埼玉県出航の海洋散骨体験談!魂の浄化を望んだ恩師の海洋葬
30代男性 2023年3月、私は恩師(研究室の教授)の海洋葬に参加しました。貸切乗船散骨で、埼玉県八潮市のハナマリーナから東京湾に向けて出航しました。
教授の生前からの口癖が「俺が死んだら海洋散骨」これを繰り返し言われている方でしたから、家族がその要望を聞き入れたのだと思います。
この方は私の研究室の教授なのですが、なかなかの変わり者で
飲み会でしょっちゅうそんな持論を展開していましたから、海洋散骨は遺言にもあったのだろうと思いました。
当日の天気は晴れ。「雨の場合は中止」等の事前連絡は散骨業者から紙面にて配布されていましたが、晴れの日が続いていたので、特に問題なく実施できました。
当日の服装は迷ったのですが、正直、喪服以外に思いつかなかったこともあり、私を含めた男性は全員喪服で行っていました。
予想以上に揺れたことから水しぶきも上がっていたので、モノトーン調の平服にしても良かったです。喪服にするなら、簡易カッパくらいは持っていけばよかったのかなと思います。
参加者の顔ぶれは、教授の奥さんと研究室仲間4人。教授には子どもはいませんでした。
私たち5人とも海洋散骨は初めての経験で、悲しさ半分・嬉しさ半分と、謎のテンションだったように思います。
メモリアルセレモニーなのに、まるでアクティビティにでも参加するような高揚した気分になる…海にはそんな不思議な魅力があります。
全員がなんとも不思議な感覚を覚えたものの、それをどう口に出したら良いのか分からない様子でした。そのせいかみんなが無言で「どう過ごしたら良いの?」といった何とも言えない面持ちで、乗船早々は困惑していた感じでした。
散布場所までは1時間半位で、セレモニーとして粛々と遺骨を散骨し、献花・献酒。
その後は2時間位の観光クルージングがあったので、そこにきてようやく皆の気持ちが和んだような記憶があります。
教授の奥さんも散骨するまでは神妙な顔つきをされてましたが、いざ終えると「夫の希望を叶えられて良かった」とのやり終えた安堵感があったようで、安らかな顔になられていました。
海洋散骨の乗船前にひと通りの説明がありましたが、淡々とした口頭説明だとイメージがわきづらいため、私の様にあまり考えずに参加すると不安を感じたり困惑する人もいるかもしれません。
なので少しだけでも散骨業者のHPを見て予習していくと、イメージが膨らんで、準備にも活かせると思います。
船は揺れるので、酔い止めを持っていくと良いです。あまり深く考えずにいた私は案の定 持参するのを忘れていましたが、気の利く友人が人数分を用意してきてくれたので助けられました。
海洋散骨をする・しないは故人の遺言に従うことがほとんどだと思いますが、私は奥さんの「やり遂げて安堵した」顔を見て「故人の希望があった場合」はやったほうが気持ちが晴れやかになって良いのだろうな…と思いました。
遺言があるのにやらないと、かえって後悔の念が残るかもしれません。
海洋散骨(海洋葬)を選ぶ理由とは?
墓守りがいない
生涯独身だから
離婚したから(実家に戻れない)
嫁ぎ先のお墓に入りたくない
信仰している宗教がない
お寺との付き合いがない
永代供養でも、お寺との付き合いが面倒
お墓が遠方でなかなか墓参りに行けない
お墓に高額なコストをかけたくない
将来無縁仏になるかもしれない不安
大好きな海に還りたい
ペットと一緒に散骨したい
散骨と同時に手元供養も行いたい
希望する時期を選んで散骨したい
自分は乗船せずに散骨してほしい(代行散骨)
墓じまいしたので散骨したい
故人の希望を叶えたい
心に残るセレモニーをしたい