が可能になったといいます。
骨は体の中で最も重い部分
体が大きくなると骨も太く重くなる
空洞のある骨なら、大きくても軽い状態を保てる
その結果、ティラノサウルスのような巨大な体格が実現
ゾウのような大型の哺乳類と違い、恐竜は空洞骨のおかげで、より大きな体格になることができたのです。
驚き!羽毛に覆われた恐竜の発見
1996年、中国で世界を驚かせる発見がありました。それは、羽毛の生えた恐竜の化石です。さらに2015年には、現代の鳥のような風切り羽を持つ恐竜の化石も見つかりました。
これらの発見により、以下のことがわかってきました。
多くの恐竜の体には羽毛が生えていた
羽毛は体温調節や求愛行動に使われていた
卵を温めるのにも羽毛を活用していた
最新の研究では、ティラノサウルスの背中にも羽毛があったとされる
恐竜から鳥への進化の道のり
小林教授は、恐竜から鳥への進化の過程を、段階を追って解説してくれました。その変化は、以下のような順序で起こったと考えられています。
- STEP1ティラノサウルス肉食恐竜の時代。体に小さな羽毛があった
- STEP2オルニトミムスくちばしが発達し、歯が消失。植物食に
- STEP3初期の飛行恐竜前足、後ろ足、尾に翼のような羽毛が発達
- STEP4始祖鳥類後ろ足の翼が小さくなり、前足が翼として発達
- STEP5現代の鳥類完全な飛行能力を獲得し、現代の鳥の姿に

始祖鳥
小林教授によると、恐竜から鳥への進化は確実な事実とされています。特に重要なのは以下のポイントです。
骨格構造の類似性
空洞骨という特殊な特徴の共有
羽毛の存在
化石記録に見られる段階的な進化の証拠
これらの証拠から、現代の鳥たちが恐竜の末えいであることは、ほぼ間違いないと考えられています。
ティラノサウルスの子孫、それが現代の鳥たちだった【総括】
ニワトリと恐竜の意外な共通点が判明
2本足歩行という特徴の共有
骨の構造が酷似
空洞骨という特殊な特徴
空洞骨が恐竜の巨大化を可能にした
羽毛を持つ恐竜の存在
1996年の羽毛恐竜の化石発見
2015年の風切り羽を持つ恐竜の発見
段階的な進化の過程が判明
現代の鳥が恐竜の子孫である証拠と考えられている
恐竜は怖いイメージがあるので、かわいい鳥たちからは太古の恐竜の面影を感じられなかったのですが… それでも脚やくちばしをじーっと見てみると「なるほどそうかも」と思えてきました。