30代男性の寄稿 これは栃木県日光市の有名な世界遺産でもある日光東照宮に行ったときに私の身に起きた怪異譚です。
かまいたちの切り傷の原因は霊障?日光東照宮で遭遇した怪異体験談
実は私たち夫婦は最初から日光東照宮に行こうと思っていたわけではありませんでした。
温泉旅行のついでに
…ということで立ち寄っただけでしたから、有名な三猿や立派な門を見ても それほどの感慨はありませんでした。
第一段日光東照宮は、日本の関東地方北部、栃木県日光市に所在する神社です。江戸幕府初代将軍・徳川家康を神格化した東照大権現を主祭神として祀られています。日本全国の東照宮の総本社であって久能山東照宮・上野東照宮と共に三大東照宮の一つに数えられます。今回は眠り猫や陽明門の紹介です。 pic.twitter.com/hKacPWQhgp
— KOBAちゃん (@PopyeJimmy) February 23, 2022
人の流れに沿って更に進んでいくと、本殿の裏手に登っていけるようで、
…と思って進んでいきました。
隣には妻がいましたが、長い石段に息を切らせ、少ししんどそうな顔をしていたので、私は気分転換にと思い、ある小話をすることにしました。
私と妻は二人とも生まれも育ちも山梨県で、山梨は昔、戦国時代の頃には武田信玄公が統治し、戦国最強とも言われた騎馬軍団で畏れられていました。
ですから日光東照宮に祀られた徳川家康公とは、少しばかり因縁があったのです。
三方ヶ原の戦いという武田信玄公とまだ若い徳川家康公との戦について 私は妻に話しながら歩いていました。
我らが武田信玄公の前に徳川家康公は手も足も出なかったこと。多くの家臣を犠牲にして自分は命からがら馬に乗って逃げたこと。逃げている最中に恐怖のあまり脱糞してしまったこと。
私は徳川家康公を小馬鹿にするような口調でそれらを話していました。
…と妻は言ってきましたが、私は全く気にしないで話していました。
長い石段を登りきると急にひんやりした空気が漂うのを感じて、ふと前方を見ると奥宮に到着していました。
そこには徳川家康公のお墓があり、神聖な雰囲気を醸し出していました。
私たちはそこで記念撮影をしようとデジカメを取り出し、お墓にむけてシャッターをきりました。
しかし、写真には小さな白い粒がびっしりと写ってしまっています。
結露かと思いレンズを拭いて撮り直しても、また同じように白い粒がびっしりと写ってしまいました。
何度撮り直しても、角度を変えても、全く写真は正常にクリアに撮れないので、私たちは撮影は諦めて奥宮から降りていきました。
…と笑いながら降りていったその時、妻が急に慌てた顔でこちらを見てきました。
妻は震えるような声で私の腕を指差しました。
私が自分の腕を見下ろすと、右腕からダラダラと出血しています。
痛みは全くなかったのですが、何かにぶつけたとか、引っかかったとか、怪我をしたような心当たりは一切ありません。
そして右腕の傷口をよく見ると、鋭利な刃物ですーっと切ったような一筋の傷がありました。
そのときの私たちは
…と感じました。
そんなふうに考える根拠は何ひとつなかったのですが、
…と思ったのです。
その後の帰路では 旅行の予定も切り上げて山梨に帰ろうとするも、三度道を間違えて、まるで導かれるように自殺の名所である古びた吊り橋に辿り着いてしまうなど、思いがけないトラブルにも見舞われました。
もちろん吊り橋から飛び降りたりはせず、無事に帰ることはできましたが、帰りの運転中 私はずっと切れた右腕ではなく、左肩のほうに重さとにぶい痛みを感じていました。
怖くなった私は、帰ってすぐに霊感の強い友人女性に相談しようと決めていました。
霊感の強い彼女の霊視によると、やはり私には霊が憑依しているということでした。
彼女は私を床に座らせると背後に回り、私の背中を強く叩き始めました。
彼女はそんなふうに叫びながら、何度も何度も私の背中を叩き続け、5分ほどで除霊は終わりました。
彼女はプロの霊能者ではありませんが、除霊はうまくいったようでした。
除霊前と除霊後では、体のだるさと重さがまったく違っていて、目には見えないものの 憑きものが取れたことを私は感じていました。
…と言われました。
確かに私には彼女のような強い霊感がなく、霊を視たりすることはできないのですが、彼女曰く
一箇所に留まって動けなくなっている地縛霊は 助けを求めて 移動するのに憑りつきやすい相手を狙って憑くということです。
…と言うと、除霊してくれた彼女は
…と教えてくれました。
私は彼女のアドバイスにしたがって 現在もモリオンのブレスレットを肌身離さずつけています。
石による魔除けの効果のおかげなのか、あの時のような怖い体験や地縛霊の憑依は あれから一度も起きていません。