オカメインコの飼い主の寄稿です
私が飼っているのはオカメインコの「ララ」2010年生まれのオス(シナモンパイド)です。
都内の小動物専門のペットショップ(現在は閉店)で 一人餌になったばかりの幼鳥を購入しました。
これはララを飼育する上で私の前に立ちはだかった2つの問題点を改善・克服していった体験談です。
オカメインコ飼育は難しい!初心者あるある問題を改善克服した体験談
オカメインコ飼育の1つめの壁は幼鳥を飼育する難しさです。
ララをお迎えする以前にもオカメインコの幼鳥をお迎えしたことがありますが、その時はまだ羽が生えそろっていない、挿し餌が必要な状態でした。
購入場所はホームセンター内のペットショップでしたが、ショップといっても店員に飼育知識はないので ほとんど飼育アドバイス等がなく、インコ関係の本頼りの飼育が始まりました。
その雛はお迎えして数日は挿し餌を食べて元気にしていましたが、その後次第に食欲がなくなり、衰弱死してしまいました。
家の近所の動物病院を受診しましたが、その獣医師には鳥の専門知識がほとんどなく、栄養剤を出されただけでした。
オカメインコの幼鳥を亡くした経験から、挿し餌を卒業して一人餌になる状態まで成長したヒナを選ぶことにしました。
それと同時にオカメインコの幼鳥飼育については、ヒナを一羽亡くしてしまった経験から、購入場所から考え直すことにしました。
オカメインコ初心者あるある① オカメインコ雛の飼育がむずかしい!
当時、ネット検索で見つけた都内の小動物専門ペットショップには何回か見学に行きました。
そして店内を見学しながら生体の飼育環境や店員の飼育知識を確認しました。
そのお店では一人餌になったオカメインコを販売していて、希望すれば提携している動物病院の有料の健康診断を受けることもできました。
私はそのショップで購入するヒナを決めた後、お迎え前に健康診断(生体代とは別に15000円くらい。オウム病等の検査も含んでいたと思います)を受け、健康に問題がないかどうかを確かめました。
また、お迎え後のかかりつけの病院についても事前に調べておきました。
たくさんの動物病院がありますが その多くは「犬・猫」専門であり、ペットとしてメジャーな小鳥、ハムスター、ウサギなどのエキゾチックアニマルを専門的に見られる動物病院は多くはありません。
しかし幸いなことに近所の動物病院にエキゾチックアニマルの外来があることがわかったので、今後はそこをオカメインコのかかりつけにすることに決めました。
次にやったことは、お迎え後の幼鳥が環境の変化にも耐えられるように配慮することでした。
お迎えして数か月は飼育ケースの中の温度管理と体重のチェックを毎日しました。
寒暖の差に気を付けることと体重をチェックすることで 愛鳥の体調の変化に気づくことができます。
ララはお迎えしてから半月後に体重減少が見られたのですが、すぐにエキゾチックアニマルの外来にかかることができたので そこで適切な処置を受けられました。
オカメインコ育ての最初の半年間は体調管理にとても気をつかいましたが、成鳥になってからは病気は一切せず、12才になったララは今でも元気にしています。
オカメインコ初心者あるある② オカメインコの呼び鳴きがうるさい!
オカメインコあるあるの2つめの問題はオカメインコの呼び鳴き問題です。
無事にすくすくと成長したララですが、成長していくにつれ、私は彼の呼び鳴きに悩まされるようになりました。
ララはオカメインコのオスらしい 明るくて陽気な性格をしています。
人が大好きで、今でも子どものような甘ったれな一面があります。
甘えん坊ゆえに大きな、オカメインコ特有の甲高い声で「ピー!ピー!」と人を呼びます。
ララがまだ小さな頃 私は賃貸アパートの4階に住んでいましたが、アパートの1階からでもララの呼び鳴きの声が聞こえてきたこともあり、この呼び鳴きには悩まされました。
いちばん騒々しく鳴いていた頃は 日中ずっと甲高い声で鳴い続けていたので、こちらの気分が滅入ってしまうこともありましたし、近所から苦情が入るのではないか!?…と心配にもなりました。
そこでインターネットで呼び鳴きについて調べた解決方法を試していくことにしました。
まず、オカメインコが呼び鳴きをしても「無視」まではいきませんが、あわてて相手をしないことにしました。
すぐさま駈け寄ったりすると
…と勘違いしてしまうからです。
呼び鳴きがひどい時はケージに布をかぶせたり、ケージごと別室に移動させたりもしましたが、これらの方法はどちらもあまり効果はありませんでした。
次にアクリルケースを使うことを検討しました。
ケージをアクリルケースに入れて ララの鳴き声が外部に漏れないようにしようと考えたのです。
何点か購入を検討したのですが、高額であったことと 換気が難しいことがネックになり、この方法は見送りました。
そして最終的に考えたことは、呼び鳴きを私が気にしすぎないようにすることでした。
オカメインコは繊細な性格で 飼い主の様子をよく見て、飼い主の気分をよく感じ取っています。
つまり、私がララの呼び鳴きに反応してイライラしてしまうとよけいに不安になって鳴き続けます。
ですから ララが鳴いても普段通りに過ごすことを心がけました。
またケージをリビングの真ん中に置いて、ララが常に飼い主の気配を感じられるようにしました。
ララの呼び鳴きの様子を見ていると、人間の気配がなくなると不安になって鳴くことが分かったからです。
オカメインコの呼び鳴きはしつけではなく安心感・信頼感を与えることで減っていく
普段からララの近くにいて彼の方を見るようにしていると、ララもじっと私の方を見ていることがよくあります。
「飼い主がいつも自分を見ていてくれる」安心感を得られたからなのか、それだけでも呼び鳴きの頻度は減りました。
ただ全く呼び鳴きがなくなったわけではなくて、今も朝になると呼び鳴きをしていることがあります。
人は一方的にオカメインコの鳴き声を「うるさい」と思いますが、呼び鳴きもおしゃべりも鳥のコミュニケーション的な習性です。
オカメインコが呼び鳴きをすることを ある程度までは人間側が受け入れることも大切です。
インコだけでなく全てのペットに通じる話ですが、動物は人間とはまったく違う習性をもつ生き物です。
人間の立場からは受け入れがたい習性でも、動物にとっては「生きる」ために大事な行動であることもあります。
だからこそ、人間が動物(ペット)に合わせて生活することが必要なことも多々あります。
我が家のオカメインコはまもなく13才ですが、ララはいつまでたっても子どものような天真爛漫な性格で、そこがオカメインコの魅力でもあります。
これからオカメインコを飼おうと考えている方は オカメインコの寿命の長さも踏まえ、最期まで責任をもって飼育できるかを熟考してからお迎えすることが大切です。