オカメインコの病院選びでエキゾチックアニマル病院が頼りになった話

オカメインコ

オカメインコの飼い主の寄稿です

我が家の家族、オカメインコ(パール・オス・14歳)のミロちゃんが体調を崩して動かなくなったため、病院に連れて行った時の体験談です。

オカメインコの病院選びでエキゾチックアニマル病院が頼りになった話

オカメインコの病院

それは10月、朝晩は少し肌寒くなり始めた頃のことでした。

寒暖の差が大きくて昼間は30度近くになる日もあったため、エアコンも保温電球ヒーターもまだ使っていませんでした。

ミロちゃんの飼育環境はHOEI465オカメステンレスを610×560×680のアクリルケースに入れています。

昔はミロちゃんをよくカゴの外に出して遊ばせていましたが、12歳を過ぎたくらいからミロちゃん自身が自分からカゴから出てくることが少なくなり、ケージ内で一人まったりと過ごしていることが多くなっていました。

そんなミロちゃんがその日の夜に、いつもと違う鳴き方をしていたのです。

何かあったのか!?と思ってしばらく観察していると…ソワソワ動き「ヒャー」と鳴きながら 止まり木とカゴの柵部分とを行き来していました。

すると次第に柵をくちばしで噛んでいた力が弱まり、徐々にカゴの下の方へとずるずると滑り落ちるように降りていったかと思うと、カゴの床にうずくまったまま動かなくなりました。

どうしたの?これは何かの病気!?

驚いた私はひとまず普段生活している大きな鳥かごから、移動用のキャリーケージにミロちゃんを移しました。

止まり木に止まっていられるだけの力がないように見えたので 落下やオカメパニックによる怪我を予防するためです。

キャリーをアクリルケースに入れ、保温電球ヒーターをカゴに設置し、内部温度がサーモスタットを使って28度に保てるようにしました。

それから、エサの減り具合や糞の状態を確認しました。

以前から体調が悪くなっていたのならエサを食べていなかったり、糞の状態も違ってくると思うのですが、糞はいつも通りで変わった様子はなく、エサも適量を食べてる様子でした。

キャリーに入れて保温を続け、しばらく観察していると、床でうずくまっていたミロちゃんがゆっくりと動き 止まり木に移動しました。

温かくしたから動けるようになったのかな。元気ではないが、緊急事態という感じもしないな。

そう判断した私は、翌日にミロちゃんを病院に連れて行くことにしました。




近くに小鳥の病院がない!オカメインコの受診をどうしたものか?と思っていたら…

オカメインコの病院

私はこれまでにも何羽ものインコを飼ってきましたが、鳥を診てくれる獣医さんが近くにいませんでした。

その当時は緊急事態で病院に連れていくにも「少しならインコも診られる」と言ってくれた病院に連れて行くしかない状況でした。

しかし、歴代のインコたちはそこでは詳しい検査まではしてもらえず 結局原因も分からず、助けられなかった経験を何度もしてきました。

今回もまた…と 半分諦めながら鳥を診られる動物病院をネットで調べてみると なんと家から15分の場所に、2年前から開院している動物病院があることがわかりました。

その先生はエキゾチックアニマル(犬・猫以外の生き物)を専門としている獣医さんで、ネットの情報や口コミを見てみると 『鳥類も診ます』ではなく『鳥類を診られます』と明記していたので、

この病院なら、安心してミロちゃんを連れて行ける!

…と思い受診することに決めました。

翌日のミロちゃんは昨晩よりは体調は良さそうにしていましたが、絶食便のような緑色がかったフンをしていたので、

これはエサを食べていないのかも!?

…と心配になり、急いでその病院へ向かいました。




オカメインコをエキゾチックアニマル病院に連れて行った結果…

オカメインコの病院

動物病院の待合には他の動物もいると考えて、ミロちゃんが怖がらないように手さげ袋にキャリーを入れました。

タオルで上側を覆って周囲の様子が見えないようにし、たまに隙間から覗いて、声をかけて安心させるようにしました。

獣医さんによっては「普段の飼育状態を見たい」と言われるので、普段の鳥かごの写真を携帯で撮り、糞の検査をしてもらう為にゲージ内の糞はそのままにして行きました。

体重測定…90g
フンの検査…それほど色も悪くないし、細菌も見つからず 特に悪いものはない
レントゲン撮影…骨に異常なし。異物を飲み込んだ形跡もなし。そのうに餌が入っている。

いろいろと検査をしましたが原因が特定できませんでした。

少し前から体調が悪くなっていたなら、体重も減っているはずなのだけど…この子は正常だし エサもしっかり食べてるね。だけどフンが少し水っぽいな。
普段から水をいっぱい飲みながらペレットを食べてるので、フンは昔からこんな感じなんです。

昔からなら腎臓が悪いってこともなさそうだね。そもそも持病があって腎臓が悪い子は14歳まで長生きできないと思うな。あと考えられるとしたら…何かの中毒になってるかもしれない。血液検査をすれば何の中毒か分かるけど、血液量の少ない小鳥の血を抜くのはリスクが高いので、できればそれはしない方がいいのだけれど。中毒と聞いて、何か思い当たる原因はありますか?

最近この子はほとんどカゴの外に出ていないんです。エサもペレットと小松菜、たまに塩土をかじってるくらいで 中毒になるようなものを口にしていないんですよね…。鳥かごも銀メッキではなく、ステンレス製にしていますし。
確かにフンの色合いも中毒になってたらもっと鮮やかな緑になるけど、そこまでではないんだよね。
近頃急に寒くなってきたのが原因で体調崩したということも考えられますか?
それはあるかもしれないね。最近は寒暖の差が大きかったですからね。ただ何かの中毒になってるといけないから、副作用のない薬を5日分出しておきます。それでひとまず様子をみましょうか。

そして獣医師からは以下のアドバイスを受けました。

室温を30度に設定してあげること
30度を超えると熱中症になることもあるので、サーモスタットで温度調整すること
毎日、糞の状態とエサの減り方、インコの様子が昨日より元気になっているのかをチェックすること
もし昨日と比べて悪いと思ったなら、すぐに病院に電話すること




オカメインコの動物病院代

オカメインコの病院

これは その時の病院の診療明細書です。

初診料…¥1,000
糞便検査…¥500
X線検査…¥2,500
薬代(合計)…¥1,210
合計¥5,210(税抜き)




オカメインコのミロちゃんのその後は?

オカメインコの病院

家に帰ってからは 慣れないお出かけと診察で疲れていたのか、ミロちゃんはウトウトしていました。

先生に言われた通り温度を30度にキープして、後ろ髪を引かれる思いでしたが 私は仕事に行かなければなりませんでした。

仕事が終わって急いで帰宅すると、朝はあまり鳴いていなかったミロちゃんが元気よく鳴いています。

エサを食べてるかチェックすると、少しでしたが減っていて、フンも普通の色に戻っていました。

その後薬は毎日与えて様子を見ていると、フンの状態も元に戻ってきて、エサもモリモリ食べるようになってきました。

元気になってくると小さなキャリーに入っているのではストレスが溜まりそうだったので 薬が終わった時点でいつもの鳥かごに戻しました。

病院からは体調が回復しない場合は再診するよう言われていたのですが、幸いなことに問題なく回復に向かいました。

季節の変わり目の寒暖の差が原因で体調不良となっていたようで、大きな病気ではなくてホッと胸をなでおろしました。

今回のことで 常にアンテナを張って鳥を診られる獣医さんを見つけておくことの大切さが身に沁みました。

もうすぐ15歳のミロちゃんは毎日下手くそなミッキーマウスマーチを歌ってくれて、エサもモリモリ食べて元気に過ごしています。




オカメインコが病気にならないように飼い主が配慮できる3つのポイント

オカメインコの病院

普段から鳥かごの掃除はマメにする

不潔な飼育環境は様々な病気の原因にもなります。

また糞の状態を見る事でインコの健康状態を確認する事もできますので、毎日ケージの掃除をするのが理想的です。

特に季節の変わり目の寒暖の差に気を遣う

季節の変わり目に急激に冷え込んだりすると体調を崩しますので、寒暖の差に目を光らせてください。

それには最高・最低温度計を活用するに限ります。

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中毒に気を付けて!放鳥時のインコは意外と色々なものを口に入れている…

金属中毒(特に鉛は注意!)、チョコレート、観葉植物、タバコの煙などは オカメインコの中毒を引き起こします。

鳥かごの中や放鳥中に危険なものに触れていないか注意してください。

銀メッキの鳥カゴ(ごく一般的なケージ)が古くなってくるとはく離したメッキが口に入って食べてしまうことが多くあり、中毒を起こすことがあります。

そういったリスクを軽減するには、オカメインコには465サイズのステンレス製のケージの使用がおすすめです。

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オカメインコが体調不良や病気になる原因となるものは数多くありますが、飼い主さんが少し気を付けてあげることで事故や中毒を未然に防ぐことが可能です。

日頃から鳥の様子をよく観察して早く異変に気付く、あるいは病気にさせない努力を惜しまないことが、大切な家族と長く一緒に過ごせる「基本のき」になります。