債務整理したら携帯を買えない?借金400万円を個人再生した体験談
30代男性 これは2017年に私が個人再生をしたときの話です。
借金の発端はパチンコです。昔からパチンコをよくやっていて 負ける事も多くありましたが それまではお金を借りることなく楽しんきました。
ところがある日、パチンコで大負け。その月には冠婚葬祭でお金が必要になり、工面に悩んだあげく消費者金融を利用しました。
消費者金融を利用するのには抵抗が少しありましたが 意外と簡単に借りることが出来ました。
それからは何かとお金が足りなくなると借りては返済を繰り返し、返済よりも借りることが多くなってきて、ついには限度額いっぱいになりました。
相変わらずのギャンブル依存症なので とうとう給料だけではやっていけなくなり、他社の消費者金融にも申し込んで借りることにしました。
そんな感じの自転車操業状態で、気づいたら5社の消費者金融からの借金が合計400万円になっており、どうしようもなくなって個人再生をする決意をしました。
借金400万円の個人再生を決意!車は持っていかれなくて済んだが…
個人再生を、私は弁護士に依頼をしました。
法律事務所ではどこの消費者金融にいくら借りているか、そして借りた動機など聞かれました。
借金の内訳は アコム100万円、アイフル70万円、レイク70万円、プロミス70万円、オートローン70万円、その他カードローンが20万円で 借金合計400万円。
私の年収が450万円、手取りとなるともっと少なくなるので 毎月の返済が厳しくて常に首が回らない状況でした。
さらに私の生命保険の受取金額や仕事の退職金のおよその金額、自家用車の車種や年式、私が保有している財産になる物などをたずねられ「場合によっては、車を当該業者が引き取るか判断します」と言われました。
あとはそれらを証明する書類を用意して弁護士に預け、その後は手続きを弁護士に一任。弁護士から「裁判所に申し立て、消費者金融ともやり取りをして 個人再生が決定します」…と言われ、私は連絡を待つのみとなりました。
弁護士費用はざっと30万円だったと記憶しています。決定を待っている間は消費者金融からの督促などもなく 毎月の支払いもしなくても良いとのことだったので、それからは気が楽になり 生活も安定しました。
- 資格制限の問題が生じない…就ける職業の制限などがない
- 借入の原因は問われない…ギャンブルの借金でも利用できる
- 持ち家を手放さなくてよいこともある…住宅ローンを支払い続けるタイプの個人再生手続きがある
- 愛車を手元に残せる可能性が高い…車の価値の分を返済できれば手放さなくても済む
- 信用情報機関に登録される(ブラックリスト)…登録機関は5~10年(機関により異なる)当分はお金を借りられないことを覚悟する必要あり
- 官報に記載される…記載されるタイミングは3回。一般人は官報などほとんど見ていないが、これをチェックしたヤミ金から借り入れの勧誘チラシが送られてくることがある
- 自己破産より経済的負担は大きい…個人再生は「圧縮された額を返済する手続き」
- 原則として弁護士等の選任が必須。個人再生手続き費用は高い
個人再生後はクレカもローンもNG!スマホも現金払い一択で購入できず
弁護士から個人再生が決定したと連絡があり、400万円あった借金は100万円強に圧縮され 各々の消費者金融に決められた金額を 毎月払いで3年間で全てを支払う形になりました。
なんとか愛車は持っていかれなくて済み、その他に何かを取られる事もありませんでした。それより何より いちばん気がかりだったのは借金が会社にバレるのではないか…でしたが バレなく事が済みました。
個人再生をするとクレジットカードが作れなくなったり、ローンが組めなくなるので、全てが現金払いになります。だから大きな買い物、例えば車や家具や電化製品などもローンが組めずに現金払いで購入。もちろん審査を通さないといけないものは全てアウトです。
3年たった現在は完済し、試しにスマホを購入しようと手続きをしましたが、審査に通りませんでした。やはり現金一括払いでないとダメということです。
全てを終えて思うことは、個人再生は確かにありがたい制度ではありますが
当時は簡単に消費者金融から借りられてお金を手にすることが出来たので その後の事を考えず調子に乗ってバンバン借りていた自分を今は恥じています。
さらに「個人再生」というシステムが用意されているとはいえ、借りたお金も踏み倒す形になってしまったことを情けなくも思っています。
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債務整理するとスマホを新規購入できないのか?
債務整理をしてからスマートフォンや携帯電話の購入を希望される方も多いでしょう。今や携帯電話やスマホは必須の時代。もし持てないということになれば、生活や仕事に支障が出てくる方も多いと思います。では、どのような方法なら購入が可能なのでしょうか。
ドコモやau、ソフトバンクなどの携帯電話キャリアでは、携帯やスマホの新規購入・機種変更をする場合、一般的に2年契約による分割支払いプランが組まれています。
携帯やスマホを分割払いで購入する際には、ローンを組むのと同じ審査を受ける必要があります。そのため、信用情報機関への照会が必要ですが、債務整理後、5~7年は事故情報として登録されているので、割賦契約が認められない可能性が高くなります。
債務整理をした事実が信用情報機関に記載されている5~7年は、審査に通らないため、分割払いでスマートフォンや携帯電話を購入することができません。しかし、債務整理後であっても審査の必要のない一括支払いであれば購入が可能です。
携帯電話キャリアは、顧客獲得のために熾烈な競争を繰り広げています。それを利用して何とか分割払いの審査が通らないかと考える方もいるかもしれませんが、現実的にはかなり厳しいと思っていた方が良いでしょう。 引用元:債務整理相談広場
債務整理するとスマホは解約されてしまうのか?
債務整理には、「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」の4種類があります。どの債務整理を行うかによって、スマートフォンや携帯電話を解約されるかどうかが変わってきます。
「任意整理」あるいは「特定調停」によって債務整理を行う場合には、借金の整理をする債権者を選ぶことが可能です。そのため、債務整理の手続きからスマートフォンや携帯電話の債務を外してしまえば、所有している携帯やスマホをそのまま継続して利用することができます。
「個人再生」と「自己破産」の場合には、負っている借金の全てが債務整理の対象です。そのため、スマートフォンや携帯電話の本体代金を返済中であったり、利用料金の滞納がある場合には債務としてみなされ、解約される可能性があります。
「債権者平等の原則」により、「個人再生」「自己破産」の申し立ての際には、携帯電話キャリアの債務も記載しなくてはなりません。この情報は当然、債務のある携帯電話キャリアにも伝えられるため、解約の可能性も高くなります。 引用元:債務整理相談広場
現代ではスマホは必需品であり、仕事によっては欠かせない場合もありますので、債務整理ではその点を考慮してもらえるケースもあります。
しかしそのあたりは個人の借入残高や滞納料金、債務整理の方法によってケースバイケース、キャリア各社の判断も異なります。
債務整理を検討している人は、あらかじめ弁護士に相談してみることをおすすめします。