20代女性 幼少期からずっと犬を飼いたかった私は 社会人として働いた初めてのお給料で愛犬をお迎えました。
名前は「める」メスのポメラニアンです。亡くなった年齢は10歳でした。
もともと腎臓が弱く病気が原因で亡くなったのですが、長期間体調が悪くて、ずっと病院に通っていました。
愛犬のペットロスカウンセリング~ポメラニアンとのお別れ克服体験談
私が休日出勤で働いている時にめるは息をひきとり、会社でその連絡を受けた私は
…と思うと頭が真っ白になり、涙があふれて止まらなくなってしまいました。
愛犬が亡くなってから 職場で勝手に涙が出てくることがあり 食欲もなくなりました。
めると一緒に歩いた道を歩いているだけで息苦しくなってきて過呼吸に陥り、次第に仕事に行くこと自体が苦しくなって仕事も辞めてしまい、家に引きこもりました。
心療内科受診から心理カウンセリングを受けることになり…
その様子を見かねた家族からのすすめで私は心療内科を受診することになり、さらに心理カウンセリングを受けました。
カウンセリングの中で心理カウンセラーから指摘されたことは
そういった自分の中に押し殺していた感情や気持ちを泣きながら解放していき、真正面から喪失感に向き合うことを促してくれました。
カウンセリングの回数を重ねるたびに 私は自分の心を素直に受け止めることが出来るようになりました。
またそういった話を存分に聞いてくれる存在がいるということも心強く、心理カウンセリングに通い出してから気持ちが確実に軽くなっていくことを感じました。
ペットロスを乗り越えるまで1年かかって
私がペットロスを乗り越えるまでにかかった時間は約1年です。
私は愛犬を失ってからは犬と散歩している人を見かけると苦しくなるので いつもその姿を見ないようにして歩いていたのですが、あまりそういうことを意識しなくなってきたころが 大体1年後くらいということです。
ある日、めるとそっくりの犬を連れていた人に出くわし、かわいらしさから思わずその人に自分から声をかけました。
お話を楽しくしている時に
…と感じました。
その時は涙をこらえるなどもなく、純粋にそのワンちゃんがかわいい!と思って話しかけた自分の行動と、その人との会話も楽しさに 自分でもびっくりしたのを覚えています。
ペットロスを克服するまでの1年間は本当に長くて、出口の見えない暗いトンネルの中を一人でとぼとぼと歩いているような孤独な気持でいました。
ペットロスは「時」がいずれは解決してくれる問題かもしれませんが、でもそれを1日も早く克服したければ、自分の感情を押し殺さずにすべて解放してあげることが大切です。
私はそうやってペットロスを乗り越えました。
悲しみの根本原因を「言語化」することがペットロスの早期克服に有効だと、自分の経験から感じます。
現実から逃げ続けると悲しい記憶がトラウマになって延々と苦しむことに
対象喪失を起こした場合、ごく自然な心理過程を辿り、悲しみを悲しみ、苦痛を苦痛として味わうことが唯一の克服方法である。精神分析学者として有名なフロイトは、この悲哀の営みを「悲哀の仕事(mourning work)」と呼んだ。悲哀の仕事の一つ一つを達成することによって、死や別れの必然と和解し、受け入れ、失った対象を断念することができるのだ。
もし、現実と向き合うことが辛いからといって自然な心の流れから逃避した場合、心は一時的に落ち着くと思われるが、その後の生活において、トラウマのように失った対象の記憶がよみがえり、延々と苦しむことになってしまうかもしれない。
唯一の克服方法とはいえ、自然な心の流れを辿ることは、悲しみを悲しみとして受け入れることであるので、非常に辛い営みである。そういった際に、有識者や自分と同じような体験をした人と話をすることで、心を軽くしたり悲しみに耐えることができる。
欧米ではペットロスに苦しむ人に対する精神科医やカウンセラーの介入が有用であることが示されている。また、ボランティアによる電話相談等も行われており、広く活用されているようだ。
引用元:pedge
