世界くらべてみたら【ご当地グルメ総選挙】で、日本各地の伝統の味が世界の舌に挑戦しました。選りすぐりのご当地グルメは、世界でどんな評価を得られたのか?
2025年1月8日の放送では、北は北海道から南は熊本まで、10品のご当地グルメが、アメリカ、ドイツ、南アフリカの3か国で評価を受けました。結果は、予想を大きく覆す展開に。
愛知の味噌カツが見事1位に輝く一方、大阪の人気メニュー・たこ焼きは5位と苦戦。野沢菜おやきは健康志向で高評価を得て2位という快挙を達成しました。
この記事では、各国の評価員が語った率直な感想とともに、ご当地グルメが世界で認められるためのポイントを詳しく紹介していきます。
愛知の味噌カツが世界の舌を魅了した理由
野沢菜おやきが健康食として注目された背景
たこ焼きやいかめしが直面した「見た目」の課題
世界に通用する和食の可能性
日本の伝統的な味わいを守りながら、いかに世界の人々に受け入れられる料理に進化させていくか。その答えが、この総選挙の結果から見えてきました。
世界くらべてみたら ご当地グルメ総選挙で長野のおやきが大健闘!
2025年1月8日放送の「世界くらべてみたら」では、日本各地の個性豊かなご当地グルメ10品が世界の舌に挑戦しました。アメリカ、ドイツ、南アフリカの3か国で行われた味の対決で、長野の野沢菜おやきが高評価を獲得。ドイツの伝統食・ザワークラウトを超える評価を得る場面もありました。
今回の対決に参加したのは、以下の10品です。
長野県:野沢菜おやき
愛知県:味噌カツ
大阪府:たこ焼き
北海道:いかめし
静岡県:静岡おでん
熊本県:辛子レンコン
秋田県:きりたんぽ鍋
新潟県:イタリアン
茨城県:あん肝
岡山県:エビめし
これらの料理を各国30人の審査員が試食し、100点満点で評価。3か国の合計点で順位が決まりました。今回の審査では、見た目の印象や香り、食感、味の調和など、様々な観点から評価が行われています。
日本全国から集結!個性豊かな10品のご当地グルメを紹介
今回の対決に挑んだ10品は、それぞれの土地で愛され続けてきた伝統の味ばかり。各地域の食材や調理法を活かした独自の魅力を持っています。
北海道のいかめし
グルチマイともち米をスルメイカに詰め、ザラメや醤油などで煮込んだ甘じょっぱい味の郷土料理です。第二次世界大戦中、寒さに震える兵士のために考案されました。その後、函館本線森駅の駅弁として親しまれ、地元の名物として定着しました。
秋田のきりたんぽ鍋
米をもちのような食感になるまで潰し、串に刺して作るきりたんぽ。鶏ガラと醤油のスープで煮込んだ秋田の郷土料理で、お葬式や法事、結婚式など、どんな集まりでも欠かせない一品です。
新潟のイタリアン
新潟での初ランチは「みかづき」さんで「イタリアン」420万円。新潟のソウルフードで焼きそばの上にミートソースをかけて白生姜を添えたもの。何、これ🫢めちゃくちゃおいしい😋焼きそばもミートソースも好きなので、最強の食べ物
これから信濃川見て、酒飲みます😆#テキトーに日本制覇#新潟でご飯 pic.twitter.com/VG3VvsLvY9— 味噌煮込みコアラ (@korisu3964) January 7, 2025
茹でた太麺でソース焼きそばを作り、最後に白生姜を添え、トマトソースをかけるユニークな料理です。ショッピングモールのフードコートなどで親しまれ、新潟だけで21店舗を展開する人気メニューです。
茨城のあん肝
「海のフォアグラ」と呼ばれるほど旨味が凝縮されたあんこうの肝を使った一品。江戸時代から味噌仕立てのあんこう鍋が愛されてきた茨城県の伝統料理です。
長野の野沢菜おやき
塩漬けした野沢菜を信州味噌で味付けし、蕎麦粉と小麦粉を混ぜた生地に詰めて焼き上げた郷土料理です。米作りが難しい地域で生まれた伝統の味で、素朴な美味しさが特徴です。
静岡おでん
黒口醤油を使った真っ黒なだしが特徴で、具材にはサバやイワシをすり身にした黒はんぺんが定番です。仕上げに魚介の旨みが詰まった魚粉をかけて食べる、大正時代から愛される伝統のおでんです。
愛知の味噌カツ
からっと揚げたとんかつに味噌ダレを合わせた名古屋名物。味噌煮込みうどんにも使われる愛知県民のソウルフード、赤味噌を使った甘くて濃厚な味付けが特徴です。土手鍋に串カツを付けて食べた食べ方から発展したと言われています。
大阪のたこ焼き
パンチの効いたソースとマヨネーズ、鰹節、青のりをかけて食べる大阪のソウルフード。外はカリッと、中はトロッとした食感と、タコの食感が特徴的な料理です。
岡山のエビめし
カラメル、ケチャップ、カレー粉を使ったソースでご飯とエビを炒めた黒いチャーハン。元々は東京渋谷の人気カレー店が考案したメニューでしたが、のれん分けした店が岡山で提供したところ人気に火が付き、今では岡山のソウルフードとして親しまれています。
熊本の辛子レンコン
レンコンの穴に辛子を混ぜた味噌を詰め、衣をつけて揚げた郷土料理です。江戸時代、病弱だった殿様のために滋養強壮の目的で献上されたのが始まりとされています。ツーンと来る辛さの後に感じる甘みとコクが特徴です。
野沢菜おやきが見せた和食の底力!世界からの高評価の理由
信州の伝統食として知られる野沢菜おやきは、世界の審査員から予想以上の高評価を獲得。米作りが難しい地域で生まれた知恵の結晶である「おやき」は、その素朴な味わいで世界の人々の心をつかみました。
世界の評価員が驚いた野沢菜の魅力
世界の評価員からは、次のような感想が寄せられています。
「野菜の風味が自然で美味しい」(アメリカ)
「ザワークラウトより食べやすい塩加減」(ドイツ)
「バーベキューの付け合わせにぴったり」(南アフリカ)
特に注目されたのは、以下の3つのポイントです。
ヘルシーな野菜の味わい
野沢菜の自然な苦みと塩味が、健康志向の強い欧米人に好評でした。特にアメリカでは、ヴィーガン向けの食事としても高い評価を得ています。
もちもちした生地の食感
蕎麦粉と小麦粉を混ぜ合わせた生地の食感は、世界の評価員を魅了。ドイツでは「パンよりも食べやすい」という声も上がりました。
野沢菜の塩味と味噌の調和
塩漬けした野沢菜と信州味噌の組み合わせは、世界の評価員にとって新鮮な味わいとなりました。
意外な評価が続出!各国の反応で分かれた10品の順位
今回の対決では、予想外の評価が相次ぎました。特に魚介類を使用した料理では、各国の食文化の違いが大きく影響する結果となっています。
上位3品に見る世界の味の好み
1位:愛知県の味噌カツ(総合点:250点)
ドイツでは「シュニッツェルを超える味」と絶賛され、アメリカでも「チキンかと思うほど柔らかい」と高評価。味噌の甘みと旨みのバランスが、世界の人々の舌を魅了しました。
2位:長野県の野沢菜おやき(総合点:245点)
健康的なイメージと食べやすさが評価のポイント。特にドイツでは自国の伝統食・ザワークラウトと比較され、「より親しみやすい味」と評価されました。
3位:岡山県のエビめし(総合点:235点)
カレー風味とケチャップの味付けが、世界の味覚に合致。南アフリカでは「スパイシーで親しみやすい」という評価を得ています。
中間順位の料理たちの評価
4位:新潟県のイタリアン(総合点:220点)
焼きそばにトマトソースを合わせた斬新な組み合わせは、特にアメリカで高評価。白生姜のトッピングは、ドイツで人気のスーパーフードとして注目されました。
5位:大阪府のたこ焼き(総合点:210点)
ソースとマヨネーズの味は好評でしたが、タコへの抵抗感が各国で見られました。「見えないようにすれば食べやすい」という意見も出ています。
6位:秋田県のきりたんぽ鍋(総合点:200点)
南アフリカでは現地の主食「パップ」に似ているとして人気に。一方、ドイツでは「もっと塩味が欲しい」という評価も。
順位を下げた料理たちの課題
7位から10位の料理が順位を下げた主な理由は、以下の4点です。
魚介の生臭さへの抵抗感
茨城県のあん肝(7位)と北海道のいかめし(8位)は、魚介特有の香りが評価を下げる要因となりました。特にドイツでは「魚の匂いが強すぎる」という声が多く聞かれています。
見た目への戸惑い
いかめしは、アメリカで「サメの卵に見える」という意見も。見た目の印象が味わう前から評価に影響を与えました。
辛さの受け止め方の違い
熊本県の辛子レンコン(9位)は、辛さに戸惑う評価員が続出。「鼻に抜ける辛さが苦手」という意見が各国で見られました。
だしの味の理解の難しさ
静岡県の静岡おでん(10位)は、魚粉の風味が特に欧米人には受け入れにくい様子。「魚の香りが強すぎる」という評価が目立ちました。
【総括】世界くらべてみたら ご当地グルメ総選挙で見えた和食の未来
野沢菜おやきは健康志向で高評価
味噌カツは世界の味覚に適合
エビめしはアレンジの可能性を示唆
たこ焼きは見た目の工夫が必要
イカめしは提供方法の改善が課題
きりたんぽ鍋は食感の調整が重要
イタリアンは新しい和食の形を提示
辛子レンコンは辛さの調整が必要
あん肝は魚介の風味が課題
静岡おでんは見た目と味の改善が必要
健康的な和食は世界で高評価
魚介類は提供方法の工夫が必要
日本の伝統的な味わいを守りながらも、世界の人々に受け入れられる工夫を重ねることで、さらなる和食の可能性が広がっていくことでしょう。あなたも地元のご当地グルメを世界目線で見直してみませんか?新たな魅力が発見できるかもしれません。
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