ネクトンsは、小鳥用にビタミンやミネラルを配合した水溶性栄養補助食品(サプリメント)です。
食餌の1日量の70%以上を「総合栄養食」と表示されたペレットを食べていればマルチビタミン剤は不要ですが、シード食メインの鳥たちはシードだけだとどうしても慢性的に栄養失調になるため、マルチビタミン系のサプリメントが必要です。
ネクトンSを餌にふりかける与え方と保存方法!冷蔵庫冷凍庫はNG
ビタミンAやDはシードにはまったく含まれませんから、アワ・ひえ・カナリーシードなどの混合シード(種子餌)を食べている場合は どうしても栄養素が偏ったり不足してしまうことがあります。
そんな時にはシードだけでは摂れない微量栄養素を補うために、マルチビタミンサプリを与えます。
特に知名度が高くユーザーが多いのはドイツ製の鳥用サプリメントの「ネクトンS」です。
ネクトンsの与え方は、飲み水に溶かす、または餌にふりかけるかのどちらかです。
野菜にネクトンSをふりかけると確実に鳥の口に入る
うちではネクトンsを餌にふりかける使い方をしていました。
ただ、乾燥した餌へパラッとネクトンの粉末をふりかけるだけではほとんどが下に落ちてしまうので 食べ残されます。
それでは鳥の口に入らないことが多く、与えている意味がないので、確実にサプリメントを摂取させるために、野菜にまぶして食べさせたりもしていました。
シードに霧吹きしてネクトンSをふりかけると確実に鳥の口に入る
シードに軽く霧吹きして、ネクトンSをふりかけます。
野菜にしてもシードにしても、乾いたところにサラリとふりかけるのでは、ほとんど鳥の口に入らないで廃棄になりますので、霧吹きをしたところにネクトンSをかけています。
霧吹きといってもびっしょり濡らしてしまっては季節によってはアウトですので、マイクロミストの霧吹きを使って、ほんのわずかに湿り気を与える程度にしています。
マイクロミスト霧吹きを使わないと餌が濡れすぎるので注意してください。
ちなみにうちのはカインズブランドのミストです。
※真似してやってみようと思う方は、あくまで飼い主さんの自己責任でお願いします。
ネクトンSの保存方法は開封後なるべく早く使い切るか 〇ヶ月経ったら廃棄すべし
ネクトンSは粉末なので、開封すると湿気たり 変色したりがけっこう早いです。
当然のことながらラージサイズの方がコストパフォーマンスは高い(割安)ですが、羽数に合った小さいサイズを購入して早めに使い切ることが大事です。
食品は開封後早めに使い切るのが基本
人間の食品も一度開封してしまったら早めに使い切るのが基本ですよね。
例えば、冷蔵庫に入れたままのドレッシングとか焼肉のたれとかを「賞味期限までまだあるから大丈夫」という人がよくいますけれども…それは間違いです。
賞味期限とは開封前のもの。そして開封後は概ねひと月以内くらいに使い切る…が一般常識的前提です。
開封後だいぶ時間がたったものを食べたからといって必ずしもお腹を壊すわけではないので、気にしない人が多いですが、食品にはどの商品にも例外なく「開封後はお早めにお召し上がりください」と記載されている…つまり開封した途端に記載されている賞味期限は無効です。
これはネクトンSも全く同じこと。ビタミン系は食品よりもずっと劣化が早いです。
サプリメントの保存は常温で
一般的な人間用のサプリメントに関していうと、保存に好ましいのは気温で15~30℃、湿度40~60%…いわゆる「常温」です。
要は、直射日光や急激な温度・湿度変化がない冷暗所に保管するのが望ましいわけです。
ネクトンSを冷蔵庫に入れてはいけない!結露で変質する
鳥用サプリメントのネクトンSもまったく同様で、湿気の少ない冷暗所に保管することになっています。
その理由は、冷蔵庫でも冷凍庫でも毎日出し入れするうちに結露しやすいからです。
開封したてのネクトンの黒い粒はカビではないですが、冷蔵庫からの出し入れを繰り返しながら結露して変質したら 本物のカビが生えることがあります。
ネクトンの黒い粒はカビではなく、吸湿すると成分が反応して黒くなります。小さい穴を開けるだけでは吸湿は防げません。特に冷蔵庫から出し入れすると結露します。吸湿を防ぐには容器毎完全に密封して大きな乾燥剤を入れる必要があります。その他分包タイプもあります。https://t.co/ClXW7uWisy
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 26, 2020
ネクトンSの冷凍庫保存もおすすめしない!
ネクトンSの冷凍庫保存もおすすめしません。
冷凍することでどのくらいの成分や働きが損なわれるかはわかりませんが、愛鳥の健康維持のために栄養補助食品を与える「本質」を考えれば、食品はフレッシュなうちに与え切るのがベストに決まっています。
こわれやすくてデリケートな微量栄養素ならなおさら。
全てのものは古くなれば劣化する…これが真理です。
ビタミン類は光に当たるだけでも簡単に壊れてしまうもの
ネクトンSを開封したら、理想としては開封後1ヶ月前後で使い切るのが理想的です。遅くても2ヶ月以内。
基本的にビタミン類は光に弱いものです。
特にビタミンB群の一部は光に当たると分解されてしまいます。
言うまでもないですが、ビタミンBが失われたネクトンSを与え続けても、鳥の脚気は治りません。
インコの脚気は粟玉で起こる!粟玉だけで育てられた雛の末路とは!?
ビタミンに「光」はご法度だから、遮光するためにネクトンSも茶色い遮光ビンに入れられているのです。
本当に「もったいない」のはお金ではなく、本来の栄養素、そして愛鳥の健康を損なうことではないでしょうか。
自分が設定したデッドライン(消費期限)に達したら、残りは潔く廃棄する。
価値観は人それぞれですが、私はこの方法 を強くおすすめします。
ネクトン製品の正しい保存方法:ネクトンS・ネクトンbio(ビオチン)共通
ネクトン社のサプリメントは遮光プラスチック容器に入り、気密性の高いフタで密封されている。開封しなければ2年くらいの消費期限があるが、開封後はフタをしっかり閉めて、冷暗所に保存する必要がある。
ネクトンに含まれるビタミン類にはデリケートな成分があり、高湿度だと吸湿したり、変色したり、固まったりすることがある。それを回避するには密閉できる蓋つきの容器で保存すること。
密閉容器にネクトンの容器とともに吸湿剤を入れてフタをし、直射日光に当たらず、高温にならない場所で保存する。
冷蔵庫での保管は厳禁!ネクトンSはもちろん、特にネクトンbio(ビオチン)は絶対に冷蔵庫に入れないこと。
ネクトンの保存方法は、いろいろ試行錯誤しましたが、シリカゲルが最強だと思いました。冷蔵庫に入れてたらひと月でカビたので、密閉容器に食品用シリカゲル5グラムを4個と一緒に入れて冷暗所保存にしたところ、カビの発生はなく、さらさらした状態のままでした。シリカゲルはまめに交換しています。bioも同じ方法で大丈夫でした(ネクトンSの口コミより)
シード食のインコにおすすめのマルチビタミンサプリメントおすすめ3選
ここではタイプが異なる小鳥用のマルチビタミンサプリメントを3種紹介します。
小鳥用マルチビタミンは粉末タイプが多いですが、粉末の湿気対策に困っている人は、液状のマルチビタミン剤を試してみるといいでしょう。
ネクトンS
1歳未満のセキセイインコのクチバシがかなり伸びてきて、これ以上になったら切らなくてはいけないかも?と思い、自然に落ちることはないのか検索していたら、栄養不足でくちばしが軟化して削れなくなってくることがわかりました。餌はシードなので栄養が足りないのだと思い、ネクトンSを購入。飲ませ始めてから10日ほどで伸びてクチバシの先端が白くなっていた部分がきれいに取れました。そうなるだろうと口コミで知っていましたが、本当に取れたので驚きました。他のインコたちもネクトンSを上げるようになってからろう膜が色鮮やかになったので、性別の判定ができるようになり、びっくりです。
我が家のセキセイインコはネクトンSを5年愛用しています。一度切らしてしまったことがあったのですが、急に元気がなくなって羽色が薄くなってきたので切らしてはいけない!とあわてて購入。シードに青菜だけでは栄養が足りないと痛感しました。
シードだけでは必要な栄養が4割しか摂れないと、小鳥の病院の先生から教わりました。ドイツでは愛鳥家のほとんどがシード食を選んでいて、与えるシードの種類がとても多いそうです。野生ではシードを12種類も食べているとのことで、日本のシードだけでは栄養が足りないのが当たり前だとわかり、ネクトンSを加えています。
鳥類総合ビタミン バードサプリS
小分け包装されていて、日本製で安心です。着色もネクトンより少ないです。
同商品のボトル版もあります。
ベタファーム マルチベット 液体総合栄養剤(ビタミン&ミネラル)
オーストラリア原産のセキセイインコに使うので、ベタファーム社(オーストラリア)がイイと思いました。コスパもいいです。
以前使っていた粉末サプリは固まったり変色したりしていたので、液体サプリを選びました。セキセイインコなのでオーストラリアで作られたビタミンなら安心かなと思って使っています。
換羽期は、これの代わりにネクトンバイオを与えると良いと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 26, 2020