サザナミインコの飼い主の寄稿です
これはサザナミインコのぴよちゃんが13歳のある日、出来立てホヤホヤのぷー(でっかい溜めフン)の異様な形状にビックリしたときのエピソードです。
度肝を抜かれた私は病院に行って検査をしてもらいましたが、獣医師の
…との診断結果にまたビックリ!
サザナミインコの溜めフンがモンブランケーキみたいな形になった話
サザナミインコのぴよちゃんはさすがに13歳のおじいちゃんにもなると 止まり木への移動も「よいしょ、よいしょ」の声が聞こえてきそうな感じでした。
カーペットの上を走れば、何もなくてもつまずいたりするようにもなりました。
くちばしの上の羽はところどころグリーンから黄色に変色(白髪化?)しているし、長い尾羽は抜けたままもう長いこと生えてきていませんでした。
サザナミインコのりぶちゃん、10歳8ヶ月齢です。このような品種かのような羽ですが、頭部の黄色い羽は、いわゆる白髪です。サザナミインコは、老齢性の白髪が出やすい傾向があります。人と同じく頭から白髪になるのが興味深いですね。 pic.twitter.com/PmB4PA1cjA
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 29, 2020
レオちゃん、12歳8ヶ月齢です。 pic.twitter.com/vONgxB17lo
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 30, 2020
思わず二度見した モンブランケーキのようなサザナミインコの溜めフン
そんな「おじいちゃん化」した様子もとっても可愛かったぴよちゃんのある日の朝のこと。
ぴよちゃんが床の上にした溜めフンを片付けようとティッシュを持った手を近づけた私が 何気なくそのぷーを見た瞬間、思わず叫んでしまいました。
そのフンの形も大きさも色も健康そのもので、異常だったのはフンの形状。
フンを構成しているその内容物の形状でした。
ひとことで言えば…モンブランの上に乗っている細い紐状の部分。
その紐状のとても細いもの…を想像していただければと思います。
あるいは金魚のフンの細いものがまとまった状態…とでも言えばいいのか…。
もしかして寄生虫がいる!?
私が真っ先に心配したのは、
すぐに白い浅い小皿にフンを入れ、少し水を注いでから慎重に楊枝の先でそれをほぐしてみました。
すると驚いたことにフンはほぐしても紐状の形状のままほぐれていきます。
しかも形状は異常なのにその中身はフンだけ、しかも状態がいいフンのそれなのです。
すぐ病院に連れて行こうか悩みましたが、ぴよちゃんの食欲や様子に全く異常が見られなかったため、少し様子を見ることにしました。
その間、同じようなフンをしているサザナミインコがいないかとネットで情報を探したりしましたが、そういった情報は見つけられませんでした。
数日経ってもぴよちゃんの紐状のフンは続きましたが、本人はいたって元気でした。
とはいえ、この異様な溜めフンの原因がわからないまま放置してしまうのも心配だったので、週末に小鳥の病院に連れて行くことにしました。
小鳥の病院でも「異常なしというほかない」と言われて…
病院受診の当日、移動中の少ないフンではこの形状は再現されないと思い、その日の朝の溜めフンを小さい容器に入れて持参し、また前日にはフンの写真も撮っておきました。
ちょっとだけモヤモヤ感が残った病院の診断結果
病院では持参した溜めフン、移動中の小さいフンをその場で検査してもらいましたが、結果は異常なしでした。
私は先生に、これまでの経緯を話しました。
この溜めフンに数日気がつかなかった可能性はあるが、それ以前はこんな形状のフンをしていなかったこと。そして最初は寄生虫を疑ったこと。
先生もぴよちゃんのフンを「特異な形状である」とは認めながらも
「う〜ん」と先生と私は互いに顔を見合わせるばかりでした。
今回、フンの検査と一緒に採血やレントゲン検査もしてもらいましたが、こちらも結果はとても良好とのことでした。
結局このときには異様な溜めフンの原因は分からずじまいでしたが、フンの内容に問題がないことと、健診の結果もよかったので、ふたたび様子を見ることにしました。
ある日突然フンの形状が変わってしまった原因は突き止められなかったものの、その後も13歳のぴよちゃんはずっと細い紐状のフンをしていましたが、元気に過ごし続けていました。
あのモンブラン溜めフンだ!探し求めていたものをサザナミあるあるで見つけて
14歳でぴよちゃんが亡くなってから、たまたまサザナミインコの飼い主さんのブログを見ていた時のこと。
私は「サザナミあるある」として掲載されていた写真に目が釘付けになりました。
それは当時の私が探し求めていた「紐状のフンでできている大きな溜めフン」だったのです。
どうやらその飼い主さんにとってその形状は日常的なもののようで、コメントはフンの大きさについてだけでした。
私はしばし呆然としてそれを見つめていました。
もしその時にぴよちゃんが生きていたら、その飼い主さんにメッセージを送っていたかもしれません。
ずっと疑問に思っていた サザナミインコのモンブラン溜めフンの謎が解けた瞬間でした。
サザナミインコの習性と生活習慣からトイレトレーニングができていた話
不思議インコといわれるサザナミインコのぴよちゃんは、そのトイレスタイルもやっぱり変わっていました。
溜め糞は必ずケージの外でする
サザナミインコの有名な「ため糞」ぴよちゃんは1日に2〜3回「ため糞」を、ほとんどの場合、放鳥時にケージの外でしていました。
そのためぴよちゃんのケージのトレーに敷いた紙も、汚れていないことがほとんどで(よくかじるのと衛生面から一日一回は変えていましたが)なんてお利口さんなのでしょう!…と思っていました。
しかも糞を「する場所」も「するタイミング」のパターンもほぼ決まっていました。
パターン1 ケージから出てすぐ、ケージの前の床で後退りしながらする。
パターン2 放鳥が終わる前に、ケージの底のトレーをキッチンで掃除する時に必ず一緒についてきて、水道の細長い蛇口に止まって、お尻を下げながらする。
ごく稀に床の違う場所で糞をすることもありましたが、ほとんどがこのどちらかのパターンでした。
だからパターン2のケースを逃すとその後にそのままケージに戻ってしまうことになるので、ぷーの機会を失ってしまいます(それはよくない!)
そんな時は、飼い主の私は蛇口に何度もぴよちゃんを乗せ直しながら「ぴよちゃん、ぷー」「ぴよちゃん、ぷー」と連呼して、ぷーを促したものでした(笑)
お気に入りの場所では絶対に糞をしない
反対にぴよちゃんが絶対にぷーをしなかった場所があります。
それはバードテントの中と、放鳥時のほとんどの時間を過ごしていた 足を伸ばして座った私の上にかけたベビー毛布と私の腿の隙間です。
大好きな場所ではぷーはしない!という理由だったとしたらとても嬉しく思うのですが(笑)
フンは健康のバロメーター!病気の早期発見は日頃の観察がものを言う
私は、ぴよちゃんが1歳半の頃メガバクテリアを発症・完治した後は、病気をすることもなくずっと元気でいたこともあって 体重を毎日計らない…かなりズボラな飼い主でした。
でも1日にほぼ2回しかしない溜めフンの、その量や色、形にはいつも注意を払っていました。
なぜなら、これまでの数回のぴよちゃん大ピンチのサインには、必ずフンの異常も含まれていたからです。
特にインコは具合が悪いことを隠す習性があります。
だからこそ隠せないフンの状態は、インコの大事な健康のバロメーターのひとつだと思うのです。
フンの異常にひと目で気が付くくらい、日ごろからしっかり観察することを、インコの飼い主さんにはおすすめします。