大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その7 【完落ち】

大久保清 大久保清連続殺人事件 完落ち

大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その6のつづきです

昭和46年(1971年)7月24日 川合昭代の遺体発見

大久保清が殺害を自供した3人の埋没現場を鑑識班が撮影してきて 巨大なパノラマ写真を作成し、大久保に見せて埋没地点を指示させた。

そして大久保の供述通り、川合昭代の遺体が発見された。

それを告げられた大久保清は満足そうにこう言った。

大久保清
俺の言った通りだろう。

でも・・・3人の自供をしたら、小橋孝子と井川千鶴子の二人が夢に出てきて、文句を言うので眠れなかった。

井川千鶴子の方が「大久保さん、苦しみなさいよ」と 俺を苦しめようとするのでまいった。

小橋孝子は県内に、井川千鶴子は長野県に埋めてあるが、場所はまだ言えない

これにより、大久保清は川合昭代に対する殺人並びに死体遺棄の容疑で逮捕された。
 
 
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7月25日 加藤晴美と大川美知子の遺体発見

加藤晴美と大川美知子も大久保清の供述通りのところから遺体で発見されたため、2人の殺害並びに死体遺棄の容疑で大久保清は逮捕された。

2日間にわたる発掘で3人の遺体が発見されたことは、警視庁と捜査本部に痛烈なショックを与えた。

特に大川美知子の方は公開手配者リストにも含まれていなかったので、捜査当局は強い反省を強いられる結果となったのだ。

7月26日 12月までには自供する

捜査員
今日は、井川千鶴子と小橋孝子について聞かせてくれないか
大久保清
2人とも俺が殺したのは事実だよ。

でも7月に3人出したことで、俺の反骨が半分腐っちまった。

最初は1年がんばろうと思っていたが、それが半分になったから、12月までには自供する。

警察はあと余罪が2件だと思っているんだろうが、本当はあと6人殺している。

俺は他人の心情では自供しない。

死刑を覚悟しているから情をかけてもらう必要はないし、世の中に恐れるものもない。

だが、俺の心情を理解されることが一番つらい。

反骨の気持ちが崩れそうになる。

 
 
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7月28日 完落ちへのカウントダウン

捜査員
被害者の家族がどんなに悲しんでいるか、お前にはわからないのか。

加藤晴美の葬儀に行ってきたが、小橋孝子の母親も来て焼香し、涙を流して拝んでいる姿を見た。

娘を早く返してほしいという気持ちがお前にもわからないわけはなかろう。

お前も人間だったら、その心情を汲んでやったらどうだ

大久保清
考えさせてくれ

大久保清は30分ほど黙り込んでいたが、小橋孝子と井川千鶴子の殺害現場の略図と、スコップの隠匿場所を示す略図を書き始めた。

大久保清
供述は一晩考えさせてくれ

7月29日 井川千鶴子と小橋孝子の殺害を自供

大久保清
夕べはよく眠れましたよ。女の亡霊が出なかったからね。

昨日、二人の図面を書いたから安心したんかな

そして大久保清は朝から、井川千鶴子と小橋孝子の2人を殺害した事実を詳細に話した。

前橋市のアパートに住んで県庁土木課に勤めていた井川千鶴子(19歳)とは4月上旬に前橋市内で知り合った。

大久保清と井川千鶴子は散文詩のことで話が合ったから親しく交際し、5回会って5回目に殺した。

4月17日の午後6時頃、待ち合わせて軽井沢までドライブした。

大久保清は井川千鶴子に対して「太田で中学の教員をしている渡辺哉一、29歳、美大卒で絵を描いている」と騙していたはずだった。

ところが運転中に井川千鶴子は大久保にこう呼びかけた。

井川千鶴子
大久保さん

呼びかけられた大久保清は驚いて返事もできないでいた。

井川千鶴子
私、間違って呼んだ?名前は「清」ね
大久保清
そうだよ。

井川千鶴子は大久保清が刑務所に入っていたこと、妻子があること、教員ではないことなどを調べたと話して、嘲笑うような態度でなじった。

身元がすっかりばれて前科者であることまでなじられたので、この女とはこれでおしまいだと大久保清は思った。

大久保清
大久保さんのことを調べてみて、嘘がわかってがっかりした。

これで一緒になるとしたら考えちゃう。奥さんのところへは帰らないの?

大久保さんの家に連れてってよ。

大久保清
俺は人を殺したんだ。

1か月か2か月したら新聞を見ればわかる。

その殺した人の遺体を、床下に埋めてあるんだ

井川千鶴子
知り合いに話して大久保さんを締めてもらうわよ。

私の言うことが信用できないなら警察に電話してやる。

警察に親戚の人と、県警記者クラブに知り合いがいるから、言いつけてやる。

そうすれば大久保さんは身動きできなくなるでしょう

これはもう井川千鶴子を帰すわけにはいかないと思った大久保清は、千鶴子を殺して、近くにあった工業団地造成の側溝に埋めてしまった。
 
 
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小橋孝子は前橋市内のデパートで紳士物売り場の店員をやっているといっていた。

大久保清は小橋孝子にだけは本名を名乗り、年は29歳で、美大を出てから桐生市で中学校の教師をやる傍ら絵をやっている、と話していた。

小橋孝子と知り合ったのは3月下旬で、6回デートして、7回目にあったときに殺害した。

7回目の時に小橋孝子は急にこう言ってきた。

小橋孝子
最近刑務所から帰ってきたんだって?

不意打ちを食らった大久保清が戸惑っていると、小橋孝子は煙草に火をつけて、煙をふーっとはき、大久保の顔に吹きかけた。

大久保清
前科者と知っていて、何で車に乗った?
小橋孝子
そういう人の出方を試すため。

刑務所帰りなのはみんな女の関係なんだって近所から聞いたけど。

奥さんと子供さんは別れて暮らしているんだってね。

大久保清
俺は今、人殺しをやってるんだ
小橋孝子
私がこの車に乗ったのを見ていた人がいるわよ。

だから私を殺したら、あんただってことはすぐにわかる。

一緒に警察に行って。

このまま小橋孝子を帰して訴えられたらおしまいだと思った大久保清は、小橋孝子を絞殺し、近くに穴を掘って埋めてしまった。

大久保の自供した井川千鶴子の埋没場所は、川合昭代の現場から西へ150メートルの同一道路上。

加藤晴美、大川美知子の現場からも約450メートル。

いずれも同じ造成中の工業団地であったことが、捜査本部を驚かせた。

8月15日~16日 大久保清 最後の供述

大久保清
このように数多くの殺人を犯して、取り調べを受けてきたわけだが、反抗して手数をかけた取調官にはすまないと思っている。

俺のようなやつを調べたのは運が悪かったと思って諦めてもらいたい。

俺は捕まる前から、殺人事件は自供しない限り絶対にばれない、と確信を持っていた。

だから取り調べの圧力にも情にも負けないで、一年間頑張り通して、できるだけ世間を騒がせてやろうとして闘ってきた。

だが親切にされたことや、俺の心情を理解してもらっているうちに、いったん捨てた人間の血がだんだん体に通うようになってきたことと、取調官の血の通った堅いチームワークを毎日見せつけられ、かつて俺にはこのような、心から信頼し合った友情でお互いを助け合い、同じ目的のために歩調をそろえた人間関係を味わったことがないといううらやむ気持ちと、一人の人間がいかに反骨を持って抵抗しても、このチームワークに勝てるはずがないとわかったので、自分の決めた路線を変更して、七月末日までに一切を自供したのです。

このうえは被害者の冥福を祈りながら、法の裁きを受けたいと思っています。

そして8月16日、「大久保清連続女性誘拐殺人事件捜査本部」解散。

大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その8へつづく

 
 
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