生前整理のやることリスト!情報とモノの身辺整理7つのポイント
終活の身辺整理には2種類あります。ひとつは自分のための身辺整理、もうひとつは人のための身辺整理です。
特におひとりさまで身寄りが少ない方の場合は「自分亡き後、私の後始末が誰かに行くか?」は気になるはずです。
会ったことも顔すら見たこともない遠縁の誰かが、死亡連絡を「身寄り」の理由だけで受け取って後始末をさせられるのは気の毒…と思う方は、少しずつ生前整理を進めておくことをおすすめします。
自分亡き後を意識して行う…遺族のための身辺整理
身辺整理とは「死ぬ準備」のようなネガティブな意味合いだけではないのです。
【情報】給付証明書やクレジットカードの一覧表作成
【情報】財産・資産の生前整理
【情報】デジタル遺品の生前整理
【もの】形見分けを考える
【もの】不用品の生前整理
【もの】見られたくないものの処分
【もの】写真・アルバムの処分またはデジタル化
生前整理のやることリスト!自分でできる情報の身辺整理3つのポイント
情報の整理とは公的機関から給付を受けていたものの証明書や財産の記録等の一覧表を作成するのが基本です。
給付証明書やクレジットカードの一覧表作成
今所持している証明書やクレジットカードの一覧表を作り 確認していきましょう。この際不要なクレジットカードを解約しておくのも良いでしょう
財産・資産の生前整理
財産・資産は 相続財産です。土地・建物などの不動産、預貯金 株式 金融資産 借金 貸付金 連帯保証人など、個々でさまざまです。
エンディングノートに財産関係の情報を記載する時にはあまり詳しく書かないことがポイントです。盗難にあった場合に困りますので 記載はほどほどにしておきましょう。
例えば預金通帳なら金融機関名と支店名など、調べるきっかけがあれば専門家が調査できますから その程度の記入で大丈夫です。
あと気を付けるべきは貸金庫の有無です。貸金庫がある場合も金融機関名と支店名は記載しておいてください。
相続がこじれて骨肉の争いや絶縁などにならないためにも 財産の分け方を考えて遺言書を作成しておくことも大切です。遺言書の有無と所在を遺族に明らかにしておく必要があります。
デジタル遺品の生前整理
最近問題になっているのが デジタル遺品の取り扱いです。
高齢者でもネット銀行 ネット証券と取引しており、この情報は誰にも分かりません。パソコンにネット証券のアイコンがあっても、何も知らされていない第三者がその中に入っていくことはできません。
例えばその方が交通事故で亡くなったら 株式の取引はそのまま続行されますが、取引によっては暴落したら追加保証金が発生することもあり、後々大変なことになりかねません。

また、パソコン・スマホなどの箱の中はブラックボックスです。ID は ? パスワードは?本人以外わかりませんし、本人でも ID やパスワードを忘れている場合があります。
デジタル資産の管理はしっかりとしておき 家族にもわかるようにしておくことが必要です。
ただし、暗証番号(パスワード)は全部記載するのはセキュリティ上良くないので、初めと終わりの番号を記録し、中を…としておくなど工夫してください。
本物は何か別紙に残しておいて亡くなったら遺族にはわかるようにしておくとか、パスワードノートを使うのも良いでしょう。




生前整理のやることリスト!自分でできるモノの身辺整理4つのポイント
遺品整理は人が死んだ後そこに残ったものを処分することですが、それを生前に先取りして遺族の負担を減らすのが生前整理です。
形見分けも生前整理のひとつ!相続に関わることもあるので要注意
あなたが亡くなった時に ある品物を誰かにもらってほしいと思ったら?そんな時はエンディングノートに形見分けの旨を書いておいて、 喪主から形見分けとして送ってもらいましょう。
形見分けされるものは現金は不可で、宝石、時計、貴金属、着物、書籍などが多いですが、形見分けで注意することは 評価額は110万円までが原則であるということです。
もちろんそれ以上のものを形見分けしてもいいのですが 受け取った相手には贈与税がかかります。
あまりに高額なものなら相続財産の対象になり 相続人で分けることになるかもしれませんが、それでもそのほかの誰かに贈りたいなら 遺言書で 遺贈を明記しておきましょう。
不用品の生前整理
遺族が遺されて困るものは布団 衣類 写真 本 趣味の物…などと言われていますが、生前整理といっても、今すぐに処分できるものは限られています。
生活に必要なものはそうやすやすとは処分できませんし、生きている時に自分が何でもかんでもできると思わない方が良いかもしれません。
それでもガツンと生前整理したいのであれば まずはモノを二つに分類しましょう。「今使うもの」(いるもの)と「もう使わないもの」(いらないもの)です。
もう使わないものを貴重品 リサイクル 買取 寄付 確認用 廃棄用に分け、段ボールなどに入れて分別し、廃棄用から少しずつ捨てていけば 無理なく不用品整理が進みます。
生前整理で最低限やっておくべきこと…見られたくないものの処分!
生前整理は物理的にも精神的にも肉体的にも かなりの労力が必要です。ですから自分ができる範囲で、最低限やっておくべきことをおさえておければいいのではないかと思います。
その「最低限」とは、自分の死後に他人に見られては恥ずかしいものや 見られたくないものを処分することです。
人に見られたくないものは 手紙や日記、家計簿、写真やアルバム、その他スマホやパソコンの中身など…人それぞれ。
そう思うだけで、だいぶ肩の荷が下りるのではないでしょうか。
物理的な生前整理の作業には限界があります。自分一人で完璧に進めていくことはほとんどの人が無理です。そんな時はプロの力を借りることをおすすめします。
遺品整理業者は生前整理まで請け負ってくれるところがほとんどですし、それほど大がかりな生前整理ではないものの 自分の労力に限界を感じる場合は 家事代行サービスなどをスポットで依頼するのも一つの方法です。
お焚き上げは神社に郵送でできる!捨てるに捨てられないものも簡単処分
生前整理しよう!というときに、捨てるに捨てられないものってありませんか?人形とか、思い出の品や写真、おふだやお守りなどはゴミに出してもいいのかな!?ダメだよね!?…と迷うものもありますよね。
そういう場合には【みんなのお焚き上げ】…その名の通りのお焚き上げサービスの利用をおすすめします。みんなのお焚き上げは由緒ある神社で行われます。
お焚き上げといっても燃えない品でも大丈夫です。燃えないものは産業廃棄物処分業者によって適切に処理されますので問題ありませんし、お焚き上げ証明書も発行されます。供養するものが 危険物や家電リサイクル法にひっかかるものでなければいいということです。
お焚き上げ送付する専用キットを購入して お焚き上げしてほしいものを詰めて送るだけの手軽さ。処分に迷うものがあったら、こんなサービスを利用してみるのもいいと思います。
写真やアルバムは始末しないで残す選択肢もあり【デジタル化】
写真を「大切なもの」「懐かしいもの」と感じるのは その写真に関係している人だけ。当事者以外の遺品整理に駆り出された人には 写真は始末に困るシロモノでしかありません。
実は私自身も、顔も知らない身内(故人)の写真をどうしよう?と考え込んだ経験があり
その時には遺品から古い人形が出てきたので、写真と一緒にお焚き上げで処分しました。

とはいえ、お焚き上げに出すのをためらわれる方もいるでしょう。
自分自身の思い出の写真ならスパッと処分できても、古い写真や今は亡き家族(両親や祖父母など)が写っている写真は処分できない…そんな時は写真やアルバムをデジタル化して残してみてはどうでしょうか。
今は画像をデジタル化するだけでなく、AI補正やAIカラー化もできるので、思い出をきれいに残すことも可能です。
アルバムのデジタル化は生前整理・遺品整理だけでなく、敬老の日のプレゼントにも最適です。