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インコが卵を産む前・産んだ後・産みすぎトラブルの事例と予防法

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インコが卵を産む前・産んだ後・産みすぎトラブルの事例と予防法

インコが卵を産む前兆はいろいろあります。

インコの溜め糞

まず、普段の数倍大きな糞をするようになるケースが多いです。いわゆる溜めフンです。

ため糞は産卵時でなくてもすることがありますが、産卵時に起こる溜めフンは産卵床を汚さないように糞をためるのが理由です。

インコの溜め糞の頻度が明らかに多くなったら産卵の前兆を疑いましょう。

インコのおなかが膨らんだり体重が増える

産卵にむけて卵管や骨盤が広がるため、産卵の前にはインコの下腹部が膨らんできます。肛門のまわりが腫れたようになる場合もあります。

インコの体の膨らみに伴って体重が増えるので、普段から膨らんだ体型のインコでも通常時の体重を計っておくと気付きやすいです。

インコが巣箱や暗所にこもる

インコは産卵が近づくとケージの隅のほうでじっとしたり、巣箱にこもって出てこなくなります。

放鳥時も、部屋の隅や暗い隙間を探すようになるので、よく観察しましょう。

じっと動かなくなったり巣箱にこもる行動は、産卵以外に体調不良の場合でもみられるので注意してください。

インコが巣材を集めるようになる

インコは産卵床をつくるために、巣箱や紙をかじりとって巣材にする行動がみられます。

不要だからと 卵をインコから不用意に取り上げてはいけない

インコは、卵の数が4~5個ほどそろわないと抱卵をしない場合があります。

インコが卵を産んでからすぐに取り上げてしまうと、卵の数が足りないと思い、必要以上に産卵してしまうのです。

1クラッチ(1腹分)産み終わらないと「まだ足りない!」と次々に卵を産み足すことがあるので、大変なことになります。

インコが不要な卵を産んでしまったからといって安易に取り上げたりしないで、とりあえずは1クラッチ終了するまで 飼い主は落ち着いて見守りましょう。

インコをつがいで飼っていて有精卵の可能性があるけど孵化させる意思がないなら、途中で卵をギランにすり替えて、あとは親鳥の好きにさせておけばいいでしょう。

最後の産卵日をチェックしておき、少なくとも7~10日間くらいは卵をそのままにしておいた方がいいです。

インコの卵の産みすぎから起こる病気とは?

卵管蓄卵材症(卵管異常)

産卵と発情が長期間続くと、卵管などの生殖器や卵の異常を引き起こします。

腹壁ヘルニア

産卵のしすぎで腹圧がかかり続けることで、腸などの一部が破れて皮膚の下に飛び出す腹壁ヘルニアを発症します。悪化すると腸閉塞を併発し、突然死するケースがあります。

卵管脱

慢性発情が続くことで排泄口の圧迫などで発生します。卵詰まりの時に発生しやすいです。

この記事の下部に体験談を掲載しています。

低カルシウム血症

産卵のしすぎによりカルシウムが不足している状態が続くと、低カルシウム血症を発症するおそれがあります。低カルシウム血症の症状は、

筋肉と神経の異常による脚のマヒ
翼に力が入らず飛べなくなる

低カルシウム血症が重症化すると痙攣を起こし、最悪の場合死亡します。

カルシウム不足は骨粗しょう症や骨折の原因にもなりますので、注意が必要です。

カルシウムが吸収されるしくみ

カルシウム不足だからカルシウム源になる餌やサプリを摂ればOK…ではありません。カルシウム源を餌から摂るのは簡単ですが、ビタミンD3が存在しないと、カルシウムは体内に吸収されません。

このビタミンD3が厄介なシロモノ。

ビタミンD3は植物には含まれないため、肉食性ではない鳥類はサプリメントで摂るか、日光浴をして自ら合成するしかありません。

鳥が自らビタミンD3を合成するには まず尾脂腺から分泌された油脂を全身に塗り付けるところから始まります。

これが日光を浴びてビタミンD3に変換され、鳥の口から摂取することでビタミンD3を体内に取り込んでいるのではないか…と言われています。

足りないならサプリメントで摂ればよいかと思いきや、ビタミンD3は脂溶性なので過剰摂取で腎不全などの副作用が起こることがあります。

ペレットだけを食べている鳥ならビタミンD3は含まれているので別途与える必要はないですが、シードしか食べていない鳥はサプリメントを与えないといけません。

その場合はビタミンD3単独ではなくマルチビタミン剤を最小限与え、できるだけ自然光による日光浴を行ってビタミンD3を合成してもらうのが安全でしょう。

日中に日光浴ができない場合は、室内で日光浴ライトを使用するのがおすすめです。

インコの日光浴ライトの時間は?鳥に安全に紫外線を浴びさせる注意点
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セキセイインコの卵詰まりの原因が低カルシウム血症だった【体験談】

セキセイインコの飼い主の体験談

ある日、私のセキセイインコ(2歳)が、明らかにお腹に卵を持っているのに産み落とせない「卵詰まり」になりました。

卵詰まりはよくあるトラブルですが、私は自分で解決できるだろうと、初めは高をくくっていました。それは以前にも卵詰まりの時に自分で解決したことがあったからです。

「今回も大丈夫だろう」と楽観的に考えていたのですが、今回は前回とは様子が違いました。卵詰まりしているのに普通に餌を食べていれば、フンも普通にしていたのです。

あれ?今回は大したことはないのだろうか?

初めは様子見していましたが、時間が経過するにつれて次第に不安に駆られてきました。

お腹の中の卵はどうなっているんだろう?けろっとして餌を食べているが、このままにしておいて大丈夫なのか!?


そこで私が解決に向けてやってみたことは、ひまし油をインコのお尻から注入する方法です。以前卵詰まりを起こした時は、この方法で問題なく卵を産み落としたのです。

しかし今回はこれが通用しませんでした。

慌てて別の手法を試みようと考えたのですが、インコの本には

インコ自身が食事をしていて、フンが出ているのであればまだ大丈夫

…とあったのを思い出し、

そうか。じゃあまだ大丈夫だろうな。

…と思い直してまたしばらく様子を見ていたのですが、時間が経つにつれてまた不安に駆られ始めました。以前に飼っていたセキセイインコを卵詰まりで亡くした経験があって、それがフラッシュバックしたのです。

家族で話し合った結果「これは獣医に相談したほうがいいだろう」との方向で話が進み、かかりつけの獣医にどんな対処をしたらいいかを電話でたずねました。

卵詰まりの真っ最中に「鳥のビタミン剤を与えてみて」と獣医のアドバイス

インコの卵詰まり対処法

電話口でセキセイインコの状況を詳しく伝えていると、獣医から思いがけない言葉が。

鳥のビタミン剤を持っていますか?

え?ああ、インコ用のマルチビタミン剤はありますけど?

じゃあ、まずはそれをインコに与えてみてください。それで少し様子をみましょうか。

獣医に言われるままにビタミン剤を水に溶かした水をインコに飲ませてみました。すると1時間後にインコはけろっとした顔で卵を産み落としたのです。

たったそれだけのことで産卵したことにも驚きましたが、その卵の変形した、いびつな形にギョッとしました。

ケージの床に転がっている変な卵を、産み落としたインコ自身が自分が産んだ認識がないような顔でてスルーしてました。

カルシウムが足りていなかったせいでインコが卵詰まりに!?

この後、インコといびつな卵を持って小鳥の病院に向かい、インコを診察してもらうことにしました。

餌を食べていて排せつが普通にできるということだったので ビタミン剤を補うことで自然に排出可能だろうと思ったんですよ。ビタミンDやカルシウムが不足すると こういうおかしな卵ができたり、親には産み落とす力が入らなかったりするんです。

ビタミンDは、カルシウムの働きを調節するビタミンです。カルシウムやリンの腸管吸収を促し、骨形成を促進する働きをします。紫外線を浴びることによりビタミンDは、体内で7‐デヒドロコレステリンから合成することができますが、多くの家庭で日光浴が十分にできていないため、不足しがちになります。

不足すると幼若鳥では、骨の成長障害を起こしクル病を起こします。また不足した状態での過産卵は骨軟化症を引き起こします。過剰になると、血中のカルシウム濃度が高くなるために、腎臓にカルシウム沈着が起こり、腎 症を引き起こします。また動脈にカルシウム沈着が起こり動脈硬化を起こすこともあります。
引用元:横浜小鳥の病院

卵詰まりは場合によっては命にかかわるトラブルなので、問題なく産卵できてほっとしましたが「栄養不足は怖いものだ」とあらためて痛感しました。

うちのセキセイインコの餌はシードなので一応ビタミン剤を持っていましたが、実は普段はあまり使っておらず…それがこの事態を招いた一因でもあります。

栄養不足の危険性を改めて実感する出来事でした。

セキセイインコの卵管脱で病院に駆け込み深夜の緊急手術【体験談】

画像はイメージです

セキセイインコの飼い主の体験談

私のセキセイインコ(メス・5歳・すずめ)に起こった最初の異変は、この子が1歳になった頃のこと。見たことのない表情とポーズで固まっていたのです。

シャチホコポーズと呼ばれるそれはインコの発情のサインで、その時に初産卵で6個を産みました。

その後もすずめは年間通して発情と産卵を繰り返すようになりました。次第に産む卵の数が10個前後に増えていき、心配になった私は動物病院に相談しました。

セキセイインコのダイエットをスタート

過発情・過剰産卵の予防として獣医からアドバイスされたことは、  発情対象を近づけないこと  適度なストレスを与えること …でした。

発情対象 私のインコの発情対象は私だったので、発情の兆候がみられたら家族にお世話を変わってもらおうと考えましたがダメでした。すずめは私以外の人間には攻撃的だったからです。

適度なストレス 具体的には食事制限、ケージ内の模様替えや移動でした。

安心して産卵できる落ち着く環境を作らないことで発情が抑えられると聞いたので、私は「適度なストレス」対策を中心に発情抑制対策を進めることにしました。

食事制限は今まで一度もしたことがなく、インコの体重すら把握していませんでしたが、

発情させないためには少し空腹くらいでいるのがいい

…と言われて一念発起。発情抑制のための食事制限を始めました。

すずめは42グラムだったので、獣医の指導の元、セキセイインコの平均体重である30グラム代まで体重を落とすことを目標にしました。

餌を餌箱に入れたままにせず、朝と夕方に時間を決めて与えることから始め、毎朝の体重測定やケージ内の模様替えも同時に行いました。

ゆるゆるなやり方を察した獣医からの一言「長生きを選ぶか?自由を選ぶか?」

セキセイインコの飼育法を変えてみたものの、体重も落ちなければ発情も抑制できない日々が続いたある日、獣医からぴしゃりと言われました。

インコに長生きしてもらうことを取るか、自由に生きてもらうことを取るかは飼い主さん次第です。

このときはまだインコにストレスのある生活を送らせることに対して、私の中には罪悪感と迷いがありました。獣医はそれを見抜いていたのだと思います。

セキセイインコの卵管脱を目の当たりにして卒倒し…【イメージ画像の閲覧注意】

インコにストレスを与えることに対する罪悪感をなかなかぬぐえなかった、私はどうしてもインコに強硬なダイエット対策は取れず、しばらくの間 中途半端なダイエットを続けていました。

そんな私の意識が大きく変わったきっかけは、すずめが卵管脱になってしまったことでした。

ケージ周りの環境を変えたことで発情期がやってくるペースはほんの少し落ちたものの、過発情と過剰産卵が続いたことで卵管に炎症が残っていたことから、すずめのおしりから卵管が飛び出てしまったのです。

卵管脱になっても、すずめ自身に衰弱している様子では見られませんでした。

しかし臓器が出てきたのを見て卒倒した私は初めてリアルにこう思いました。

すずめが死んでしまう!

それが起こったのがよりにもよって深夜。当然かかりつけの動物病院も閉まっていたため、必死で夜間診療をしている動物病院を探しました。

どこを当たっても「鳥の専門医がいない」と断られたのですが、ある動物病院1軒だけが「診ます」と言ってくれたので、そこで飛び込みで緊急手術をしてもらうことになりました。

深夜に先生一人の対応だったため、私が助手として手術に立ち会ってセキセイインコを保定せざるを得ませんでした。

あの時、自分の手の震えを抑えるのに必死だったことをありありと思い出します。私の手の中で処置をされるすずめを見ながら強く思いました。

もう絶対に、すずめをこんな目に遭わせたくない!!

セキセイインコの発情抑制対策を厳しく行うことを固く決意

すずめの発情を抑制しなければ!と心に誓った私は、改めて今後について考えました。

まず、今までやり方が甘かった食事制限をより厳しくすることにしました。

方法としては、朝と夕方に時間を決めて餌をあげるというのはそのままに、量を5グラムきっちりと計量することにしました。

朝、シードを計ってケージに入れ、ある程度食べたら餌箱を取り出し、殻を取り除き、残りを夕方に与えます。

気の強いすずめは厳しい食事制限に対して大暴れして抗議していましたが、私は心を鬼にしてこの方針を徹底すると決めていました。

するとほどなくして食事制限の効果が見え始め、42gあった体重が36グラムまで落とせたのです。

もともとが大柄なインコなので平均体重まで落としただけでも十分な発情抑制にはなったようです。

その後は産卵の回数も個数も明らかに激減したので、抑制効果は上がっていることがうかがえました。

これまでの経験からの私の反省点は3つあります。

予め鳥の専門医がいる病院を調べていなかったこと
夜間診療をしている病院を調べていなかったこと
「愛鳥の命を守る」覚悟が足りなかったこと

インコのように身体の小さな生き物は、本当にちょっとしたことでも簡単に命を落としてしまうので、素早い判断と対応が必要です。

すずめは体力があったので頑張ってくれましたが、あの時は命を落としていてもおかしくない状況でした。

卵管脱は脱出して時間がたって来院すると卵管脱は戻せても死亡する場合はあります。しかしいつから脱出したか正確にわからないのも実情です。
引用元:オダガワ動物病院

産卵は自然のことだから、そんなに重大なことにはならないだろう

そう思い込んでいた甘さが、自分の中にはあったのです。

しかし人間だって一度の出産で命を落とすことがあります。それは鳥だって同じことで、

不要な産卵を繰り返すことが、どれだけセキセイインコの身体に負担をかけるのか…

これをもっと真剣に考えるべきでした。

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