「健康カプセル!ゲンキの時間」で特集された「むくみ」は、全国で380万人以上もの人が悩んでいるといわれています。
特に冬季は血管が縮まって血行が悪くなるため、むくみが起こりやすい季節。朝の顔のむくみや夕方の足のむくみなど、多くの方が日常的に感じる症状ですが、実はむくみには要注意の症状も。放置すると命に関わる可能性もある危険なむくみもあるのです。
そこで番組では、むくみ外来の第一人者である東京血管外科クリニック連携主任医師・医学博士の榊原直樹先生をお迎えし、様々なむくみの原因と対策について詳しく解説。この記事では、以下のポイントを中心に、誰でも実践できるむくみ対策をご紹介します。
たった5秒でできる!むくみが危険かどうかを判断する方法
朝の顔むくみと夕方の足むくみ、それぞれの原因と対策
命に関わる可能性のある危険なむくみの見分け方
自宅でできる簡単むくみ改善エクササイズと食事療法
あなたのむくみが単なる疲れなのか、それとも病院受診が必要な症状なのか、この記事を読めばわかります。
健康カプセル!ゲンキの時間で解説!むくみの基礎知識と注意点
正月明けの寒い時期、多くの人が悩むむくみの問題。実は全国で380万人以上の人が足のむくみに悩んでいます。見た目の問題だけでなく、重大な病気のサインの場合もあるため、正しい知識を身につけましょう。
むくみのメカニズムを理解しよう
むくみは、血液中の水分が毛細血管から染み出して、静脈やリンパ管に戻れずに溜まってしまう状態です。この水分は、脂肪の中にどんどん蓄積されていきます。
特に冬は血管が縮まりやすく、血液の流れが悪くなるため、むくみが起こりやすい季節です。寒さで血管が収縮し、水分が体内に溜まりやすくなってしまうのです。
専門医直伝!すぐにできるむくみチェック法
むくみに悩んだとき、まず自分で確認できる簡単なチェック方法があります。これを行うことで、病院に行く必要があるかどうかの目安になります。
5秒押して確認!むくみセルフチェック
足のすねの内側を5秒間しっかり押す
凹みが10~15秒で戻れば正常
15秒以上戻らない場合は要注意
このチェック方法は、むくみ外来でも実際に行われている診断方法です。15秒以上凹みが残る場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。
朝起きたときの顔のむくみ、実は体型で違いが!
多くの人が気になる朝の顔むくみ。実は、この症状は体型によって表れ方が大きく異なることがわかっています。
痩せ型と肥満型で異なるむくみの特徴
痩せ型の人は、顔の脂肪が少ないため、水分が入り込むと目立ちやすくむくみを感じやすいです。一方、肥満型の人は顔の脂肪量が多いため、水分が入っても膨らみにくく、むくみを感じづらい傾向にあります。
朝だけのむくみと要注意のむくみの見分け方
朝だけむくむ→通常は心配ない
一日中むくみが続く→内臓疾患の可能性あり
むくみと共に動悸がある→心臓病の可能性
全身のむくみと尿の泡立ち→腎臓病の可能性
朝だけのむくみは、夜間に体の下部に溜まっていた水分が、寝ている間に顔まで上がってくることで起こる自然な現象です。しかし、むくみが一日中続く場合は、重大な病気のサインかもしれません。
座りっぱなし・立ちっぱなしで起こるむくみの予防と改善法
長時間同じ姿勢でいることは、実は足にとって心臓が止まっているようなものです。ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓に戻すポンプの役割を果たしています。
簡単!むくみ予防の「かかと上げ体操」
壁に手をつき、かかとを上下させる
1時間ごとに3分程度行う
座ったままでもできる
この体操は、ふくらはぎの筋肉を動かすことで血流を促進し、むくみの予防や改善に役立ちます。デスクワークの合間や、立ち仕事の休憩時に気軽に実践できるのが特徴です。
専門医が警告!下肢静脈瘤とむくみの関係
むくみの症状が出る原因のひとつに、下肢静脈瘤があります。血管が浮き出て目立つこの症状は、放置すると重大な合併症を引き起こす可能性があるため、早めの対策が重要です。
簡単にできる下肢静脈瘤のセルフチェック
脚の表面の血管(静脈)の上部を押さえる
血管が徐々に見えなくなれば要注意
見えたままなら正常
血液は通常、下から心臓に向かって流れています。このチェックで血管が見えなくなる場合は、血液の逆流が起きている可能性があり、下肢静脈瘤が疑われます。
自宅でできる!むくみ改善エクササイズ
寒い季節でも室内で手軽にできる、専門医おすすめのむくみ改善エクササイズをご紹介します。継続することで効果が期待できます。
お風呂でできるむくみ改善ストレッチ
つま先を上下に動かす
ふくらはぎと同時に前すね(前脛骨筋)も意識する
パタパタと足を動かす水中運動を取り入れる
温かいお湯で血行が良くなっている状態でのストレッチは、むくみ改善の効果が高まります。リラックスしながら行えるのも魅力です。
寝ながらできる「ゴキブリ体操」
床に仰向けに寝る
両手両足を上に上げる
3分程度、バタバタと震わせる
見た目は少し面白い体操ですが、水分を含んだ血液が心臓に戻りやすくなる効果が期待できます。休憩を挟みながら行うのがポイントです。
専門医直伝!むくみ改善の食生活アドバイス
むくみの改善には、適切な運動と共に食生活の見直しも大切です。むくみ外来の専門医が教える、効果的な食事の取り方をご紹介します。
カリウムとポリフェノールで血流改善
カリウム:小松菜、生姜、バナナ、みかん
ポリフェノール:ワイン、緑茶、高カカオチョコレート
カリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きが期待できます。また、ポリフェノールには血管を広げて血流を改善する効果が期待できます。ただし、腎臓に持病がある方は、カリウムの摂取に注意が必要です。

意外と要注意!塩分と糖分の関係
塩分の取りすぎがむくみの原因になることは広く知られていますが、実は糖分の取りすぎも要注意です。糖分を摂ると体内でインスリンが分泌され、このインスリンが塩分の吸収を促進してしまうためです。
外食時は味の濃さに注意
お酒のおつまみは塩分控えめに
甘い飲み物は控えめにする
健康カプセル!ゲンキの時間が伝えるむくみ対策の基本【総括】
むくみは380万人以上が悩む一般的な症状
すねを押して15秒以上凹みが残れば要注意
朝だけのむくみは生理的な現象で心配不要
一日中続くむくみは内臓疾患の可能性
立ち仕事・デスクワークは定期的な運動が重要
かかと上げ体操は1時間ごとに3分が目安
下肢静脈瘤は早期発見・早期治療が大切
お風呂でのストレッチで血行促進
「ゴキブリ体操」は寝る前に3分程度
カリウム・ポリフェノール摂取で血流改善
塩分だけでなく糖分の取りすぎにも注意
継続的な生活習慣の改善が効果的
むくみの重症化を防ぐためにも、気になる症状が続く場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。一人で悩まず、プロのアドバイスを受けることで、より効果的な改善が期待できます。