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大久保清怪談① 凶悪犯が怯えた「夢枕に立つ女」のからくり

不謹慎なことを言って申し訳ないが…

大久保清事件はフィクションだったら、スリリングで面白いドラマ展開だと思う。

たとえば、大久保清の夢枕に立った女のエピソード。

「56した女が夢枕に立つ」と訴えるようになった7月中旬から捜査本部解散の8月中旬にかけて一気に自供が進んだが(12日間で5人の発見) それは夢枕に立つ女がガイシャの怨霊だと大久保清が思いこんだことによるものだ。

これは捜査官が大久保清を精神的に追い込むために仕掛けたある戦術が功を奏したのだが、大久保清は女の亡霊にだいぶ苦しめられた。

折しも地獄の釜の蓋が開く頃…日本人はお盆の風習を大切にするからこそ、その部分が精神的に脆弱なのかもしれない。

大久保清怪談① 凶悪犯が怯えた「夢枕に立つ女」のからくり

大久保清 怪談

実は大久保清は1人目を56した2日後の4月2日、祖母の墓参りに行っている。

祖母の墓前でやっちまった罪の懺悔か?と思いきや、なんと564の事後報告と「これからもヤる許し」を墓前で乞い、それを機に気持ちの整理と「またヤる」決心がついたという…とんでもない輩だ。

日本人はお墓参りやお盆などの風習をとても大切にするし、先祖霊の里帰り等、お盆には特別の思いを抱く人が多い。

大久保清が祖母の墓参りに行ったのも、日本人ならではのある種の気持ちのけじめだったのだろう。

事件の捜査中に幽霊に襲われて悩まされたと伝えられるのは、有名どころでは 栗田源蔵と大久保清。最近では女子高生コンクリート〇め〇人事件の一部の被疑者。

犯人逮捕後に「SPA!」の編集部が愚連隊の仲間に取材したところ、留置場の中で犯人たちは古田さんの亡霊におびえていることがわかったという。気が付くと亡霊が足元に座っているというような幻影に苛まれていたらしい。
via:幽霊は足あとを残す

大久保清 怪談

1971年5月14日に逮捕された大久保清は黙秘と否認を繰り返し、2ヶ月くらいまともな供述をしなかった。

そんな大久保清が次第に落ち着かない様子を見せ始めていったのは、捜査本部がヤツの弱点を巧妙に利用したからにほかならない。

大久保清の弱点を徹底的にたたけ!3と雨のジンクス

大久保清 怪談

大久保清 どうも3のつく日にはやることがうまくいかない。それに雨の降る日は気が滅入る。56した娘のことが思い出されてかなわねえ。

大久保清が民間捜索隊に捕捉されたのが5月13日。そしてこの日は雨の6月3日。

大久保清はジンクスに弱くて気が小さい男だ…取り調べ班はこのジンクスを利用して、大久保を追い込んでみた。

大久保清 怪談

捜査官 今日はお前の嫌いな3のつく日で、おまけに雨も降っている。こういう日には何をやってもうまくいかないのは、お前自身がよく知っているだろう。くだらんことで意地を張らずに、素直に吐いたほうがいいんじゃないか? 津川美恵子(仮名・17歳高校生・3/31不明)はお前がヤったんだろう?
大久保清 俺は官憲と戦争をしてるんだ。 体は俺の大事なタカラ(宝)で秘密兵器だからな。
捜査官 しかし、大事な秘密兵器をこっちが先に見つけたらどうなんだ?
大久保清 そりゃ、降参するしかねえな。
捜査官 津川美恵子はもう出てるんだぜ(5月15日榛名湖畔で公園管理人が怪しい土盛りで発見) 俺たちに秘密兵器をとられては、お前は降参するしかないよな?
大久保清 まあ、そうだな。津川美恵子は俺がヤった。

お寺の鐘の音と孤独…大久保清に精神的な揺さぶりをかける

大久保清 怪談

大久保清が最初にいた前橋署には、暴力団員が多く留置されていた。
大久保清 今日も口を割らずに頑張ってきたよ。
暴力団員 おう、すげえな。がんばれよ。
その他の留置人 大久保さん、ご苦労様です。がんばってください。
大久保清が取り調べに行く時にこの連中は「がんばれ!」と手を叩いて囃し立て、声援を送っていたという。
また、捜査本部には茶封筒に入った横書き便箋1枚の書状が舞い込んだ。消印は愛知県一宮局。内容は大久保清への激励だ。
差し出し人は「草加次郎」…そう、1962年の連続爆弾事件の犯人の名前だ(筆跡が違うので名前を騙った別人)
草加次郎から大久保清へ 大久保さんへ  事件に対しては何も言うな。 みんなわかると、刑事の家に火をつけて焼くぞ。 必ず守る。 俺も人の一人や二人、大久保さんをまねしておる。 がんばれよ。 決して言うなよ。 俺も大久保さんと一緒に刑務所にいたことがある。 俺は調べ官に必ず復讐するぞ。 決して何も言うなよ。
捜査本部へはよく手紙が届くのだが、大久保清に対する怒りや憤りを訴えるもので、激励はこれが初めて。
悪質ないたずらと捉えたものの徹底追及の構えは崩さず、捜査本部は指紋の採取や筆跡鑑定を行っていたという。
大久保清 怪談
そんなにぎやかな前橋署に留置されていた大久保清が、7月18日に松井田署に移監された。
松井田署は独房が多く、閑静な環境で、寺の鐘がよく響き、窓を開けると松村礼子(仮名・21歳会社員・5/9不明)を埋めた場所が見渡せる場所にある。
大久保清 ここは静かすぎて眠れねえんだよ。カラスの鳴き声が気味悪いし、寺の鐘が耳にビンビン響くし。鐘を鳴らすのをやめさせてくれねえか。
捜査員 そんなに寺の鐘が心に響くのか。そりゃお前にも人間の心が残っている証だなあ。窓の外をよく見ろや。妙義山がよく見えるぞ。あの桑畑が、お前のよく知っている現場だぜ。

大久保はお盆が近づくにつれて、夜な夜なうなされるようになっていた。どうもこの男はジンクスを気にしたり、意外に臆病だったりする。そこで捜査本部では、大久保の性質を最大限に利用して、事件を一気に解決する計画を立てた。すなわち、力ずくで幽霊をひっぱり出して大久保を恐怖のどん底に陥れ、全面自供に追い込もうとしたのである。

7月18日、前橋警察署に留置されていた大久保の身柄は、長野県に近い松井田警察署に移送された。ここの留置場からは、ガイシャの1人が遺棄された妙義山の現場がよく見える。松井田署の留置場は4房あり、どこに入れてもよかったが、「3」の苦手な大久保は「第3房」に入れられた。ほかに留置人はおらず、まったくの孤独である。

最初のうちは「前橋より涼しくていいや」などとうそぶいていた大久保だが、すぐに捜査陣の作戦は効果を上げた。翌朝、大久保は目を真っ赤に腫らして取調官に訴えた。「昨日は眠れなかった。56した女の亡霊が夢枕に立った。“早く出して、早く出して”と言うんだ。蒲団の中にも入ってきやがった」「手にかけた女の亡霊が枕元に立つ。ひどいときには1時間おきに…」

7月22日付の毎日新聞の見出し 亡霊におびえる大久保「6時の鐘がこわい」妙義山にも目をそむけ でも徹底抗戦の構え

「6時の鐘」というのは、松井田署の近くにある補陀(ほだ)寺で鳴らす鐘のことである。大久保は鐘が鳴るたびに「なんとかならねえのかい、この鐘の音は」と言って耳を押さえたという。「1つ1つの音が響くたびに、56した女性の顔が浮かんでは消える」などとも言っておびえていたというが、実はこの鐘の音というのは、普段より多く鳴っていた。これも大久保を追い込むための演出だったのだ。
via:幽霊は足あとを残す

補陀寺は松井田署の東約100メートルにある、600年以上前に建立された由緒ある禅寺。

本堂裏手に杉山があり、この山がカラスのねぐらになっているのだから、カラスが始終うるさいわけだ。

さらに捜査官たちは、お寺の鐘つき番の田辺ナカさん(83歳)を「影の取調官」にまつり上げた。

捜査官 大久保がねえ、鐘の音が心に響くって言ってますよ。これからも彼の良心を目覚めさせるために、鐘をどんどんついてくださいね。

…と田辺さんをさりげなく煽る(笑)

田辺さん むごい事件だね。娘さんの成仏を願って、犯した罪の深さを思い起こしてもらわねばねぇ。

大久保清 怪談

最初は大久保清が恐れるお寺の鐘が朝6時だけだったのに、それからは朝・昼・晩と鐘を毎日鳴らすようになったらしい。

ちなみに、この松井田署の留置場には、この翌年に連合赤軍の永田洋子が高崎署から移監されていた。

大久保清と同様に永田洋子も心の動揺が高まって、千葉県印旛沼事件の2人+群馬県内の12人のンチ〇害を全自供している。

大久保清が松井田署に移動してすぐに夢枕に女が立った…

大久保清 怪談

捜査員1 裏妙義の現場で、夜中に藁束でも燃やしましょうか?留置場からちょうどいい距離でしょう。やつはガイシャの人魂と思って、おびえるんじゃないですかねえ。

捜査員2 おいおい、大久保は寺の鐘の音とカラスの鳴き声、藁火の人魂で落ちたって、書かれるぜ。

捜査員3 アイデアは悪くねえよ。2週間前だったらまじめに検討したかもしれないぜ。

捜査員4 実はねえ、看守の刑事に「裏妙義のさツ人現場辺りで毎晩人魂が出るって、町で評判だってよ。ここからも見えるぜ、おおくぼぉ~」って言わせてるんですよ。
via:完全自供

看守の刑事は、就寝前の大久保清に、こんな風にもささやいていた。

おおくぼぉ~、今夜は誰が夢枕に立つかなあ(笑)

大久保清 怪談

そしてその成果はすぐに現れた。

大久保清 (松井田署に移監した翌日)昨夜は夢に悩まされてろくに眠れなかった。川合昭代(仮名・18歳電報電話局職員・5/3不明)が出てきたんだ。 枕元に来て黙って座っているだけなんだ。 加藤晴美を先に出してやろうと思うと、別の女が出てきて「私のほうが古いんだ。もっと苦しめ!」と言って邪魔するから出せなくなる。 盆が来月だから3人出す気になった。 家族のところでお盆をさせてやりたいんだ。

そして7月20日に川合昭代564について自供を始めた。

お寺の鐘の音もカラスの鳴き声も、大久保清には女性の悲鳴に聞こえたのかもしれない。

その後もうなされては飛び起き、脂汗をぬぐう夜が続く。

徹底した組織捜査が、確実に大久保清をじわじわと追い詰め始めていた。

大久保清 怪談

捜査官 (7月26日)おい、首のその痕はどうしたんだ?
大久保清 俺にもわからない。まだ出てないタカラ(体)があるから、祟りかねえ。
捜査官 そうかもなぁ。もうすぐ旧盆だなあ。
大久保清 ・・・。

大久保清 怪談

大久保がガイシャの怨霊を恐れているニュースは、新聞や週刊誌でどんどん報じられていた。

この時点では、まだガイシャが何人いるのかさえわかっていなかったが、松井田町周辺は興奮で沸いていた。

興奮の地元民 オラが町に大久保が来た 臼井郡松井田町は碓氷峠を境に長野県軽井沢町と接し、人口2万人余人。凶悪犯罪はここ十年来ゼロという町だけに、思いもよらぬ大久保というVIP(重要人物)の来訪に興奮気味。“こわいもの見たさ”の野次馬が町並みから外れた同署にわざわざ集まってヒソヒソ。

「夜、礼子さんの埋められた現場でたき火をすれば、大久保のやつ、幽霊だと勘違いして腰を抜かして全部言うだんべ」とか「補陀寺の鐘を1時間ごとに鳴らせば自供が早くなる」などと噂しあい引き揚げていく。
via:幽霊は足あとを残す

大久保清 怪談

松井田署の2階留置場に大久保清がぽつんと一人で留置されていることも、マスコミを通じて知れ渡っていた。

国道18号線から留置場まではわずか30メートルしか距離がない。

そこを通り過ぎるトラックや乗用車が徐行して「大久保の人〇し!早く〇刑になれや!」との怒声が時々飛んでいたという。

大久保事件の全面解決は、知られざるガイシャたちの怨霊の働きに期待するしかない。
via:週刊明星 1971年8月8日号

大久保清の留置場の移監効果はてきめんだった。

移動からわずか12日で5件の〇害を次々に自供し、ついに連続○人事件の全容が解明されたのだった。

大久保清怪談② ヤラセではない「夢枕に立つ女」の存在の件
私の幼少期に近所で起きていた大久保清連続○○事件を振り返ってみた
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