松本清張ドラマ2017「誤差」ネタバレと感想!ラスト30分の大どんでん返しに注目のサスペンス!

5/10放送の松本清張ドラマ「誤差」を観ました。

超面白かったです。自分の中では☆5つ。

ラスト30分の急展開と大どんでん返しに、ネタバレを読んでない方は手に汗を握りながら観ていたのではないかと思います^^

松本清張の原作は短編なので登場人物も進行もとてもシンプルなのですが、

 
ドラマ用に登場人物を増やし、互いの絡み合いを複雑にしたドラマは、結末を知っている人でもとても楽しめたはず。

ここに感想を兼ねて、ドラマのネタバレを書いておきます。

ドラマを見るまで知りたくない!という方は、スルーしてください。

松本清張ドラマ2017「誤差」あらすじとネタバレ

山梨県にある温泉宿「川田屋」で、ある夜、安西澄子(田中美奈子)の絞殺体が 宿泊していた離れで発見される。

山梨県警の山岡慶一郎(村上弘明)は、部下の伊崎美里(剛力彩芽)と共に現場へ急行。

身元がわかるものは一切残されていなかったが、金品は手つかずのまま。

女将の川田沙織(水沢アキ)によると、澄子は4日前から夫の忠夫と一週間滞在する予定だったが、忠夫は仕事が入り昨日合流したばかり。

今日は忠夫のみ一旦外出。

戻ったあと「家内はよく眠ってるから、そっとしておいてほしい」と連絡を入れて再び外出してしまったという。

なぜか担当仲居の鵜飼理沙子(齋藤めぐみ)の姿も見当たらない。

一方、澄子を解剖した法医学教授・立花亮介(陣内孝則)は、吉川線(被害者の首に見られるひっかき傷)と呼ばれる傷を発見するが、その傷に気になる点を見つける。

山岡と美里が湯治客全員を聴取すると、ファーコートを着た怪しい女性を目撃したとの情報が。

また宿帳に書かれた安西夫妻の住所と氏名はデタラメだと判明。

安西夫婦は…、ファーコートの女性は、誰なのか?

そして一連のニュースを東京の街角のモニターで見つめる謎の女(松下由樹)の正体は?

そんな中、理沙子の遺体が発見され 事件はさらに混迷していく――。

温泉宿で起きた殺人!不倫関係の男の正体は!?…事件のからくりを紐解くべく捜査を進める三人が、事象をありのままに見つめることの困難さを強烈に突きつけます。

「死亡推定時刻の“ズレ”」…そのズレが、ヒトの考えに都合の良い理解可能な結論を導き出す危うさ…!

人間心理に根差した、まさに予測不能の本格サスペンスに挑みます。

引用:テレビ東京公式サイト


引用:テレビ東京公式サイト

 
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話を複雑怪奇にしていたひとクセある登場人物たち


 

街角のモニターに見入る謎の女の正体

松下由樹さん扮する「街角のモニターに見入る謎の女」の正体は、被害者の女性(添島千鶴子)の連れの男・竹田宗一の妻、竹田琴乃です。

琴乃は夫の宗一が、千鶴子と不倫関係にあることを知っていました。

そして宗一の大阪出張から塩川温泉までの足取りを尾行し、竹田が本屋へ出かけたすきに、千鶴子と話し合いの場を持ちます。

「主人を返してください。私のためにも子どものためにも…」と 琴乃は千鶴子に詰め寄り、押し問答の末、千鶴子は竹田と別れることを決意します。

千鶴子はクラブのママですが派手な感じはなく、心から竹田を愛してしまっている女性で、生真面目過ぎる竹田自身が不倫に悩んでいることを知っていたから、彼をこれ以上苦しめないために 別れを決意したのです。

決着がついた琴乃はそのまま東京の自宅に戻りますが、通りかかった街角のモニターで、昨日行ってきたばかりの温泉宿での事件をたまたま見かけ、唖然とする・・・それが予告編にもあった場面です。

ファーコートを着た謎の女の正体

ドラマ内ではファーコートを着た女性は二人いました。

一人は千鶴子の店のスタッフ、岩渕静香。

静香は千鶴子と竹田の間柄を周囲に知られないようにする役割を担っていた女性です。

身近で彼らを見ていたために、千鶴子が本当に竹田のことを愛していたことを知る人物でした。

静香がファーコートを着ている場面を見たときに、おおっ!と思ったんですが、本物のファーコートの女は、竹田琴乃でした。

琴乃は夫の尾行をして川田屋に到着し、外から離れの様子をうかがっているところを、宿泊客に見られてしまいました。

それで宿泊客は「夕べ ファーコートを着た女が 松の間の様子をうかがっていた」と証言したのです。

夫が自宅で命を絶ったのを発見したときに、琴乃は自分のせいで竹田と千鶴子を不幸にしてしまったと考えます

千鶴子が別れ話を持ち出したので夫が逆上し、千鶴子に手をかけてしまったのではないかと思い込んでいたのです。

そして包丁を取り出してあわや!のところを、山岡刑事に止められます。

「あなたがいなくなったら、息子さんはどうなるんだ!父親と母親に先立たれた息子さんは、どうやって生きていったらいいんだ?息子さんのために生きなさい!」と熱く語るわけですよ、例のごとく^^

信用金庫の融資係はどんな役どころだったか

信用金庫の融資係の滝沢和之は千鶴子の店の出資者で、千鶴子に惚れていて高価なものをプレゼントしたりするパトロンのような役でした。

一介の銀行員にそんなお金の余裕があるわけないですよね・・・融資係という立場を利用して、横領したお金を千鶴子に貢いでいたのです。

でも千鶴子の方は、それになびくことはなく、「滝沢さんはあくまでもビジネスパートナーです」というスタンスを崩しませんでした。

滝沢が千鶴子にプレゼントした高級ポーチから、安西澄子の本名が添島千鶴子だと判明するので、滝沢はそこそこ重要な役どころでしたね。

竹田宗一が最後に千鶴子との思い出の店を訪れたときにちょうど 山岡刑事が滝沢を取り押さえるすったもんだに遭遇し、山岡刑事は竹田を不審に思い追いかけるのですが、逃げられてしまいます。

その時にはその逃げた男が竹田だとは知りませんでしたが、竹田を解剖して推定時刻が判明したときに、やはりあの時に逃げた男は竹田宗一だったのだと山岡刑事は悟ります。

あの取り逃しの後に竹田は命を絶ってしまったので、「あのときに竹田を取り押さえることができていたら!」と 山岡は後々とても後悔する結果になってしまいます。
 
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で、ドラマ「誤差」の真犯人と衝撃のラストは・・・

このドラマの真犯人はラスト15分くらいまで出てこなかったですね。

だからまさに最後に大どんでん返しがあったわけです。

原作もそんな流れですから、この部分はわりと原作に忠実に描かれていました。

被害者は二人とも同一犯の仕業によるものだった

で、真犯人は川田屋の客の一人で、ルポライターの大村です。

大村が安西澄子(添島千鶴子)と仲居の理沙子の二人を手にかけました。

大村は、本屋に買い物に行く竹田を千鶴子が見送るところを、たまたま通りかかって見ていたんですね。

竹田が去ったところに、今度は竹田の妻の琴乃が現れて「お話があります」と詰め寄り、離れの中で二人で何やら話す様子までずっと見ています。

元々、川田屋の従業員も宿泊客も、安西夫婦が本物の夫婦ではないだろう、不倫関係だろうということにうすうす気づいていましたから、大村も琴乃という女性の登場で、やはり安西夫婦は不倫関係だと確信します。

女性二人の話し合いが終わり、竹田の妻琴乃が帰った後、大村は千鶴子に関係を迫ろうと詰め寄りますが、激しく抵抗されたために浴衣の帯を彼女の首に回し・・・犯行に及んだのです。

その一部始終を、仲居の理沙子が、塀の節穴から覗き見していました。

この目は、仲居の理沙子の覗き見の目だったんですね。

仲居の理沙子はなぜ警察に通報しなかった?

覗き見の節穴の足元にはちょうどバラが植えられており、覗き見したときに理沙子はバラのとげで足首にひっかき傷を負っているのですが、犯行現場を目撃したショックの方が大きくて、本人はその痛みに全く気付いていない様子でした。

でもこのバラのとげによる傷のおかげで、松の間をのぞける節穴の存在も、そこから理沙子が犯行の一部始終を目撃したであろう…という推測も生まれます。

なぜ理沙子はその場で通報しなかったのか?

それは理沙子と大村が男女の関係にあったから。

この後 理沙子は大村にすべて見たことを話して詰め寄りますが、大村の方は「お前さえ黙ってくれていたら大丈夫」なんてことをぬけぬけとぬかします。

全く悪びれてない大村に対し理沙子は「いやよ。あんたは私を裏切ったじゃない!あたしという者がありながら、あんな女と!」

そんなこんなで掴み合いをしたときに、理沙子は大村の腕をひっかいてしまいます。

後にこの時の大村の皮膚痕が理沙子の爪の間から発見され、これが事件解決の糸口につながります。

「それじゃあしょうがないなあ」と大村はその場にあった石で理沙子の頭部を殴打し、崖から転落させます。

そもそも山岡刑事は、はじめからこの2件の犯行を、同一犯のものと考えていたんですね。

となると理沙子の件も竹田の犯行と考えるのが妥当ではあるのですが、竹田には理沙子が犯人につけたひっかき傷がなかったのです。

ということは、竹田は理沙子の件にも関与していないと考えられるわけです。

ところが法医学者の立花医師の出した犯行推定時刻(16:45~17:15)が最大のネックになっていたのです。

このままでは、千鶴子と理沙子の犯行、どちらが先なのかがわからない。

千鶴子に対する凶行を目撃したから理沙子も被害者になったという推理が、推定時刻のせいで証明できない壁にぶち当たります。

推定時刻の誤差はなぜ起こったのか?

竹田が真犯人ではないとすると、なぜ彼は自ら命を絶ったのか?

これは「誤差」の原作のネタバレにも書いたのですが、生真面目すぎる竹田の性格から、千鶴子の件や不倫関係のこと、警察での取り調べや 自分に容疑がかかるかもしれない・・・などのことが彼の中で耐え切れなくなったのです。

山岡刑事自身、最後の最後まで竹田宗一の遺書がどうもしっくりこないのです。

読めば読むほど、大切なことが抜け落ちているような気がする。書いていない、どこにも!「千鶴子に手をかけた」ということが。

生真面目な人間なら、不倫して、その相手が絶命しているのを放置して逃げてしまったことだけで、やりきれないほどの罪を背負うだろう。

もし警察に通報し、事件が発覚したら、不倫が公になり、犯罪の疑いもかけられる。そうなったら身の破滅は逃れられない。家族も仕事も失うことになる。

そう考えたときに、竹田は冷静な判断ができなかった・・・。

竹田は家族も千鶴子も真剣に愛していたから、一度は逃げたものの、結局選んだのはこの世との別れだった。

山岡らはそう推測しました。

竹田が書店から戻ったのが16:30 再び出かけたのが17:30

その間わずか40分…別れ話から犯行まで、短すぎることがおかしい・・・だから、千鶴子は竹田が書店から戻る前に、亡くなっていたのかもしれない。

でもそうなると、立花先生が出した推定時刻(16:45~17:15)とは食い違ってしまう。

ここで推定時刻に関して、ラストで立花は自分の読みが間違っていたことを打ち明け、認めます。

【立花】わたしは解剖の時 添島千鶴子さんに、1点だけ違和感を覚えていたんです。傷の乾燥です。
吉川線の傷が乾燥し、褐色になり、硬くなっていることが気になりました。
わたしはあの時、彼女が亡くなってからの経過が5時間といいました。
でも・・・それ以上経過している気がしたんです。
経過6~7時間の可能性もあると。

・・・ということは、推定時刻は少しさかのぼって、15時から16時ということでしょうか?

【立花】そういうことです。体温や硬直状態など、あらゆる角度から割り出した推定時刻を、傷の乾燥ひとつでくつがえすことができませんでした。すいませんでした。
【山岡】どんなに科学が進歩しても、推定時刻が周囲の環境に大きく影響される以上、正確に言い当てることは不可能だ。
その結果、「誤差」というものは どうしても生じてしまうものらしい。

推定時刻は、大きく幅を持たせればほぼ間違いない。
だがそれだけ、捜査に役立つ情報としては弱くなる。
だから立花先生は、敢えてできる限り絞り込もうとしてくれたんだ。

【立花】そういうの要りません、今は。(←立花医師の決まり文句)

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