ご縁があってオカメインコをお迎えすることになった我が家には、先住の文鳥が2羽いました。
縄張り意識が強く、時には自分よりも大きな相手へ攻撃をしかけることもある文鳥とは正反対な、非常に臆病なオカメインコ。
群れのような状態で暮らしている文鳥たちのもとへ、新しく種類の違う小鳥が加わる状況でした。
オカメインコはパニックを起こしやすい子が多いとのことで、小鳥たちの距離感の掴み方をどうしたらいいか計りかねていました。
しかしオカメインコの雛はお迎え当初はプラケースでの暮らしになるため、
…と、私は楽観的にお迎え当日を迎えてしまいました。
オカメインコと文鳥は一緒に飼える?同居できる?相性は?放鳥は?
その後にお迎えしたオカメインコの健康診断も終わり、新しい家族を文鳥たちに紹介する日がやってきました。
文鳥のケージの近くにオカメインコのケージを準備していたのですが、文鳥たちが見えないような位置でプラケース暮らしだったオカメインコは、文鳥との対面はまだでした。
当時オカメインコは挿し餌が終わっておらず、飛ぶ練習もまだ始まっていなかったので、手の中にいる子を文鳥の鳥かごに近づけ紹介します。
すると、文鳥は警戒心MAXで警戒鳴きをしてしまい、オカメインコは怯えて手の中でバタバタ。
思った以上に双方混乱してしまったため、近くで対面するには早すぎた…と猛省しました。
3羽の上手な距離感を掴むため段階を踏んで慣れてもらうことに
このままケージ暮らしが始まった場合、文鳥もオカメインコも緊張しっぱなしで常にストレスを感じる毎日になってしまいます。
私はいくつかの段階に分けて、小鳥たちにお互いが「お隣さん」であると認識してもらえるようにしました。
放鳥した文鳥の視界にオカメインコを入れてみる
1段階目は、まずお互いを視界にいれるところからにしました。
普段は離れて生活してもらって、文鳥が鳥かごから出て自由行動をしている時にオカメインコが見えるようにしました。
その際、オカメインコも文鳥が見えているはずです。
初めて見るものにはあまり近寄らない習性を利用し、急激な接近を避けられるようにしました。
この段階の時、文鳥たちは私に留まりながら時折オカメインコのプラケースを観察しているような様子がありました。
これを、1週間ほど続けました。
文鳥のケージから少し離れた場所にオカメインコのプラケースを置く
次に、文鳥のケージの近くにプラケースをお引越しし、文鳥の普段見えている風景に、オカメインコが加わりました。
すぐ隣に置くのではなく、少し離れた場所に置いてみました。
お引越ししてすぐの時はお互いにちょっとビクビクするような様子がありましたが、距離が少し離れているので対面時ほどパニックにはなりませんでした。
この距離を、3日間ほど維持してみました。
文鳥のケージの隣に置いたオカメインコのケージにプラケースを入れる
次に、オカメインコケージの中にプラケースを入れました。
上記の段階より距離はかなり近づいています。
鳥かごの中にプラケースを入れるのは、オカメインコにケージに慣れてもらう意味合いもありました。
この時も、お引越ししてすぐは双方ともちょっと緊張しておりましたが、少し経つと落ち着いて過ごせていました。
オカメインコがケージに慣れ、プラケースから卒業できるようになれば、この段階は終了です。
2週間の根回し後にオカメインコがプラケースから卒業させてみたら…
いよいよ最終段階、オカメインコをケージにお引越しです。
最初の段階から約2週間ほどかけて慣れてもらったので、とてもスムーズにお引越しができました。
文鳥もオカメインコも、お互いが隣にいてもいつもと変わらない様子で生活できています。
多頭飼いで大切なのはケージの配置・安全性の確保・放鳥のやり方
鳥かごやプラケースの位置を工夫することで、3羽はお互いに徐々に警戒心を解き、放鳥時視界に入る→ケージの中からの視界に入る→お隣さんになるといった具合に、だんだんと慣れていくことができたように思います。
また、ケージ内の安全性を保証することで、鳥かごやプラケースが小鳥にとって安全基地となる役割も果たせており、小鳥たちの警戒心を和らげることに一役買ったのではないかと考えます。
先住の文鳥を放鳥しプラケースのオカメインコの存在を確かめてもらったことで、まずは先住のペースで距離感を確認することができたのではないかと思います。
初対面の時には私のミスで散々だった彼らですが、今では良きお隣さんとしてお互いのびのびと生活しています。
ケージは変わらず隣同士で、放鳥時にはそれぞれの鳥かごの上に乗ったりして慣れている様子です。
しかし、あくまでオカメインコと文鳥。種類が違うということを忘れてはいけません。
文鳥は喧嘩の際には相手の小鳥が怪我をするほど激しい攻撃をすることもありますし、オカメインコも温厚といえど、止まり木が削れるほど噛む力が強いです。
生育環境や双方の性格によってはとっても仲良くなれることもあるかもしれませんが、うちでは雛の頃から一緒に育っているわけではないので、安全性を考慮し文鳥とオカメインコを一緒に放鳥するということはしていません。
万が一のことを考え、文鳥とオカメインコは一定の距離感を保った関係性にあります。
しかし、ケージ越しに文鳥を目で追ったりしたり、飼い主に可愛がられる文鳥に嫉妬するオカメインコや、気まぐれにオカメインコに向かって歌ったりする文鳥の様子を見られるので、鳥かご越しのお隣さん同士の交流もとてもかわいらしくて癒されています。