大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その6

大久保清連続殺人事件 大久保清

大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その5のつづきです。

7月20日 川合昭代殺害を自供

捜査官
もうお前の嘘つきごっこに付き合っている暇はないんだ。

これまで自供した分でお前を死刑台に送れるんだから、自供したくないならそれでいい。

これで取り調べは打ち切る。

それだけお前の死刑が早くなるということだ。

大久保清
俺は死刑が怖いよ
捜査官
お前は死刑は覚悟だって言ったじゃないか。

三島由紀夫ほどではないがそれに近い大往生をすると 大見栄を切ったろうが。

大久保清
口では何とでも言えるさ。

俺は死刑に決まってるし、もう逃れられないから怖い。

その時を一刻でも伸ばすために、こうしてがんばってるんだよ

捜査官
全てを自供して、真人間として成仏できるかどうかは、お前の気持ち次第だがな
大久保清
わかった。今日は川合昭代殺しを話すよ。

大久保清が川合昭代に出会ったのは4月上旬、桐生市の喫茶店「牧歌」(仮名)

大久保清
桐生中学校の数学教師をしている渡辺哉一、29歳です。

友達になってくれませんか。

大久保清と川合昭代は一緒にコーヒーを飲みながら、西洋文学や音楽の話をした。

彼女は大久保のことを信用して誘いに乗り、ドライブをし、こう自己紹介した。

川合昭代
太田の電話局で働いている川合昭代、21歳です

次に会う約束を、伊勢崎駅前で5月3日午後2時にした。

駅の待合室で待っていると午後2時頃に川合昭代が来たので、ドライブに誘って、軽井沢方面に向かった。

車の中で川合昭代はこう言いだした。

川合昭代
桐生中学に渡辺という先生はいない。

私に本当のことを言えないの?

遊び半分に付き合ってるの?

大久保清が困ったなと考えていると、川合昭代はこう畳み掛けた。

川合昭代
本当は大久保清さんでしょう。

帰りにアンタの家に連れてってよ

川合昭代は大久保清の身辺を調べていた。

川合昭代
あんた、最近(刑務所から)帰ってきたんだってね

さらに昭代は、車の中の井川千鶴子の名前入りの散文詩と写真を見て「この人の家を教えろ」と迫る。

大久保清は困った…井川千鶴子のことを詮索されると殺人がばれる。

仕方がない、川合昭代を殺すしかないと考えた。

大久保清
井川にそんなに会いたいなら、そばへやってやるよ
川合昭代
近くへやってやるって、どのくらい近くなの?
大久保清
死んでもらうのさ
川合昭代
局から電話をかければ どんなところだって調べられる

そう言って逃げ出そうとした川合昭代を大久保清は捕まえて絞殺し、側溝のコンクリート工事のために掘ってあった穴に死体を埋めた。

自供のあと大久保清は現場の略図を書いた。

捜査員
この地図を見ると、死体を埋めた場所はお前の家の近くじゃないか
大久保清
そうだよ。直線距離にしたら1キロもないだろう。

うちの2階からよく見えたよ。

捜査員
それでお前、平気だったのか
大久保清
そりゃ平気じゃないよ。

死体が見つかりやしないかと、毎日ひやひやしてた。

だから家の中から現場を眺めて見つかった形跡がないとホッとするんだ

 
 
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7月21日 加藤晴美殺害を自供

捜査員
今日は加藤晴美のことを自供してもらうぞ
大久保清
今日は覚悟している。

実は加藤晴美と唐沢富子は、同じ場所に埋めてあるんだ

捜査員
同じ場所にか!?
大久保清
そうだよ。

だからひとつ話せば両方とも掘り出されるじゃないか。

それでおれば加藤晴美の件を自供すまいとがんばったんだよ

捜査員
それじゃ、加藤晴美からいこう

加藤晴美は前橋に住んでいる17歳の女子高生で、大久保清と知り合ったのは4月中旬だった。

上毛電鉄の前橋駅前でブラブラしているときに大久保清は声をかけた。

大久保清
中学教師をしている渡辺哉一です。

時々会って話をするだけでいいので、友達になってくれませんか

加藤晴美は「いいですよ」と返事をしたので、その3日後の午後4時半頃に再会する約束をした。

そして3度目に会ったのは4月27日だった。

加藤晴美
この間もらったお金で靴下を3足買ったんだけど、1足がすぐにダメになっちゃった
大久保清
靴下は何足あってもいいんだから、この金で買いな(1000円渡した)
加藤晴美
でも 悪いから
大久保清
デモなんかすると、お巡りさんに捕まるよ(ダジャレ)
加藤晴美
うちのお父さんは、デモを取り締まる人を指揮する幹部なの
大久保清
じゃあ、警察に勤めているのか?
加藤晴美
そう
大久保清
俺はな、警察官が大っ嫌いなんだ。

俺は前科があるんだ

加藤晴美
あたしが言ったのは嘘です。

イヤなことを言ってごめんなさい

大久保清は加藤晴美から謝られたが気持ちがおさまらなかったので、加藤を絞殺し、道路工事中の側溝の穴に死体を引きずり込み、そこに埋めてしまった。

そのあと、小橋孝子と会う約束をしていたのでそちらへ向かい、敷島公園でデートして、午前2時頃帰宅した。

捜査員
デートした相手は小橋孝子なんだな?
大久保清
そうだよ

取り調べ班は緊張して顔を見合わせた。

小西孝子も公開手配中の行方不明者の一人だったからで、その名前が大久保清の口から出たからだ。
 
 
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7月22日 大川美知子(唐沢富子)の殺害を自供

捜査員
今日は唐沢富子の話をしてもらうか
大久保清
住所は知らないが、唐沢富子、22歳と言っていた女とは2回会ってる

それは4月のはじめだった。

午後6時頃前橋から高崎に向かう途中で、手を挙げる女性がいたので車を停めた。

唐沢富子
高崎の方に行くのなら乗せてって

声をかけてきた唐沢富子を助手席に乗せてドライブし、大久保清は彼女をモーテルに連れ込んだ。

大久保清は唐沢富子に自分の住所は教えなかったが「会いたくなったら電話しろ」と電話番号を教えた。

すると富子は4月6日の午前8時頃、電話をよこした。

唐沢富子
今日の午後6時に北高崎駅で待っているから来て

そして逢瀬のあと、大久保は富子に訊ねた。

大久保清
今度はいつ、電話をくれる?
唐沢富子
わからない。でもその前にだれか訪ねていくよ
大久保清
何だよ、それは?
唐沢富子
私は旦那がいるんだよ、警察官の

警察官の妻だと言われたら、このまま帰すわけにはいかないと思った大久保清は唐沢富子を絞殺した。

そして道路の側溝工事で掘ってあった穴に死体を引き摺り下ろして埋めた。

大久保清
唐沢富子のすぐ北に加藤晴美が埋めてあるから、2人一緒に出して家族に返してやってもらいたい
捜査員
唐沢富子という女が、この中(複数の写真)にいるかどうか見てくれ
大久保清
この女が唐沢富子だよ

捜査員が大久保清に見せた複数の写真は、公開手配されていない行方不明者数人の顔写真だった。

その中から大久保清が引き抜いたのは、大川美知子(17歳)だった。

大久保清
唐沢富子は偽名だったのか。年も22だなんて言いやがって。

俺はすっかりその気になってたよ。

近頃の娘ってやつは、どうなっているのかねえ

大久保清 連続女性誘拐殺人事件の全貌 その7へつづく
 
 
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