カリフォルニア日本人妻殺害事件!法律の壁による遺族の無念

日本人妻殺害 シモノー 小川文子

カリフォルニア日本人妻殺害事件の概要

小川文子(おがわふみこ)さん死亡・発見の経緯

2007年1月20日、カリフォルニア州サンディエゴ近郊の砂漠で白骨死体が見つかった。

それは損傷が激しく、検視で死因が特定できず、身元も確認できなかった。

それから4年後の2011年6月、その遺体はDNA鑑定の結果、島根県出身の小川文子(おがわふみこ)さん(当時41歳)のものと判明。

2007年1月2日、小川文子さんは遺体で発見される3週間前に日本の親族と連絡を取っているが、そのあとに行方不明になっていたこともわかった。

2007年11月小川文子さんの両親が捜索願を提出したが、身元が判明するまでの4年間、夫であるアンソニー・シモノーは捜索願すら出さず、ハワイで新たなるターゲットを物色する生活を送っていた。

小川文子さんと夫のシモノーは協議離婚を進めていた

小川文子さんは夫のアンソニー・エドワード・シモノー(以下、シモノー)と1997年に沖縄で知り合い国際結婚をしていたが、5年後の2002年には離婚協議を進めていた。

ところが養子縁組していた小川文子さんの母方の伯母夫婦が死亡したとき、彼女は約5000万円もの遺産を相続していたため、それを知ったシモノーは離婚協議の取りやめを申請していた。

2007年1月に小川文子さんが行方不明になってから、隣人には「文子は母親の介護で日本に帰っている」と話し、レンジローバーやクルーザーなどを購入する贅沢三昧な生活を送っていたという。
 
 
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小川文子さん殺害容疑でシモノーを逮捕。そして司法取引

遺体が小川文子さんであると判明したときに、シモノーは「今でも彼女を愛している。妻の無事を願っている。」とテレビカメラに向かって話していたが、2014年9月、彼は小川文子さん殺害容疑で逮捕された。

シモノー(当時46歳)は小川文子さん殺害容疑を一貫して否認したが、2015年3月12日検察側との司法取引に応じて、小川文子さん殺害を認めた。

口論となり、かっとなって殺害したと言っている。

司法取引に応じたため、シモノーの刑は禁固11年の判決が言い渡されている。

司法取引に応じているので、異常なほど刑が軽いと言わざるを得ない!

小川文子さんには52万ドル(5700万円)の保険が掛けられていた!

小川文子さんには52万ドルの保険が掛けられていたので、シモノーは保険金を目当てに小川さんは殺害した可能性が高いとみられている。

結婚詐欺師・シモノーのターゲットは日本人女性だった!

実はシモノーは結婚詐欺の常習犯で、特に日本人をターゲットにしていた。

これまでにシモノーと結婚・離婚・交際を繰り返した日本人女性が数人いる。

1990年に日本人の女性と結婚・離婚。

1997年に小川文子さんと結婚。

2006年にも日本人女性と3年間交際。

(この間の2007年に小川文子さんを殺害)

2009年にはまた別の日本人女性と交際。

結婚してハワイに住むにはグリーンカードの申請が必要で50万円シモノーに渡したら連絡が途絶えたり、ハワイでの挙式ドタキャンされたり、シモノーの子どもを妊娠した女性もいたという。

シモノーは2012年にハワイでスーツケースの置き引きをした逮捕歴があった。

どういうわけかシモノーは日本人女性をターゲットに決めていて、外国人と知り合いたい日本人女性を募集し、会ったり交際したりしつつ、彼女らを騙して金品を詐取していた。

つまりシモノーははじめから結婚詐欺目的で、国際結婚に憧れる日本人女性に近づいていたのだ。

シモノーには虚言壁があり、いつも嘘をついている男で、自分がK-1選手、歯科医、合気道師範、アメリカ海軍特殊部隊所属など、相手に会わせて常習的に嘘を重ねていた。
 
 
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法律の壁に阻まれた遺族の無念【実録・世界怒りの法廷】

via:「実録・世界怒りの法廷」TBSテレビ

小川文子さんが行方不明になってからシモノーが逮捕されるまで、文子さんの母は7年間、ノートに日記をつけていました。

「娘の行方も分からぬまま、死んでいくのはとても悲しい思いだ」
「殺してやりたい」

怒りと悲しみがそのノートにはぎっしりと綴られていました。

結婚詐欺師・シモノーと文子さんの出会い

小川文子さんがシモノーと出会ったのは1994年の沖縄。

文子さんは歯科衛生士の免許を取り、一人暮らしを始めた29歳のときでした。

ある日、文子さんが友人に誘われてバーで飲んでいたとき、一人の常連客が声をかけてきました。

シモノー
沖縄の人ですか?
文子さん
いいえ。最近こっちに引っ越してきたんです。

声をかけてきたのは、後に文子さんの夫になるアンソニー・シモノー(当時26歳)

シモノー
仕事は何ですか?
文子さん
この近くの歯医者で働いています。
シモノー
私も軍の歯医者です
文子さん
えっ!そうなの

同じ職種ということもあり警戒心を抱かず、逆に親近感を持ってしまった文子さんでしたが、シモノーが歯医者というのは真っ赤な嘘。

同じ職種を語って女性に安心感を与えるのは結婚詐欺師の常套手段のひとつです。

さらにシモノーは 日本人には恥ずかしくてできない女性を喜ばせる演出を、さらりとやってのけていました。

例えば誕生日に真っ赤なバラの花束をサプライズで渡すなどです。

そんなシモノーに惹かれていった文子さんは、プロポーズを受けて結婚を前提とした交際を始めました。

シモノー
これがうちの別荘です。結婚したらここに住もう。

そうやって豪邸の写真を文子さんに見せましたが、これも真っ赤な嘘です。

交際から3か月のある日、文子さんはシモノーとの結婚を認めてもらうように実家へ帰りました。

文子さんの父(当時63歳)
大事な一人娘を、どこの馬の骨ともしれん外国人と結婚させられない

父親は娘を心配して、国際結婚に大反対しました。

文子さん
でも、私が初めて好きになった男性なの。

母親(当時58歳)はその時にこう思いました。

文子さんの母親
「自分が初めて好きになった人」と言ったのだから せめて母親は・・・賛成ではないけれど、力になってやりたいなと思う気持ちはありました。

しかし父親は頑として反対し続けました。

文子さんの父親
もし結婚するなら、縁を切る

そして1995年、シモノーは文子さんの両親に一度もあいさつに来ることもなく、文子さんを連れて 駆け落ち同然にサンディエゴへ。

しかし文子さんは、ここで信じられない現実に直面します。

暮らし始めた家は、いつか写真で見せられたシモノーの豪華な別荘ではなく、家財道具も何もないアパートでした。

シモノー
実は両親が家を売ったと、僕は知らなかった

これも結婚詐欺師が使う常套手段のひとつ。

シモノーが文子さんに見せた写真は他人の別荘なのに、それを自分のものだと偽って相手を騙す。

豪邸や車など、持ち主が確認できない写真を見せて、相手に金持ちだと思わせるのです。

やがてシモノーはほとんど働くこともなくなり、文子さんが歯科技工士として働きながら生活を支える日々。

シモノーは文子さんの金を食いつぶす日々を送っていました。

そんな生活だったにもかかわらず、文子さんは駆け落ちの負い目があったのか、離婚の相談を両親にすることはありませんでした。

それどころか、両親を心配させまいと、何度もビデオレターを送り続けていました。

その中のメッセージでは両親に何度も「心配しないでください」と語りかけていました。
 
 
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シモノーの狙いは文子さんの遺産だった

小川文子さんは、子供のいない母親の姉夫婦と養子縁組をしていました。

その養母が亡くなったことから、遺産が文子さんの元へ入りました。

文子さんが相続する数千万円の遺産・・・おそらくシモノーの狙いはこれでした。

文子さんが叔母から遺産が入ることを親しい友人も知っていたので、夫であるシモノーも結婚する前からそれを知っていたと思われます。

そして結婚生活12年目の2007年1月、文子さんは突如 行方不明になりました。

文子さんの母親
久しぶりに電話をしてみようと思ってかけたらかからない。

「この電話はつかわれておりません」と。

娘を取り戻す両親の戦い

文子さんの失踪を知った母親は まずサンディエゴ警察に娘の捜索願を提出しました。

サンディエゴはメキシコとの国境沿いにあることから不法入国者が多く、事件が多発するエリアです。

そのためアメリカ警察からはこんな回答をされました。

アメリカ警察
捜索願は受理するが、捜索開始まで何年かかるかわからない

日本の警察にも相談しましたが、取り合ってもらえません。

日本警察
管轄外のため捜査はできない

そのため文子さんの両親は独自にアメリカの私立探偵を雇い、文子さんの捜索とシモノーの私生活の調査を始めました。

すると、結婚詐欺師の極悪卑劣な本性が次々とあらわになったのです。

私立探偵
シモノーは高級外車だけでなく、クルーザーまで持ってました

シモノーは高級外車を4台とクルーザーを所有していたことが判明。

シモノーは他の日本人女性にも結婚詐欺を繰り返し、多額の金品を搾取していたことも発覚。

さらに文子さんに多額の保険金(52万ドル:5700万円)をかけていたこともわかりました。

文子さん失踪後 シモノーは、逃げるようにしてハワイに移住し、行方をくらませたのです。

小川さん一家は文子さんを探すために私立探偵や弁護士を雇い続けました。

それにかかる高額の調査料で金が尽き、両親は老後のための定期預金や保険も解約して、すべての財産を文子さん捜索につぎ込みましたが、4年間、文子さんの足取りはわかりませんでした。

文子さんの父親は、娘を勘当した後悔の念で酒の量が増えていきました。
 
 
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2011年9月、文子さんが見つかる

2007年にサンディエゴ近郊の砂漠で発見された遺体が、DNA鑑定により文子さんだと判明。

この事実だけでも両親にとっては最悪の結果でしたが、さらに悲劇に追い打ちをかけたのは 娘の遺骨が返ってこないことでした。

事件が解決しない限り、裁判の証拠品として被害者の遺骨は 判決が下るまで返還されないのです。

そんな中、文子さんの遺体が見つかったことで、警察はシモノーの捜査を開始。

当のシモノーは世間に対して、妻を亡くした悲劇の夫を演じ続けました。

シモノー
私は妻を殺していない!彼女を愛している。

その後、警察は3年間の地道な捜査の末、文子さん殺害に至る状況証拠を積み上げていき、2014年、ハワイにいたシモノーを殺人容疑を逮捕しました。

シモノー
サンディエゴの裁判所で、容疑は間違っていると証明できるのを楽しみにしている。

シモノーは文子さん殺害を全面否定しましたが、その裁判では、とんでもない結末が待っていました。

客観的証拠がない厳しい裁判

裁判の雲行きは初めから怪しいものでした。

客観的な証拠がほとんどないとされる中、検察側が状況証拠の積み重ねでどこまで事件を立証できるのか。

ミッシェル検事(当時の担当検察官)
物的証拠がなく、状況証拠に基づいた事件だったので、私たちは12人の陪審員を説得できるか、懸念を持ちました。

それでも、シモノーが妻・文子さん殺害で有罪であると信じていたことに変わりはありませんでした。

当時は文子さん殺害の物的証拠がほとんどなかったため、シモノー自身も裁判を楽観視していましたが、検察は殺人罪での立件を表明していました。

すると事件は予期せぬ方向へ向かい始めたのです。
 
 
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司法取引!死刑を望む遺族に司法の壁が立ちはだかった

裁判の数日前に、ロサンゼルスの日本総領事館から、文子さんの兄の元に電話が入りました。

総領事館
実はシモノーが文子さん殺害の罪を認めました。

ただし、司法取引での話です。

司法取引とは、被告人や被疑者が犯した罪を認める代わりに、検察が刑罰を軽くする取引のこと。

無実を主張していたシモノーが、突然司法取引を持ちかけた理由とは?

もしもこの先証拠が出てきた場合、シモノーは言い逃れができず、殺人罪で終身刑になる・・・それを恐れたシモノーは司法取引で刑の軽減をもちかけたのです。

この時検察はシモノーの提案を蹴ることもできたのですが、すぐに了承しました。

それはなぜか?

ミッシェル検事
事件を裁判に持ち込んだ場合、望むような重い刑での有罪判決をとることができたかどうかはわかりません。

しかもそれには膨大な時間がかかります。

多くの刑事事件の場合、検察が立件するには、証拠集めにかなりの時間がかかり、多額の人件費がかかります。

この捜査費用はアメリカも日本も国民の税金でまかなわれています。

それを軽減するために、アメリカでは刑事事件の8割以上で司法取引が行われているのです。

検察が被告人の刑の軽減を認め、遺族が承諾すれば、司法取引が執り行われます。

そして検察側から小川さん一家に提示されたシモノーの刑罰は 禁固11年。

遺族の苦渋の決断

シモノーの終身刑からの減刑という司法取引を受け入れるのか?

それとも終身刑を求め、勝てるかわからない裁判を始めるのか?

文子さんの兄
司法取引だと禁固11年になるらしい。
文子さんの母
そんな軽い刑は認めん!

文子を殺されて、何で司法取引せんといけんかね!

俺だって悔しいよ。でも仕方ないよ。

裁判やっても判決が出るまで何年もかかるし、今は証拠がないから 絶対勝てる保証はどこにもないんだ

遺族が証人尋問へ行く際の渡航費用は自腹なので、海外で裁判を続けるにも金がない。

母親はこの時78歳になっており、文子さんの兄は母親の体力を考えて、司法取引を受け入れるように説得しました。

シモノーが憎いのはわかるけど、裁判が始まると 文子はまた当分、日本に帰ってこれない。
文子も早く帰ってきたいよね

こうして文子さんの母親は司法取引を受け入れました。

殺害されてから8年間、日本の返ってくることができない文子さんの遺骨を取り戻すために。

こうして2年前に司法取引は成立し、シモノーは殺害を認め、禁固11年の刑が下されました。

あの時に司法取引せずに裁判をしたとしたら?

橋下徹
最悪の場合、無罪です。

アメリカは陪審制(プロではない一般市民が有罪・無罪を決める)ですからね。

裁判にしても「真実を追求していく」のが日本型です。

でも司法取引を導入しているアメリカの裁判は「効率性」を追求していくから より費用を安く、効率的にやっていきます。

裁判をどう見るか?国によって違います。

 
 
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