こちらの つづきです。

大久保清怪談② ヤラセではない「夢枕に立つ女」の存在の件
警察が幽霊の話を一般に公表するのは、実は伝統的な犯人追求の方法らしい。
静かすぎる環境、孤独、不気味なカラスの鳴き声、腹の底に響く鐘の音、窓の外から見える〇害現場…舞台を整えるだけの他愛ないやり方で、大久保清は完落ちした。
大久保清がお寺の鐘の音を嫌ったのは、それを女の叫び声のように感じてきたからだ。
独房に放り込まれていると、どんな凶悪犯でも精神的にまいってくるもの。
ちなみに連合赤軍事件の永田洋子も全く同じだったようで、大久保清と同じ松井田署への移監で、ますます心の動揺が激しくなっていった。
永田は幽霊を見たわけではないが、印旛沼事件から山岳ベース事件までの犯行を、松井田署で洗いざらい自供している。
…と逮捕から54日目にして「自己批判書」を綴ったのだ。
連合赤軍事件から半世紀。12名リンチ殺人事件への暴走の起点となったのが「印旛沼事件」。脱走者2名が処刑された。最初の脱走者・向山茂徳さんは、奥多摩の小袖鍾乳洞で行われた射撃訓練の途中で「トイレに行く」と言って表に出て、そのまま姿を消している。現場となった小袖鍾乳洞は現在入洞禁止。 pic.twitter.com/9zuwjjt1Qa
— 葛城明彦 (@12143415) February 21, 2022
留置場で被害者が夢枕に立つ…これは「拘禁性ノイローゼ特有の幻覚症状」と片付けられることが多い。
夢枕に立つ…というと、怪談風に「恨んでやる!」とか「なぜ56したの?」とか…そういうセリフを思い浮かべるかもしれないが、大久保清の場合は夢枕に立つ女の恨み言が妙にリアルで具体的
大久保清の夢枕に立った女はすべてが幻ではない
だけど…私は「本物の亡霊」が、少なくとも1人は、現実に夢枕に立っていたのではないかと思っている。
現代でも「ガイシャが夢枕に立つ」と訴えて迷宮入りしていた事件の真犯人が、数年経ってから自首した話はけっこうある。
すべての人間が霊能者だから、本来は誰もが霊を視る。
あまり霊能力が強くない大多数は 普段はスイッチオフの状態だから、視えない存在とは周波数が合わない仕組みになっている。
しかし「もしかして何かがいるかも」「出るかも」「こわい」「自分が悪かった」の気持ちが高まってくると、意図せずスイッチがオンになってしまう。そして脳裏でそれを捉える。
無意識にチューニングが合ってしまって「視えちゃう」のは決して珍しくないし、霊感ゼロの人はいないから、何かきっかけがあれば、明日は我が身だ。
この世の最後に感じた強い恐怖や執着は 現世に「念」として残りやすく、それが消えるまでにはかなりの時間を要する。
かつて「幽霊の寿命は400年」説が流れたことがある。
真偽のほどはさておき、戦国時代の落ち武者の幽霊の目撃談が激減していることや、髪型が「みずら」の古代人の幽霊がほとんど目撃されないことは、これで説明がつく…というのだ。
本物の実力を持つ霊力者…たとえば桜井識子さんは古代人の姿も視えるようだけど、一般人からはそういう話は確かに聞かない。
本当に400年も残るかどうかはわからないが、生きてる人間でさえ「生き霊」という名の「念」を飛ばすくらい、念はしぶといものであることは間違いない。
それに…あんな56され方したら「恨み」の念は残るよ。
地検検事の見解では
…とされているが、〇人に口なし…それを証明できる人はいない。だから大久保清の言い分そのままに裁判が進み、作品としてメディア化されている。
大久保清は56した女性を侮辱し、相手に非があるような供述内容が多いが、はたち前後の若い女の子が36歳の中年男を手玉に取るなんて考えづらい。これが嘘八百なら、その悔しさは計り知れない。
そのせいで巷では、群馬の女は節操がない!とか、尻軽すぎる!とか、群馬はカカア天下で気が強い女が多いからあんな目に遭ったんだ!とか、散々な言われようだった。
「図々しく、人様の大切な娘を騙して強姦して殺した犯人が悪いに決まってるだろう。」と。
また、その時代はミニスカートが流行していたこともあり、決して被害女性が性的に奇抜な格好をしていたわけでもないのです。
やはり昔から被害者を責めたり面白半分に言う輩はいるのだなと腹立たしいです。
— 💜💚chisato。お嬢様の従者🕊️💚💜 (@hS5W5pNE1sHIN2a) November 5, 2019
何の罪もない遺族も、赤の他人からさんざんバッシングを受けてお気の毒だった。
8人の中から1人や2人、本物の亡霊が出てきても全然おかしくない状況でしょう、これは。
たぶん幽霊の正体は「幻」95%「念」5%
大久保清が霊感チューナーを無意識のうちに合わせて 受難者の無念やじくじたる思いを受信したから、ガイシャの無念が具現化した=本物の亡霊が現れた…と私が思ったのには、もうひとつ理由がある。
実は夢枕に立つ女は、大久保清が松井田署に移される前から、ちらほら現れていた。
大久保清が逮捕されたのが5月14日。前橋署から松井田署に移監されたのが7月18日だが、その前から女が夢枕に立っていたようだ。
これはやっぱり、本物を視ちゃってるでしょ~…という気がする。
幽霊は95%くらいは想像の産物だと思うが、5%くらいは本物だと、私は自分の体験を通して思っている。
特に気を付けなければいけないのは人の念で、時に人の命を奪うことさえあるくらい、こびりついた「念」はヤバい。
たとえば現代でも丑の刻参りは存在する。その科学的効果は証明されていなくても、これを「非科学的w」と一笑に付せる人は少数派だと思う。
もしも自分に見立てた人形が釘で打たれていたことを知ったら…ビビるよね?
人は感情の生き物。心理的作用もかなり大きいから、それだけでも具合が悪くなる。そうしたら呪術師の思うツボ。
逆に、何も知らなくて身体に支障が出てくる人も一定数いるし、ヤバいものが来てもたぶん無意識のうちにバリアを張ってる(←あくまで推測)室井滋さんみたいな人とか、こんな人 もいる。

そう考えると、この世で「生きている人間」の次に怖いのは 人の「強い念」や「悪い気」だと実感せざるを得ないのだ。
コミックの「強制除霊師・斎」の「哀しみの悪鬼」の巻に、呪詛の話が収録されている。
気に入らない新入りのパートさんに見立てた紙の人形(ひとがた)にまち針を指して呪いをかけるおばちゃんの話。
このおばちゃんは前世で性根が腐った呪詛師だった。今生では普通の主婦だけど 呪いの腕前はセミプロ級で、呪詛の相手に本当に災いが起こってる。
最後は呪詛返しを受けて「人を呪わば穴二つ」の結末…でもこういうことってマンガだけでなくて実際あるので「人の念」「悪い気」には要注意。
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