【NHKスペシャル】栗原はるみのひとり時間を豊かにする人生レシピ

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NHKスペシャル「悲しみを癒やす人生レシピ 栗原はるみの”ひとりごはん”」2024年12月15日放送。

料理家・栗原はるみさんが、最愛の夫との死別後、深い喪失感を抱えながらも「ひとりごはんのレシピ作り」を通じて、前を向いて生きる力を見出していく感動の記録が描かれました。

多くの方が経験する1人暮らしや大切な人との別れ。そんな時、私たちの心を癒し、支えてくれるのが「料理」なのだと、この番組は教えてくれます。栗原さんは、自身の経験から編み出した1人分のレシピと共に、料理を通じて人生を前向きに生きるヒントを私たちに示してくれています。

この記事では、NHKスペシャルで紹介された栗原はるみさんの体験と知恵を通じて、1人でも豊かな食卓を作り、料理で心を癒やしながら自分らしく生きる方法をご紹介します。

毎日の料理から見出す、新しい生きがい
1人分の食事を特別な時間に変える工夫
心を癒やす栗原さんオリジナルレシピの数々
料理を通じて取り戻す、前を向く力

大切な人を失った方々の心の支えともなる、温かな知恵の数々です。NHKスペシャルで描かれた、栗原はるみさんの心温まる「人生レシピ」をぜひ参考にしてみてください。

もくじ

夫との別れと新たな人生の始まり

料理家として年間400品以上のレシピを生み出してきた栗原はるみさん。5年前に最愛の夫を亡くし、深い喪失感を抱えながらも、「ひとりごはんのレシピ作り」という新たな挑戦を通じて、前を向いて生きる力を見出していきました。

最愛の夫との別れが教えてくれたこと

半世紀近く連れ添った夫・玲児さんとの突然の別れ。その悲しみについて、栗原さんはこう語ります。

どれだけ泣いたか分かんないんですよ。なかなか元気が出ないのが、困りますね。

悲しみを乗り越えるためのレシピ作り

深い喪失感の中で、栗原さんが見出したのは「ひとりごはんのレシピ作り」という新たな使命でした。

やっぱり元気になりたい。楽しくなるように考える。1人の生活を豊かにするための料理。

新たな挑戦への一歩

以下のような思いを込めて、栗原さんは1人分のレシピ開発に取り組み始めました。

1人でも豊かな食卓を作れること
残り物を活用した効率的な調理法
手軽さと美味しさの両立

これらの要素は、単身者だけでなく、大切な人を失った方々の心も癒すレシピとなっています。

丁寧な暮らしから生まれる1人の日常

都内の閑静な住宅街で1人暮らしを始めた栗原はるみさん。毎日1リットルの牛乳を飲むことから始まる規則正しい生活の中で、料理家として培った経験を活かしながら、豊かな1人暮らしのコツを見出していきます。

朝から始まる健康的な生活習慣

栗原さんは毎朝、冷えた牛乳を飲むことから1日を始めます。

冷たいと体調悪いときに飲めない。暖かいと飲めるでしょう?それで自分で「大丈夫かな」って、自分の中で確かめてる感じ。

料理家としての日々の仕事と一人暮らしならではの工夫

1990年代、専業主婦だった栗原さんはレシピ本を次々に発表し、独創的で再現性の高いレシピで人気料理家となりました。これまでに考案してきたレシピは2万品にも及びます。

その多くは家族で楽しむための料理でしたが、現在は違う視点でレシピ作りに取り組んでいます。

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栗原さんが実践している1人暮らしの知恵には以下のようなものがあります。

冷凍ご飯の美味しい解凍方法
残り物を活用した一品料理の作り方
1人分の調理に適した食材の保存方法

これらの工夫は、単に効率的なだけでなく、1人の食事を楽しむための大切なポイントとなっています。

心を癒すひとりごはんのレシピ作り

栗原はるみさんが2年前から取り組んでいるひとりごはんのレシピ作り。億劫になりがちな1人の食事を、少しの工夫で豊かなものに変える知恵が詰まっています。特にチキンスープ作りは、彼女自身の心も癒してきた特別なレシピです。

心を支えたチキンスープ作り

1週間に1度、必ずチキンスープを作ることで、自分を支えてきた栗原さん。

1番大事なところはスープ。だしが決めてだから、料理って。料理の基礎をちゃんと覚えておいたらね、楽しさが違うっていうことは伝えたいですね。

冷凍ご飯を美味しく解凍する技

1人暮らしの強い味方である冷凍ご飯。栗原さんは独自の解凍方法を編み出しました。

約150gを平らに薄く広げて冷凍
200Wで3分加熱後、裏返す
600Wで1分加熱して完成

1人分の調理の工夫とコツ

栗原さんが提案するひとりごはんのポイントは

食材の適量を知ること
手間を省きつつも丁寧に作ること
残り物を上手に活用すること

これらの工夫は、単なる効率化ではなく、1人の食事を豊かにするための大切な要素となっています。

愛情が詰まった夫婦の思い出

21歳で出会った夫・玲児さんは、テレビキャスターとして活躍する知的で魅力的な存在でした。85歳で亡くなるまで、栗原さんにとって憧れであり続けた夫との思い出、そして最期に残された感動的な手紙の物語が紹介されました。

料理を通じて育んだ夫婦の絆と夫からの最後の手紙

彼は物知りなんですよ、すごく。生き字引みたいに何でも分かるから、うちの夫がいた時は面白かったなと思って。面白おかしく話すしね。

玲児さんが亡くなった後、はるみさん宛ての手紙が見つかりました。そこに綴られていたのは

妻への深い感謝と尊敬の気持ち
はるみさんの努力家としての姿勢への賞賛
変わらぬ愛情の表現

もう、だからね、玲児さんの部屋には入りたくないの。全く入りたくない。悲しくなるしね。

夫が愛した味を守り続けて

玲児さんが特に喜んでくれた料理について、栗原さんはこう振り返ります。

玲児さんとのご飯は大概彼が食べたいもの。私が毎日聞いて、それを用意する。で、その日に白ワインにするのか赤ワイン飲むのか、焼酎にするのかが、その時に決まる。彼が「うーん、うまいな。」っていうときはVery good。「大したものだ」「まことよい」誉め言葉は、この3つがくる。
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100のリストが照らす新しい人生の道筋

夫を失った深い喪失感から抜け出すため、栗原はるみさんは「やりたいこと100個」というリストを作成。シンプルながらも実現可能な目標を掲げることで、少しずつ前を向いて歩み始めました。その中でも福島の人々との交流は、新たな生きがいとなっています。

息子からの優しい提案

自分がね、やりたいことを書いておく。100個ね、やりたいことをまず書いてみなさいって言われて。全部付き合ってあげるからって。あまりにも悲しそうにしてたからじゃない?私があんまり泣くから、息子も「やれやれ」と思ったんでしょうね。
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実現可能な目標たち

リストに書かれた目標には以下のようなものがありました。

自分の好きなジーンズを見つける
花の名前を覚える
筋肉を鍛えたい
好きな音楽を100曲見つける

無理なことはあんまり書いてないのよね。自分が何をやりたいかっていうことを頭で思うんじゃなくて、やっぱり書いてみると分かりやすい。全部できたらいいなと思いますけどね。

福島の人々との心の交流

やりたいことリストの中には「福島の人々と交流すること」も含まれていました。その理由について栗原さんは

悲しさとか辛さは違うんですけど、どこかで通じているところがあるのかなって、ちょっと思ってますね。元気になってもらえることが、私にできたらいいなと思いますよね。

心が温まるひとりごはんレシピの数々

栗原はるみさんが考案したひとりご飯のレシピには、40年の料理家人生で培った知恵が詰まっています。簡単でありながら満足感があり、何より「自分へのご褒美」となるような工夫が散りばめられています。

シンプルだからこそ美味しい定番レシピ

栗原さんが考案したひとりごはんの代表的なメニューには以下のようなものがあります。

鶏のレモンバターソテー
ひじきのしょうが煮
トマトすき焼き

残り物が主役に変身する「ごちそう冷奴」

栗原はるみレシピ

「ごちそう冷奴」って名前つけていて。ある材料を上にのせて飾るだけ。ケーキみたいにする。1人暮らしの人にはいいお料理だと思うよ。残り物だけでいいの。

ごちそう冷奴の作り方のポイント

キッチンペーパーで水切りをする
残り野菜を彩りよく盛り付ける
最後に特製だし醤油をかける

1人の時は今まで以上に丁寧に切りますね。急いでても綺麗に切る。まな板汚さないとか、うつわもちゃんとするとか。割とそういうことを徹底してますね。

自分へのご褒美「エビ天丼」

甘いたれが天ぷらの周りのカリカリにいっぱいくっついてるから食べた時に美味しいの。私の自慢の1品なんですけど。エビがね、ちょっとはみ出てるくらいが美味しいのよ。

87歳女性から学ぶ豊かな暮らしの知恵

福島で知り合った水野梅子さん(87歳)との出会いは、栗原はるみさんに大きな気づきをもたらしました。25年前に夫を亡くして以来1人暮らしを続けてきた梅子さんの、創意工夫に満ちた料理と暮らしぶりから、はるみさんは新たな生き方のヒントを見出します。

ブルーベリー太巻きとの出会い

梅子さんは、ご飯にブルーベリージャムを混ぜているという独創的な太巻きでもてなしてくれました

梅子さん曰く「太巻きにブルーベリー入れようとはなかなか思わないけど。ブルーベリーをジャムにしてパンに付けて食べたりしてたから、太巻きにもいいかな。合うべなって思って。」

ブルーベリージャムを入れた酢飯で太巻きを作るレシピはこちらにもあります
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1人暮らしの先輩から学ぶこと

栗原はるみさんが梅子さんの生活から学んだ大切なポイントは

常に創意工夫を忘れない姿勢
丁寧な暮らしの継続
人をもてなす心を持ち続けること

感動した。自分もそうありたいし、そうなりたいと思う。梅子さんは最後に、私にすごくいい言葉をくれた。「自分が逝くときは、亡くなった夫に、たくさんのお土産(※良い思い出という意味。栗原はるみさんと出会ったこともそのひとつ)を持っていくんだ」と。泣いてばかりいるのではなくて、いいお土産をたくさん持っていこう!って。そういう気持ちの切り替えが、本当に大切。
梅子さん、すごいなって。意欲とかやる気とか、なんかこう人をもてなす心がすごい。60代なら分かるよ。でも、80代ではやらないし、やれないと思う。

新たな挑戦で広がる人生の可能性

75歳を超えてからも、栗原はるみさんは新しいことへの挑戦を続けています。ギター演奏や本格的なフランス料理への挑戦など、年齢を重ねても学び続ける姿勢が、彼女の生活をより豊かなものにしています。

音楽との新たな出会い

ロックはいいですよね、元気になるって言うかね。悲しい気持ちを吹き飛ばせ!みたいな感じ。私は今10歳、自分の年を減らして生きてるんです。だから今67歳というつもりで生きてるの。

本格フレンチへの挑戦

40年の料理家人生で初めて挑戦する本格的なコンソメスープ作り。その経験について栗原さんは

料理家としてじゃなくて、自分個人のすごく好きなものを極めたいという気持ちがある。まあ今回のこのコンソメスープもそうなんだけど、そういうものがもっともっと増えてくれば、楽しいじゃないですか。だって誰にも負けないかもしれない味だから。

2日間かけて作るコンソメスープ
アクを丁寧に取り続ける作業
素材の味を最大限に引き出す工夫

これは結構時間かかるので、寂しい日には逆にいいかもね。ぼーっとしてられるから。美味しくなってもらいたいと思うと、これだけの時間かかるし、それが良い時間になるかもしれないですよね。

悲しみを乗り越え、新たな喜びを見出す日々

栗原はるみレシピ

かつては夫との思い出が詰まったポテト サラダを作るたびに涙していた栗原はるみさんですが、今では笑顔で自分のために料理を作れるようになりました。1人の時間を大切にしながら、丁寧に生きる日々の中で、新たな喜びを見出しています。

【玲児さんのポテト サラダ】夫への思いを込めた特別なレシピ

この味は、自分で玲児さんの本当に好きな味を何度も練習して出したもの。マヨネーズを何度も作って、彼の好きな味にしたんですよ。私にしてみるとこれは夫の香りみたいな感じなのよ。
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1人暮らしの食卓を豊かにする工夫

丁寧な盛り付けを心がける
自分の好みを大切にする
料理を通じて前を向く

楽しく生きたいなと思うね。これでよかったんだ!と思い切り言えるような最期ね。そう言えるような人でいたいなって思う。
この番組内で紹介されたひとりごはんのレシピ
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1人暮らしを豊かに彩るレシピ作りの道のり【総括】

最愛の夫との別れを乗り越えるきっかけとしての料理
チキンスープ作りを通じた心の回復
100のリストによる新たな目標設定
冷凍ご飯の美味しい解凍方法の考案
ごちそう冷奴による残り物の有効活用
87歳の梅子さんとの心温まる出会い
75歳からのギター挑戦
本格的なフランス料理への挑戦
SNSを通じた70万人とのつながり
1人暮らしの方々への励ましのメッセージ
夫の思い出を大切にしながらの前向きな生活
丁寧な暮らしから生まれる幸せの発見

1人暮らしの方々、大切な人を失った方々にとって、栗原はるみさんのレシピと生き方は、大きな励みとなることでしょう。毎日の食事を大切にすることは、自分自身を大切にすることにつながります。ぜひ、栗原さんのレシピを参考に、あなたらしい豊かな食卓を作ってみてはいかがでしょうか。

目次
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